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冥府にGO!!

閑話 ビア帝国からの手紙

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カラメル王国の王都ブリュレのプリン城の王の執務室。
カスタードは机の上の書類を見ながら待っていた。

「失礼します」
「うむ」

メイジが執務室に入る。

「来たか、 メイジ、 実は話が有ってな」
「ベッコ様の事でしょうか?」
「それもある、 ベッコは如何だ?」
「テンパリングの影響で寧ろ元気なくらいです
しかしながら【ピーターパンのナイフ】、 強力ながら扱いが難しい魔法ですな」
「其方でもそう思うか・・・」
「えぇ、 ただでさえ難しい魔法、 しかも他人が編み出した固有魔法を使うと言うのは
厳しい物が有ると思います、 しかしながらベッコ様の集中力は凄まじい物が有ります
暫く修練すれば使いこなせる様になると思います」
「其方が言うならば間違いは無いだろうな
戦場を駆けて多くの戦果を挙げた英雄だ
何故、 其方の様な親からあんな息子が生まれたのか・・・」
「私の息子はガルボだけです」
「そうとも言い切れない事になった」
「?」

カスタードは書類をメイジに渡す。

『拝啓、 カラメル王国国王カスタード陛下へ
我が娘アラモード・ボウル・ビアを誘拐したウィノ・アーモンドだが
誘拐後、 超危険地帯に潜伏していた当帝国の重罪人マヤの討伐
及びマヤが築き上げていた反帝国組織に対する大打撃
この二つに対してウィノ・アーモンドが多大な貢献を果たした為
ウィノ・アーモンドに対する免罪、 及びビア帝国への移籍を要求する
万が一要求が飲まれない場合、 アラモード誘拐に対する責任追及を致すのでそのつもりで
敬具、 ビア帝国皇帝フライ・ボウル・ビア』

「ウィノが反帝国組織と!? 一体何がどうなっているのですか!?」
「詳しい説明はアラモードとウィノの帰国後に会見を行うとの事だ
何れにせよ、 国際問題が回避されるからこの話は飲んだが大丈夫だな?」
「え、 えぇ・・・しかし・・・ウィノが貢献?
アイツは怠けてまともに騎士として戦えるのかすら怪しい男ですよ?
ビア帝国側の策略では?」
「だとしても怠けてまともに騎士として戦えるのかすら怪しい男を助けるかね?」
「それもそうでしょうが・・・」
「如何する? 一応話し合う機会を設けても良いと思うが」
「・・・・・止めておきます、 功績を挙げたからと掌を返すのは美しくない」
「そう言うだろうと思ったよ」
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