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第七機
会議 2
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ナヅナのお見舞いから帰ってきた篤が自室に帰ってきた。訓練をする為に準備をしようとした時、仮眠室の扉が開いていることに気が付いて咄嗟に銃を構える。ゆっくりと扉を開けて明かりのついていない仮眠室へ滑り込むように入って気配のする方に銃口を向ける。
篤は侵入者の正体を知って、脱力感が襲う。
仮眠室にある内一つのベッドで、小さく蹲って寝息を立てて幸せそうに寝ている穂摘がいた。寝ているというのにきれいに整った顔はそのままで、まるで物語のスリーピングビューティーだ。だがその姿は完璧とは言えない。眼鏡だ。眼鏡の存在が余りにも主張が強い。
目が悪い穂摘に選択肢は二つあった。一つ目は眼鏡をかける。二つ目はコンタクトをつける。だが彼女は自身の容姿に自信がない。それ故の選択が眼鏡だ。穂摘が眼鏡一つで用紙を少しでも隠そうとしているのだ。
「いつになったら気が付くのやら……」
銃をホルスターに収めて、穂摘のそばにしゃがみ込んで顔を覗き見ながら眼鏡を摘まんで起きないようにゆっくり外す。
外した眼鏡をそばの簡易テーブルにそっと置く。
篤は穂摘の顔を見ながらボソリと口にした。
「――眼鏡がない方が好みだな」
篤は穂摘の寝る反対側のベッドに腰掛ける。
(それにしても、どうして穂摘はここで寝ているんだ? 起こして聞きたいところだが、シーツに移った体温の熱からして、横になってからそれほど時間が経過していない。一時間前後だろうな。
昨日の一軒で仕事も山積みだっただろうから徹夜をしたんだろうな。そんな奴を起こすのは人としてしてはいけないな)
本来なら訓練を始めている時間だが篤は動こうとはせずにその場に残った。
「それにしても無防備だな……機甲官であることと、女であることを忘れている。でも、まぁ――」
(俺がここにいるから安心して寝てくれ)
篤は侵入者の正体を知って、脱力感が襲う。
仮眠室にある内一つのベッドで、小さく蹲って寝息を立てて幸せそうに寝ている穂摘がいた。寝ているというのにきれいに整った顔はそのままで、まるで物語のスリーピングビューティーだ。だがその姿は完璧とは言えない。眼鏡だ。眼鏡の存在が余りにも主張が強い。
目が悪い穂摘に選択肢は二つあった。一つ目は眼鏡をかける。二つ目はコンタクトをつける。だが彼女は自身の容姿に自信がない。それ故の選択が眼鏡だ。穂摘が眼鏡一つで用紙を少しでも隠そうとしているのだ。
「いつになったら気が付くのやら……」
銃をホルスターに収めて、穂摘のそばにしゃがみ込んで顔を覗き見ながら眼鏡を摘まんで起きないようにゆっくり外す。
外した眼鏡をそばの簡易テーブルにそっと置く。
篤は穂摘の顔を見ながらボソリと口にした。
「――眼鏡がない方が好みだな」
篤は穂摘の寝る反対側のベッドに腰掛ける。
(それにしても、どうして穂摘はここで寝ているんだ? 起こして聞きたいところだが、シーツに移った体温の熱からして、横になってからそれほど時間が経過していない。一時間前後だろうな。
昨日の一軒で仕事も山積みだっただろうから徹夜をしたんだろうな。そんな奴を起こすのは人としてしてはいけないな)
本来なら訓練を始めている時間だが篤は動こうとはせずにその場に残った。
「それにしても無防備だな……機甲官であることと、女であることを忘れている。でも、まぁ――」
(俺がここにいるから安心して寝てくれ)
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