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大波乱!?料理対決!!

聖女首席の話②(アスパルside)

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「人を殺す事が悪ではない・・・ですって?」
「そもそも何で人を殺してはいけないのか? 貴女説明出来る?」
「何でって・・・」

言葉に詰まるアスパル。

「答えは『人を殺してはいけない法律が有るから』」
「いや、 そんな無体な・・・」
「嫌いな奴や邪魔な奴は殺したくなるでしょ?」
「・・・・・」

分からない訳では無い、 自分はラビーを追放に追いやった、 しかし。

「殺したいまではいかないよ・・・」
「そう、 実際に人を殺すところまではいかない奴は多い
自暴自棄になった人間でも『人を殺そうと』思っても実行に移れる奴は居ない
人を殺そうと思う人間と人を殺せる人間の違いは
地を這う蜥蜴と空を飛ぶ鳥位は違う、 が
私は殺せるし殺して来た、 前世からそうして来た」
「・・・さっき言ってた爺さんとCEO」
「爺さんは寿命でCEOは糖尿が悪化して死んだよ
まぁ寿命を早める様に延々とネガティブな事を言い続けたり
糖尿を悪化させる様に滅茶苦茶栄養偏る様にし続けたがね」
「それは殺した、 って事じゃないの?」
「まぁ間接的には、 だね
でもさ、 間接的な殺人は私レベルだと誰でもしていると思うよ?」
「そんな訳無いじゃない!! 貴女が前世でどれだけ高い地位に居たのか知らないけど
皆が殺人に手を染めて居るなんて、 そんなの滅茶苦茶よ!!」
「いやいや、 君は馬鹿だなぁ
君は主婦だけど、 学歴は?」
「は?」
「学歴」

アスパルは再び止まった。

「お、 覚えていない、 でもそんなに高い学歴じゃない・・・」
「私は東大の法学部」
「・・・・・まさか異世界に来て学歴マウントを取られるとは思って無かったよ」
「受験で多くの人間と入学を争った
入試で落ちた連中の中には挫折の余り自死を選択した者も居るだろう
自死とまで言わなくても人生を相当左右されたと思う
これは間接的な殺人と言っても良い」
「それは言い過ぎじゃない」
「私がもしも入試に落ちていたら一生引き摺った」
「それも言い過ぎよ」
「貴女の人生はスカスカ過ぎる、 私は全力で勉強して入学して
全力で勉強して弁護士になって全力で就活して就職して
結婚をして遺産を獲得して大企業の社長となった
貴女は主婦になった位しかないじゃない
私の人生とは密度が違い過ぎる、 あんまり一緒にして欲しくない」
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