122 / 156
第七機
会議 4
しおりを挟む
篤は穂摘の上官としての命令に逆らうことはできない。仮にしたとしても、穂摘の二等特務官としての立場が危うくなる。
課に所属していない篤を会議に呼ぶという事を無理やり通した為に、ただでさえ周りから相当言われた。そこで更に呼ばれた本人が来ないとなれば本当に大変なことになる。
それを理解している篤は上官の命令としてではなく、穂摘の身を考えて断ることができない。
(徹夜で疲れたのもそうだろうが、これが主な原因か……。あまり無茶をしてほしくないな。こんなところで躓いてもらっては困る。いずれ機甲警察のトップになってもらわなくちゃならない。機甲警察を……海上都市を変えるために――)
「了解しました」
篤はベッドから起立して返答した。その後すぐに体の力を抜いて再びベッドに腰を下ろした。
「――取り敢えずわな」
「これでも無茶を言っているのは私自身よくわかってる」
「そうでないと困る」
篤はため息交じりに言った。それに更に混ざった音が――穂摘の空腹を伝える音。
「もしかして、朝食まだなのか?」
「食べてない」
更に音が。
「もしかして、昨日の夜も食べてないんじゃないだろうな」
「……」
穂摘はお腹を抑えるばかりで何も言わない。
「頼むからちゃんと食べてくれ」
「そう言われても忙しかったんだから仕方がないでしょ。篤には迷惑をかけてなんだからいいでしょ」
「これから迷惑がかかるんだよ」
「それはどういうことよ」
「取り敢えず会議までは時間があるから、そっちの部屋で座って待っていろ。たいしたものは作れないが朝食を作ってやるから」
「別に……」
お腹が三度音を立てる。今までで最も大きな音。穂摘はエネルギー切れの為にまともに動けそうにない。
「どうするんだ?」
「お願いします」
「了解」
篤は手を洗って、冷蔵庫の中から食材をいくつか取り出して料理を始めた。
課に所属していない篤を会議に呼ぶという事を無理やり通した為に、ただでさえ周りから相当言われた。そこで更に呼ばれた本人が来ないとなれば本当に大変なことになる。
それを理解している篤は上官の命令としてではなく、穂摘の身を考えて断ることができない。
(徹夜で疲れたのもそうだろうが、これが主な原因か……。あまり無茶をしてほしくないな。こんなところで躓いてもらっては困る。いずれ機甲警察のトップになってもらわなくちゃならない。機甲警察を……海上都市を変えるために――)
「了解しました」
篤はベッドから起立して返答した。その後すぐに体の力を抜いて再びベッドに腰を下ろした。
「――取り敢えずわな」
「これでも無茶を言っているのは私自身よくわかってる」
「そうでないと困る」
篤はため息交じりに言った。それに更に混ざった音が――穂摘の空腹を伝える音。
「もしかして、朝食まだなのか?」
「食べてない」
更に音が。
「もしかして、昨日の夜も食べてないんじゃないだろうな」
「……」
穂摘はお腹を抑えるばかりで何も言わない。
「頼むからちゃんと食べてくれ」
「そう言われても忙しかったんだから仕方がないでしょ。篤には迷惑をかけてなんだからいいでしょ」
「これから迷惑がかかるんだよ」
「それはどういうことよ」
「取り敢えず会議までは時間があるから、そっちの部屋で座って待っていろ。たいしたものは作れないが朝食を作ってやるから」
「別に……」
お腹が三度音を立てる。今までで最も大きな音。穂摘はエネルギー切れの為にまともに動けそうにない。
「どうするんだ?」
「お願いします」
「了解」
篤は手を洗って、冷蔵庫の中から食材をいくつか取り出して料理を始めた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる