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招かざる勇者
▪️来訪者
ーーーー数日前。
「おお! 素晴らしい、あの方が救世主か!!」
「なんだあの変な服、それに……凄い剣をもってるぞ!?」
「神託通りの見た目、じゃあやはり」
集まった人々は口々に驚きと歓喜の声を上げた。その声の中心に居たのは一人の青年であるが、彼はただ眠そうな表情を浮かべ、つまらなそうに呟いた。
「なんだぁ……ここが言われてた世界?」
街の中央に位置する大きな広場。
差し当たって珍しい場所でも無い此処で、ここまで大きな人集りが出来るのは異例だった。
高台の上に現れた少年は見た事も無い服に身を包み、鞘から柄までが純白な剣を肩に担ぎ、辺りをキョロキョロしている。
街の人は口々に「勇者様が降臨された」と嬉々とした声を上げていたが、そんな彼の来訪を喜ぶ人間ばかりでは無かった。
「うわぁ……見てよオルクス。あれが『信託』で言っていた勇者様かな? 見た所、私達と同じ位の歳だよ、凄いね」
人混みの中でひとりの少女が長い薄桃色の髪をなびかせながら興奮気味に零す。しかしそれに反して、隣の青年ーーーーオルクスは抑揚の欠いた声で静かに答えた。
「勇者か……あの『信託』とやらはホンモノだったんだな」
オルクスは腰元の剣の鞘にそっと手を置く。そして勇者の持つ剣と見比べて、緩やかに込み上げる感情を確かなものにすると、苦笑しながらもグッと自らの内に押し込めた。
勇者だと? 馬鹿馬鹿しい。
「あ、あれ!? 見ていかないのオルクス?」
少女の言葉を背中で聞いたオルクスは立ち止まり、切長の目を伏せつつ鼻で笑った。
「俺はあんな怪しい奴に興味がない。それより依頼も溜まってるだろ? ギルドに行って仕事だ。世界平和はせいぜい『勇者サマ』にでもお願いして、俺達は身の丈にあった仕事をするだけだ」
「あれ? もしかしてなにか怒ってるの? ちょっと、オルクス! 待ってよ私も行くからー!」
二人は踵を返して広場を後にした。
実にくだらない、唐突に訪れた非日常。
魔王が現れ、それに合わせて勇者が誕生する。
これは繰り返される歴史の中で必ず起こる、まさに予定調和とも言える『必然』だった。現に魔王の存在がまことしやかに囁かれだしたのは事実だ、魔物も活性化している。
(しかし、妙だな)
オルクスの中で違和感は勇者の方だった。
神から降ろされる『信託』。それは神官達に伝えられたのだが『彼の地より勇者を招来させる』という曖昧なものだった。『彼の地』が何処かは分からないが、おおかた遠い大陸か何処かだろうとオルクスは納得していた。
しかしあの格好はなんだ? いくら他国にしても異質過ぎる風貌じゃないか。
「気に入らない……か」
オルクスは自分の腹の奥で燻る感情が何なのか、程なくして理解した。
『努力で培った能力』と『与えられただけの力』という、相反するものへの憤りだ。
少し観察すれば解る、あの勇者の剣の扱い方。剣に携わる者のでは無いのは間違いなく、それ以下だ。乱雑に肩に担ぐ様子ひとつで底が知れる。
幼い頃から剣に触れ、数多くの依頼をこなし、そして剣技を学んできたオルクスにとって面白くない話だ。
ギルドで最高ランクに位置する『S級』。
血を吐く様な努力の末に、オルクスは19歳にしてその地位に辿り着いた。それは異例だと周りから賞賛もされた。それがオルクスのアイデンティティであり、剣を握り続ける原動力にもなっている。
しかし、ポッと出の勇者の所為でその肩書きは一気に霞んでしまう。そう、これは只の何てことは無いただの妬(ねた)みだ。
自らの器の小ささに笑いが込み上げるが、それを見た桃色の髪の少女ーーーーミリアは困った様な声を投げてきた。
「あ、あの、オルクス? 怒ったり笑ったり、何か怖いんだけど?」
「気にするなミリア、俺ももう気にしない事にした。とりあえず今日も『S級』の依頼を受けるぞ」
「!? ……がってんだよ!」
幼馴染にして良きパートナーであるミリアは、いつもの雰囲気に戻ったオルクスを見て興奮気味に返事をする。
僧侶職にしては些かアクティブな性格をしているが、剣を扱うオルクスにとっては無くてはならない大切なパートナーである。パートナーであり、共に育った家族であり、オルクスが心を許せる数少ない存在である。
馬鹿らしい、勇者が何だというのだ。
確かな研鑽を積み重ね、手に入れた現在の力と地位。
傍にいるミリアと共に高め合う日々があれば充分だーーーーと、オルクスは静かにひとりごち、踵を返した。
◆
「いらっしゃいませー……って、オルクスとミリアちゃんじゃない。お帰りなさい、勇者さま見物も終わったの?」
ギルド内によく通る声が響く。その主は受付越しに二人を確認すると目を細めた。ギルドの制服に身を包んだ女性はニコリと笑いながら歩み寄ると、仏頂面のオルクスの頬を突いた。
「どうせオルクスは“興味がない”って突っぱねたでしょ」
「ロロアさん正解」
「ふん」
彼女の名は『ロロア・マロール』。
このギルドの受付嬢であると同時に、オルクス達に世話を焼いてくれる女性である。
元々オルクスとミリアは孤児院出身であり、冒険者登録する前から今に至るまで、弟と妹のように目をかけてくれていた。
今では住み込みの専属冒険者である。
「ロロアさん、とりあえず『S級』の依頼書を見せてくれ」
オルクスの言葉にロロアは苦笑した。
「とりあえずで『S級』なんて相変わらず頼もしい事ね。まぁ、そんな事言えるのは貴方達位のものよ」
「あ、その前に私はスキルを覚えておきたいな! スキルポイントが溜まったから新しい魔法にしようと思って。今回は溜まるのに半年も掛かったよ」
ミリアは自らの目の前に手をかざすと、姿見程の大きさの半透明のボードを具現化させた。
上部には『32』と値が記されており、ミリアはその値を横になぞる様に指を滑らせる。全ての数値が消滅すると身体が一瞬だけ発光し、微かな熱を帯びーーーーやがて霧散した。
ふっと肩の力を抜いたミリアは、やや惚けた様な表情で笑みを浮かべた。
「……とりあえず完了だね」
「僧侶ランクは……65か。覚えたのはどんな魔法だ?」
「うん。ここまでくると凄いね。消費魔力は多いけど、威力は魔法使いにだって負けないかな。その名もズバリ、《ジャッジメント・レイ》だって」
「しかしいつ見ても不思議よねえスキルボード。いつでも呼び出せて、好きに数値を弄れるなんて。神サマの所業は理解の外だわー」
ロロアも自分のスキルボードを開示して指先を遊ばせる。
この世界の人間に潜在的に与えられているものあり、自らの潜在能力を数値化できるシロモノだ。
若干の個人差はあるものの、鍛錬次第でどんな人間でも強くなれると言われている。
勇者以外の人間にも魔王に対抗する術として神が与えたものらしいが、その能力を持ってしても、結局の所は勇者の様に『人を逸脱した何か』と呼ぶには程遠いだろう。
現に、どれだけ強い冒険者でも、勇者の称号を得た者には勝てないし、例外なく魔王は勇者に倒されてきた。
故に優れた冒険者の誉とされるのは勇者のパーティーに入り、共に旅をするのが関の山である。
オルクスも自らのスキルボードを開き、そこに記される剣士ランクの数値に目をやってーーーーそっとボードを閉じた。
「なぁロロアさん、ギルドとしての勇者絡みの案件は?」
依頼書をめくりながら先程の光景を反芻する。
「ええ、王国のお偉いさんから直々に、勇者のサポートをする様に仰せつかったわ。なんでも、あの信託で言ってた『彼の地』って言うのが、どうやら他の大陸なんてレベルじゃなく『異世界』って話よ?」
「……仕事し過ぎで疲れてるのか? なんだ『異世界』って」
「まさか、天から舞い降りて来たとか!?」
大袈裟にミリアは両手を上に上げる。豊かな胸が揺れるのをロロアは羨ましそうに見つめつつ続けた。
「いや本当なのよ。王国の人が真顔でそんな冗談言わないでしょ?」
「馬鹿げてるな。じゃあロロアさん、このクエストをーーーー」
ガチャリ。
「ちわーっす……えっと、ここがギルドでいいのか?」
噂をすれば入ってきたのはまさに張本人だった。
寝起きの様な気怠そうな表情、そしてギルドでは浮きすぎる服装。鞘に収まったままの剣を乱暴に肩に担いでいる。
遠慮無しに辺りを伺う様は、ギルド内の視線を集めるには充分すぎるものだった。
ただでさえ戦いの中に身を置く者たちが集う場所だ。その様な場所で横暴な態度でうろつけば、気性の荒い冒険者の気に触る。
その予想は的中し、やがて現実となった。
「おいおい、お前が勇者様って奴か? なんだよ変な服だな。そんでヒョロヒョロしたモヤシみたいな見た目でよぉ?」
巨大な斧、それに見合った体躯を持つ大男が怪訝な顔で勇者に詰め寄る。明らかな体格差に大男はニヤリとしながら巨大な手を勇者の頭に置いた。
やれやれとオルクスはため息を吐く。
手荒い歓迎はギルド特有の光景だが、言ってしまえば初歩的な選別に近い。どんな依頼でも命に関わるとすれば、この程度で怖気付く人間は相応しくないと言えるだろう。
「え? マジかよ、このジャージ高いんだぜ。まぁセンスはこの世界じゃあ合わなくても仕方がないか。それより俺はクエストの案内してくれる奴を探してんだ。とりあえず手ぇどけろよ、汗臭せぇし」
「……ガキが、勇者だかなんだか知らねぇがーーーー」
「やめとけって、これ見たら馬鹿でも解るだろ?」
勇者は臆するどころか鼻をほじりながら、自らと大男の間にスキルボードを展開した。そこには普通の人間には存在しない『勇者』の項目と、振り分け可能なポイントが『9999』となっている。
「なんか女神が言うには『勇者』の項目にはポイントを振れねえんだと。経験値じゃなく善行に依存して上がるんだとか。でも転移の特典で聖剣と振り分け可能なポイントをゴッソリ貰ってよ。これ、好きな職業に振れば振るだけ強くなるらしいじゃん? 例えばーーーー」
勇者はなんの躊躇も無く『戦士』の項目にポイントを振り分けた。そのポイントは『999』、これは一つの職業を極めるのに必要な値である。
この生まれたての勇者は、一瞬にして『戦士ランク99』となり、相手にしていた大男の手を掴むと軽々と捻り上げた。
「がッ!? ……な、なんだよそりゃあ!? 卑怯なんてレベルじゃあねぇぞ!!」
「だろうな、だってチートレベルな恩恵でも無いと行かねぇって約束だもんよ。それがこのスキルポイントと聖剣って訳なんだわ」
「チ、チート!? ……って何の事だよ、あだッ、あだだだだッ!!」
「何だよって、チートって言葉はこの世界には無いのか? まぁ簡単に言えば『反則級の裏技』ってヤツかな」
大男の手を離すと、勇者は自らの身体をペタペタと触りだした。力を込めたり緩めたり、筋を伸ばしたり縮めたりしながら、向上した能力を確かめている。
「なんだか実感は湧かねぇけど、多分強くなったんだよな? あ、戦士だから筋力も増したくさいけど、見た目はぜんぜん変わらねぇな」
その光景には、オルクスを始めミリアも言葉を失った。
目の前の『異常』にして『異端』、そして、救世主と崇められた『勇者』という存在に。
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