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大波乱!?料理対決!!

王の会談③

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「石油王、 さっきはなんだかんだ言って人間を警戒する派だったじゃないか
何で違憲を翻す?」

麻薬王は不満気に石油王を見やる。

「麻薬王とは脅威の意味合いが違うと言う事だ
私が脅威に思っているのは人類の中で突発的に生まれる強者
1%の確率で強者が生まれるとして分母が大きければ
強者が生まれる人数も多くなる、 実に脅威だ
数が多い事が強さに繋がる訳では無い」
「そうか? 100万人の大群が襲ってきたら俺、 死ぬ自信があるぞ?
数は極めて重要なファクターだろう」
「だがしかし100万人をちゃんと統率出来る将軍が居るのだろうか?
そして100万の軍勢を支える国家・・・数億単位の人間国家
いや1億人でも良い、 その1億人の人間を御せる王は居るのだろうか?」
「・・・いや、 ちょっと待て」

麻薬王が制する。

「アンタが言ってじゃないか
『分母が大きければ強者が生まれる人数も多くなる』
ならば1億人を御せる王も生まれるんじゃないのか?」
「戦闘能力なら兎も角、 政治能力では天性の才能は発揮出来ないと思う」
「何故?」
「1億人を殺す方法は有っても1億人を直接統治する政治体制は無い
そもそも1億人が住める街は無いだろう? 複数の街に分散させて統治するほかない
1億人を統治できる王が居てもその下がクズならば意味が無いだろう
もしも優秀だとしても優秀さと善悪は全くの別物だ
王を追い落として自分が王になるとか考えるだろう
そもそも『分母が大きければ強者が生まれる人数も多くなる』と言ったが
『分母が大きければ揉め事も多くなる』だろう
人間同士で争って自滅する未来が見えるね
我々亜人は人数が少ない分揉め事も少ない」
「そうかなぁ、 フライなら上手くやれると思うけどなぁ・・・
まぁ連中が俺達を超えるって言うのは俺の意見だ」
「・・・・・ちょっと待って、 何でこんな話に成ってるんだ?」

ホテル王が止める。

「あ、 そうだラビーの情報を教えろ」
「だからマクスウェルに聞けよ、 アイツ喋りたがりだからベラベラ喋るぞ」
「マクスウェルはマクスウェルで色々駆けまわって暇が無いんだよ」
「俺は俺で忙しいんだよ、 これから他にもアポ有るし」

やいのやいの言っていたが彼等の会談はこれにて終わった。
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