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冥府にGO!!

閑話【トング連邦の激震】

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トング連邦、 七連星・七の星最高議長ブレンズは執務室にて嘆息した。

「どうかしました?」

同席していた七連星・一の星カルビが尋ねた。

「どうもこうも無い、 ビア帝国から書簡が届いた
マヤが始末されたらしい」
「一体誰に?」
「アラモードとツイストと言うビア帝国皇族
そしてカラメル王国騎士団長の息子ウィノ・アーモンド
知っているか?」
「アラモードと言うのは少し聞いた事が有りますね
だが戦闘向きではない筈でした」
「・・・・・」

考え込むブレンズ。

「不審な点はあると思いますがそこまで深刻になります?
確かに驚くべき戦果だとは思いますが・・・」
「適当な者に功績を被せた、 と考えたら如何だ?
得心が行くんじゃないのか?」
「・・・確かに筋は通りそうですね、 しかしマヤは厄介な相手ですよ?
トング連邦で最も素早く固有魔法で魔法を打ち消す貴方より速い
もしもそんな奴を倒せるのならば大々的に喧伝するのではないでしょうか?
喧伝し力を誇示すれば他国に対して優位に立てるカードを増やせる
このメリットを投げ捨てる程のメリットが隠蔽する事にあるのか? と問われれば」
「・・・・・私は一つの恐るべき仮説を思いついた」

ブレンズが重苦しい口を開いた。

「仮説とは?」
「マヤを始末したのはラビー・ストロングではないのか、 という仮説だ」
「・・・・・確かに無くはない、 ですかね
ラビー嬢ならばそれも可能でしょう」
「そしてお前が言う隠蔽に伴うメリット
つまりラビー嬢はビア帝国に亡命した、 それを隠す為」
「馬鹿な!!」

立ち上がるカルビ。

「彼女がビア帝国に!?」
「可能性としては高い、 ビア帝国は実力主義
ならばラビー嬢を受け入れるのも吝かではない
更に言うのならばカラメル王国の王家が実はサンライズを重視して
サンライズの為に婚約破棄の云々を仕掛けた可能性もある
カラメル王国とビア帝国の中で密約があった可能性も高い」
「だ、 だとしたら事じゃないですか?」
「あぁ、 カラメル王国ビア帝国がグルになっている可能性がある
深海戦争の時の条約で我々は連合国となっている
しかし、 いや、 だからこそと言うべきか」
「まずい、 非常に不味いですよ!!」

戦慄する二人だった。
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