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大波乱!?料理対決!!

クイズ王専属料理人VS発明王 火加減の差

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「解説だと?」

発明王が怒気を込めた声で呟く。

「私のステーキの焼き加減は最高だ」
「それは見て分かります、 しかしながら発明王
最高が常に良いとは限りません」
「どういう事だ?」

クイズ王専属料理人は息を整えながら喋る。

「全てがミディアムレアのステーキ、 焼きムラが一切ない
確かに最高かもしれない、 しかしながらそれはステーキなのでしょうか?」
「・・・・・なるほど、 ステーキには焼きムラが有る
故にステーキと審査員達は認識出来なかった」
「そうではありません」
「なんだと?」
「私のステーキには仕掛けが有りました」
「お前のステーキ・・・ミディアムの焼き加減だった」
「それだけではありません、 私はステーキを6切れ出しました」
「まぁ、 それ位は妥当だろうな」
「私はその6切れの焼き加減をミディアムレア、 ミディアム
ミディアムウェル、 ウェル、 ウェルダン、 ベリーウェルダンと
焼き加減をそれぞれ変えて出しました」
「そんな事をしていたのか・・・」
「私とて最新の料理器具には興味がありましてね
真空調理機にも興味がありました
確かにミディアムレアは美味しい、 しかしながらそれだけでは単調
ならば焼き加減を変えて出すのが正しいかと
それに真空調理には無い『焼き』を感じる事が出来たでしょう」
「ムラで勝敗が決した、 と言う事か」
「審査員を代表して一言言うと、 ソースも違いましたね」
「あ」

抜かった、 という声を出す発明王。

「ソース・・・ソースかぁ・・・」
「焼き方に拘り過ぎてソースが頭から抜けていた様ですね」
「失敗だったな・・・まぁ、 良い敗者復活戦から這い上がればいいだけの事だ」

そう言ってスタスタと去って行く発明王だった。




第四試合は【厨房鉄火】副板長と【ダイナー・ファニーズ】料理人に
自動的に決定するのだが・・・

「条件の指定を決める為にここはくじ引きを引いて貰います!!」

本来のルールならば選ばれた料理人が料理人を決めて
決められた料理人が条件指定を行うのだが、 今回は最後の二人なので若干条件が違う。

「俺が条件を決めるのか」

くじ引きの結果、 【ダイナー・ファニーズ】料理人が条件を決める事になった。
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