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冥府にGO!!

ここに座す(?side)

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「熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

シアンは燃えながら絶叫を挙げた。
とは言えこの声は誰の耳にも届かないのだがそれでも叫んだ。
何故だ!! 何故こんな目に遭うんだ!!

「結局の所、 誰でもそうなるんだよ」
「!!」

シアンの目の前に女性が現れた。
自分と何処か似ている女性である。

「アサギ・・・?」

アサギ・ラプラス。
自分の義母に当たる女。
ラプラス家最後の当主だった女。
そして市井で暮らしていた自分を無理矢理引きずり出した女。

「誰でも自分の為なのよ、 結局」
「・・・まだそれなのか」

アサギの信条である。
『人間は自分の為にしか動かない』
彼女はその信条に準じて生きて死んだ女だった。

「私達は違う」
「・・・・・じゃあ振り返ってみようか
私は魔法が使えなかった、 十二大魔家だったラプラス家が没落していても
魔法は使えていたのに私は魔法すら使えなかった
でも他に跡取りが居ないから継いだ
私は昔ラプラス家から逃げた奴が居た事を思い出して探し出した
連れ出そうとしたら幸いな事に、 【ラプラスの悪魔】に覚醒した
嬉しい誤算だった、 こいつならばラプラス家を復興できると思って
脅して君を私の養子にした」
「そうね、 無理矢理連れて来られた事や
勝手な願いを託されて腹立たしさしか感じない
でもフライに会えた事は感謝するよ」
「・・・では振り返りなさい」
「え?」
「貴女は何をしたの? 貴女はここで自分の娘をずっと閉じ込めていた
自分の胎の中に閉じ込めて、 帝国の打倒と言う勝手な願いを託して・・・」
「・・・・・」

アサギはにこぉ、 と嗤った。

「誰でも自分の為なのよ、 結局」
「・・・・・貴女は私を嗤いに来たの?」
「貴女は自分が思っている程、 正しい人間じゃないって言いたい
まぁ正しかろうと間違っていようと君はもう詰んでいるけどね」
「・・・・・」
「一応お迎えだけど、 逝く?」

シアンは首を振った。

「私は自分が正しいと思う、 思わなければならない
だから神の捌きは受けない
天国にも地獄にも行かない、 ここで灰になる」
「そう」

そしてシアンは燃やされ灰になったのだった、
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