海上都市の機甲女 ~a point of change~

ケニーさん

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第五機

同時暴走事件 《第二発電施設鎮火作戦 【篤・ツバキ】ルート》 2

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 ツバキは浮いた感覚と空気と一体になった感覚に一瞬心が躍ったがそれはほんの一瞬の出来事。重力によって自由落下運動が始まった。飛んでいるではなく。落下している今、恐怖心が強くなる。その恐怖心を更にかき立てるように突発的な向かい風がツバキの体を押し戻す。

「うッ――うわ!!」

 風の勢いに姿勢が崩れて声が漏れる。
 着地するヘリポートの見える範囲が徐々に狭まってきて着地の姿勢を何とかとる。目標よりだいぶ手前で足を着き、斜め右に身を投げるように地面を蹴って勢いを少し殺す。身を守るために体を丸めて何度か転がってようやく止まった。

「危なかった……もう少し風が強かったら間違いなく下に落ちてた」

 着地した際のヘリポートについた跡を改めてみて思う。

「こちらツバキ。第二発電施設屋上着地に成功です」

『そうか、まずはよかった。強風が吹いたから心配した』

「私も飛んでいる間、不安でした。これから建物内に入ります」

 通信を切ってツバキは扉を蹴り破って、断ち物内に入った。扉を開けてすぐに、少しの空間の先に折り返し階段があり、情報通り策と策の間に空間があって、一直線に下までくりぬかれている。
 下を覗いても、どこで終わるのか全く分からないくらい下まで距離がある。
 当然ながらこんなところから落ちてしまえば、例え機械人形であっても動けなくなってしまう。
 ツバキは策の一部を力づくに外す。そのパイプを篤から手渡されたザイルにシッカリと結び付ける。
 策の上に立って下を見る。どこまで続くのかわからない階段はまるでブラックホールのように見える。

(このまま飛び降りても、無事に下に降りることはできない。なら……あれを使うしかない)

「ギア……セイフティロック解除。――――セカンドシフ!!」

 呪文のようなものを唱えるとカシャンという小さな鈴の音のような音の後に、ツバキの瞳の色が灼眼となった。
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