陰キャの陰キャによる陽に限りなく近い陰キャのための救済措置〜俺の3年間が青くなってしまった件〜

136君

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アケボノ

カール①

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 苫小牧に到着した俺たちは、飛行機が少し遅れていた影響で、すぐにカーリングに移った。

「1で持って2で上げて…」

カーリングの石は20kgくらい。男子の俺たちでも動かすのが難しく、結構力がいる。そんな石の投げ方を教えてもらったが…

「長い長い!ごめーーん!」

クラスのほとんどが力加減をミスって、半分にも届かなかったり、奥の方までぶっ飛んだりしている。

 そんな感じでも試合の時間はやってきてしまう。元々決められていた8班に分かれ、それぞれの対戦カードが確定した。

「いきなりバトルだな、聡。」
「お前たちでよかったよ、久志。」

初戦から聡との勝負だ。それにそっちのチームには船戸さんがいて、なんかいつものメンバーで集まったような感じがする。

 俺はセカンドなのでブラシをすることになっている。スキップは山下さんだ。

「ここ!センターガード置きたいからちょっと弱め!」
「了解!」

ファーストである村木くんに指示を出し、その通りに投げる。村木くんはラグビー部でありながら、このカーリングではその力をあまり発揮できずに、ガードストーンを置く役になったのだ。

 石は綺麗にサークル近くの真ん中に止まった。

『ナイス!』

これで直接に真ん中を狙うことは難しくなる。俺たちの腕ではの話だが。

 聡のチームのファーストは橋本くん。あまり喋ったことがないが、クラスの中のお調子者って感じだ。

「そいつぶっ飛ばす?」
「今はまだいいかも。サイドガード置こ。」
「了解。」

スキップの船戸さんが指示したのはサイドガード。前を塞ぐことで、俺たちにセンターガードを外させることを狙っているのか。

(怖すぎ。なんでそんな戦法考えれんねん。)

特に何も無く、狙った通りにサイドガードを置いて、「ナイス」と声をかけあっている。

「村木くん!サイドガード!」

山下さんがブラシを置いたのは真ん中。そして指示はサイドガード。これはもしかしたらどっちが一番最初にガードストーンを弾くかで勝負になるのか?

 結局、山下さんの狙い通り、サークルの前には3つのガードストーンが置かれた。ここから中に入れようとしたら、曲げてくるしかない。

「橋本くん!センターガード!」
『マジで!?』

船戸さんのそんな声がリンクに響く。俺たちの反応があまりにも大きかったからだろうか、クラス全員からの視線が凄い。

 船戸さんは真ん中少し右にブラシを置いて、笑っている。完全に楽しんでいるな。向こうのスキップ2人でめちゃくちゃ笑っている。次俺の番だが…
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