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大波乱!?料理対決!!

【ダイナー・ファニーズ】唐揚げセット

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「む!!」

クイズ王専属料理長は唐揚げを食べた瞬間にビビッと来た。

「唯の唐揚げじゃない、 何か衣に混ぜた・・・恐らくはナッツ類・・・
これは・・・・・」
「「クルミね」」
「そうだ、 クルミだ」

ラビーと主婦の言葉を聞いてクルミと判断するクイズ王専属料理長。

「いや、 待て、 クルミにしては風味は少し・・・何というかコレは・・・」
「私には分かるよ、 これは燻製にしたクルミを砕いて衣に混ぜた
と言う事でしょう?」

ラビーが唐揚げを食べながら御飯をかきこむ。

「燻製したクルミ・・・だと?」
「その通り、 クルミとピクルスに含まれる野菜
そして鶏肉はここら辺の名産品
故に旨い、 旨い食材を使って料理するのは当然の事
俺はリサーチに時間を掛けて食材を吟味して料理を作った」
「っ!! ・・・・・なるほど、 中々に旨いな」
「このピクルスも中々に美味しいわ」

主婦はがんがんビールが進んだ。
【ダイナー・ファニーズ】料理人は圧倒的な得点獲得の予感に心躍った。

「では皆さん採点をどうぞ!!」

ラビー:2点
主婦:2点
クイズ王専属料理長:1点

「何!? 1点だと!? クイズ王専属料理長殿!! 説明して貰いましょうか!!」

理不尽な理由ならばクイズ王専属料理長の社会的信用は失墜してしまう!!
何を言うつもりなのか!?

「それならば言わせて貰おうか、 問題が有るのだよ」
「問題? 一体何を言っている? 何が問題なのだ?」
「唐揚げの燻製クルミを衣に混ぜるアイデア、 それに合わせた調味料の調整
それは素直に褒めておこう、 だが」

クイズ王専属料理長は指をさす。
ビールと白米である。

「私はビール嫌いだしパン派だ、 選べないというのは嫌だなぁ」
「あ、 私もお酒嫌いなのでマイナスして2点だった」
「私は逆にパン派だったから」
「くっ!? し、 しまった!!」

盲点に引っかかってしまった【ダイナー・ファニーズ】料理人。
好感触だったが5点と言う成績に肩を落とす。

(若干無理めのいちゃもんだったが何とかなったな)

クイズ王専属料理長は逆に胸をなでおろした。

「それでは次に私が行こう」

クイズ王専属料理長が宣言するのだった。
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