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第一機
二人は出会う
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都市は大きく五つのエリアに分かれている。
東エリア
西エリア
南エリア
北エリア
中央エリア
その中でも特に南エリアのメイン通りから外れた通称〝ロスト〟という元セフィロス社のビルを一体は半無法地帯となっている。多くの犯罪者等はロストを根城としている。なぜ根城となっているか、それは彼らに身を守るための武器や機械人形を貸し出している裏組織が存在するからだ。
身を守る術を得る代わりにコードネームを与えられ、ある仕事をする。仕事の内容が内容のために機甲警察から追われ、しくじれば当然、組織に殺される。それだけのリスクがあるにもかかわらず仕事を受ける者は絶えない。
一つに仕事を成功させれば多額のお金が現金で手に入る。
二つに貸し出される武器。特に機械人形の性能が高く、市場に出回る機械人形とは十年ほどの開きがあると言われている。
故に下手なことをしなければ失敗することはない。
機械人形を使用し、今まさに仕事が行われていた。
「いいか。お前は俺の命を守ればいいんだ。お前がどれだけ傷つこうが、壊れようが、変わりはいくらでもいる。だから安心して俺の盾になって俺の金に変われ!」
男は鉄でできたアタッシュケースを大事に抱え込みながらS・T6に当然のごとく本心を告げる。
「わかりました……」
静かに、必要最低限の言葉で答えて頷いた。
機械人形である彼女に対しての彼の対応はごくごく自然のものだ。なにせ外見は人と変わらずとも、人ではなく物なのだから。
それを重々承知である彼女だが、それでも物ではなく、者として扱われたいと思ってしまう。
(同じように感じる同士はいるのでしょうか? もしいるのであれば私は会いたい。会って友達になりたい)
人として扱われることや友を作ることは叶わない。だからせめても彼女との約束を果たす為に彼らに使われている。
身を隠しながら慎重に取引場所に辿り着いた。
そこには女形機械人形を二体、背後に着かえさせる長身の男が立っていた。いかにも裕福そうなその男はやって来た男に声をかけた。
「お宅のコードネームは?」
「ナンバー229だ。あんたは?」
「松井俊之だ。偽名だがね」
お互い正規の取引相手であることを確認して、本題へと入る。
ナンバー229は胸元でアタッシュケースの中身が見えるように開けた。
中には瓶で小分けにされた物が九つ。その中に入っているものは砂や土で、大地を失った今ではなかなか手に入らない物だ。それ故に政府が取り締まっている対象物だ。
松井は瓶の中身を見て後ろで控える青髪の機械人形に支持をして、アタッシュケースを開かせる。
中には大量のお札が綺麗に詰められている。もう一体の赤髪機械人形がその中から一束取り出してナンバー229のもとへと持っていく。
「S・T6、本物か確認しろ」
「わかりました。お預かりします。」
人間味のあった少女の目が機械的な瞳へと変わり分析を開始する。
「間違いなく本物です」
「そうか。ほらもってけ」
ナンバー229は赤髪の機械人形に人便を渡す――その瞬間のことだ。
「機甲警察だ。そこを動くな!!」
建物の柱の陰から姿を現し、銃口を向ける男の涙袋には傷跡があった。
東エリア
西エリア
南エリア
北エリア
中央エリア
その中でも特に南エリアのメイン通りから外れた通称〝ロスト〟という元セフィロス社のビルを一体は半無法地帯となっている。多くの犯罪者等はロストを根城としている。なぜ根城となっているか、それは彼らに身を守るための武器や機械人形を貸し出している裏組織が存在するからだ。
身を守る術を得る代わりにコードネームを与えられ、ある仕事をする。仕事の内容が内容のために機甲警察から追われ、しくじれば当然、組織に殺される。それだけのリスクがあるにもかかわらず仕事を受ける者は絶えない。
一つに仕事を成功させれば多額のお金が現金で手に入る。
二つに貸し出される武器。特に機械人形の性能が高く、市場に出回る機械人形とは十年ほどの開きがあると言われている。
故に下手なことをしなければ失敗することはない。
機械人形を使用し、今まさに仕事が行われていた。
「いいか。お前は俺の命を守ればいいんだ。お前がどれだけ傷つこうが、壊れようが、変わりはいくらでもいる。だから安心して俺の盾になって俺の金に変われ!」
男は鉄でできたアタッシュケースを大事に抱え込みながらS・T6に当然のごとく本心を告げる。
「わかりました……」
静かに、必要最低限の言葉で答えて頷いた。
機械人形である彼女に対しての彼の対応はごくごく自然のものだ。なにせ外見は人と変わらずとも、人ではなく物なのだから。
それを重々承知である彼女だが、それでも物ではなく、者として扱われたいと思ってしまう。
(同じように感じる同士はいるのでしょうか? もしいるのであれば私は会いたい。会って友達になりたい)
人として扱われることや友を作ることは叶わない。だからせめても彼女との約束を果たす為に彼らに使われている。
身を隠しながら慎重に取引場所に辿り着いた。
そこには女形機械人形を二体、背後に着かえさせる長身の男が立っていた。いかにも裕福そうなその男はやって来た男に声をかけた。
「お宅のコードネームは?」
「ナンバー229だ。あんたは?」
「松井俊之だ。偽名だがね」
お互い正規の取引相手であることを確認して、本題へと入る。
ナンバー229は胸元でアタッシュケースの中身が見えるように開けた。
中には瓶で小分けにされた物が九つ。その中に入っているものは砂や土で、大地を失った今ではなかなか手に入らない物だ。それ故に政府が取り締まっている対象物だ。
松井は瓶の中身を見て後ろで控える青髪の機械人形に支持をして、アタッシュケースを開かせる。
中には大量のお札が綺麗に詰められている。もう一体の赤髪機械人形がその中から一束取り出してナンバー229のもとへと持っていく。
「S・T6、本物か確認しろ」
「わかりました。お預かりします。」
人間味のあった少女の目が機械的な瞳へと変わり分析を開始する。
「間違いなく本物です」
「そうか。ほらもってけ」
ナンバー229は赤髪の機械人形に人便を渡す――その瞬間のことだ。
「機甲警察だ。そこを動くな!!」
建物の柱の陰から姿を現し、銃口を向ける男の涙袋には傷跡があった。
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