陰キャの陰キャによる陽に限りなく近い陰キャのための救済措置〜俺の3年間が青くなってしまった件〜

136君

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バイバイ

私の集大成②

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 会場説明直前になって、男子たちが入ってくる。

「ふぃー!危なかったぁ!」
「ほんとそれ。あんた達、3年間ずっとそうよね。」
「いいように言えば『貫き通した』やろ?」
「屁理屈を…」

先頭に立っていた昴がニカッと笑う。その後ろに続いている勇吾と遥斗、陽介もどこか誇らしげだ。

 うちの学校は下の学年があまり育っていない。泳げるには泳げるんだが、速くはない。よって、比較的制限の緩いこの大会にも1、2年生は参加出来なかった。

 先生の説明が終わって、アップを始める。先生曰く、私とバカ兄のアップは似ているらしい。体の動かし方とか、軽めに泳いでいるときによく似ているようだ。

 アップは軽めに終わらして、スタンドに戻る。珍しく昴が1人でいた。

「あっ、いいところに。杏、書いて!」
「おけ。」

昴からプルブイとサインペンが渡される。昴は部長としてこの1年やってきた。ずっとクラブの雰囲気が良くて、結果が出なくてもお互いを励まし合う雰囲気を作り上げたのは、紛れもなく、昴の功績だ。

『3年間お疲れ!昴が部長やったからこの1年楽しく泳げた!ありがとう!これからもよろしくね』

そうとだけ書いて、昴に返す。

 渡す直前にふと気になって聞いてみる。

「昴は高校も続けるん?」

 少し前に同じ質問を先生にされて、「悩んでる」と言っていた。今はどうなんだろう。

「続けるぞ。一応、狙ってるのは国学社。」
「合わせに来てる?」
「一緒なんか?」
「私と真奈も国学社。うちのバカ兄が通ってるから、中のことは何となくわかるし。」
「あーね。じゃあ、そこに俺もお邪魔させて。」
「しょうがないなぁ~。」

緩みそうになる頬を我慢しながら、やれやれという感じの口調を作り出す。もしも、このメンバーでもう一度泳げたら、絶対楽しいだろう。

「あっ、そだ!もう1回貸して。」
「お、おう。」

私は自分の書いた寄せ書きの隣に一言付け足した。

『頑張ろう!』
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