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コタエハ
A.春⑦
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「えー、皆さんこんにちは!KYUKA組です!」
QのMCが始まった。予定にない2曲ぶっ続けだったから少し疲れたが、水泳部で鍛えた体力のおかげで何とか乗り切ることができた。
「うちのバンドは高1のときのオリエンテーションで同じグループだったメンバーでやっていて、今の2曲を聞いてもらってわかる通り、オリジナル曲だけのバンドです。1曲目が『机上』で2曲目が『ある少年の恋の歌』でした!楽しんでくれたか~!」
「イエーイ!」ってレスポンスが響き渡る。スペースの後ろの方にはいつも仲良くしているメンバーが揃ってきていて、ぴょんぴょん跳ねていた。
「そんじゃあ、メンバー紹介やっていきまーす!まずはドラムの奏!」
「加太奏太郎でーす。よろしくー。」
気だるげな感じで奏が挨拶をする。「そーう!」って水泳部のメンバーの声も聞こえてきて、奏はそっちの方に手を振っていた。
「もっとなんかないんかい。じゃあ次はベースの音羽!」
「熊野音羽でーす。雨の中集まってくれてみんなありがと!」
いつもと違う可愛い感じの仕草でそう答えては、黄色い歓声を浴びている。
「音羽はさっきの2曲目のベースは自分で全部作ったんやで。マジですごい。」
「えっ、あっ、ま、まぁ。」
自分の番が終わったと油断していたのか、髪をくくろうとしている音羽に追い討ちをかけるように、Qが話しかける。あたふたと慌てる音羽は私たちの目から見ても新鮮だ。
「じゃあ次、ギターの楓!」
「やっほー!海南楓でーす!」
自分の番が回ってきたので、とりあえず可愛く答える。
「楓はドラムの奏の彼女やから、このライブで惚れても勝たれへんからな。みんな覚えとけよ。」
「みんな、なんかあったら後で来てもいいよ。メッタメタのギッタンギッタンにしてあげるから!」
会場が笑い声に包まれて、ときどき悪ふざけのような水泳部の声がする。引退式の日にでもプールに沈めてやろう。
「次はキーボードの桜!」
「どうも!お騒がせ人間の富貴桜でーす!」
去年の後夜祭でやったあのことを自分で掘り返しやがった桜。どっと笑いが起こり、そして桜コールが始まった。
「やっぱスゲェな人気。桜はうちのバンドの作曲&編曲担当でーす!」
「そんな凄いもんちゃうって。暇つぶしでやっとったのがいつの間にかできるようなっただけやから。」
恥ずかしそうにそう言う桜にQがイタズラ混じりの笑顔を見せる。たまに出るQのSっ気ってどこから来てるんだろう。
「そんで最後に紹介するのは~!」
奏がこの空気は絶対に終わらないと判断して、MCを勝手に引き継ぐ。その判断は絶対に間違っていないからいいか。私ももうそろそろやる気やったし。
「ボーカルにして作詞担当のQだぁ!」
「国学社が誇る最高峰の陰キャ、由良久志でーす!みんな来てくれてありがとな!」
やってることと言ってることが真反対なQが手を振ると、歓声が上がった。
「俺も趣味程度に作詞やっとっただけやから、そんな実感はないねんけど、まあ、楽しんでってな!」
Qがそう観客に呼びかけると変な雄叫びが起こる。人数も最初のほうに比べたら相当増えてるし、いい感じだ。
「そんじゃ、次の曲いきまーす!」
QのMCが始まった。予定にない2曲ぶっ続けだったから少し疲れたが、水泳部で鍛えた体力のおかげで何とか乗り切ることができた。
「うちのバンドは高1のときのオリエンテーションで同じグループだったメンバーでやっていて、今の2曲を聞いてもらってわかる通り、オリジナル曲だけのバンドです。1曲目が『机上』で2曲目が『ある少年の恋の歌』でした!楽しんでくれたか~!」
「イエーイ!」ってレスポンスが響き渡る。スペースの後ろの方にはいつも仲良くしているメンバーが揃ってきていて、ぴょんぴょん跳ねていた。
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気だるげな感じで奏が挨拶をする。「そーう!」って水泳部のメンバーの声も聞こえてきて、奏はそっちの方に手を振っていた。
「もっとなんかないんかい。じゃあ次はベースの音羽!」
「熊野音羽でーす。雨の中集まってくれてみんなありがと!」
いつもと違う可愛い感じの仕草でそう答えては、黄色い歓声を浴びている。
「音羽はさっきの2曲目のベースは自分で全部作ったんやで。マジですごい。」
「えっ、あっ、ま、まぁ。」
自分の番が終わったと油断していたのか、髪をくくろうとしている音羽に追い討ちをかけるように、Qが話しかける。あたふたと慌てる音羽は私たちの目から見ても新鮮だ。
「じゃあ次、ギターの楓!」
「やっほー!海南楓でーす!」
自分の番が回ってきたので、とりあえず可愛く答える。
「楓はドラムの奏の彼女やから、このライブで惚れても勝たれへんからな。みんな覚えとけよ。」
「みんな、なんかあったら後で来てもいいよ。メッタメタのギッタンギッタンにしてあげるから!」
会場が笑い声に包まれて、ときどき悪ふざけのような水泳部の声がする。引退式の日にでもプールに沈めてやろう。
「次はキーボードの桜!」
「どうも!お騒がせ人間の富貴桜でーす!」
去年の後夜祭でやったあのことを自分で掘り返しやがった桜。どっと笑いが起こり、そして桜コールが始まった。
「やっぱスゲェな人気。桜はうちのバンドの作曲&編曲担当でーす!」
「そんな凄いもんちゃうって。暇つぶしでやっとったのがいつの間にかできるようなっただけやから。」
恥ずかしそうにそう言う桜にQがイタズラ混じりの笑顔を見せる。たまに出るQのSっ気ってどこから来てるんだろう。
「そんで最後に紹介するのは~!」
奏がこの空気は絶対に終わらないと判断して、MCを勝手に引き継ぐ。その判断は絶対に間違っていないからいいか。私ももうそろそろやる気やったし。
「ボーカルにして作詞担当のQだぁ!」
「国学社が誇る最高峰の陰キャ、由良久志でーす!みんな来てくれてありがとな!」
やってることと言ってることが真反対なQが手を振ると、歓声が上がった。
「俺も趣味程度に作詞やっとっただけやから、そんな実感はないねんけど、まあ、楽しんでってな!」
Qがそう観客に呼びかけると変な雄叫びが起こる。人数も最初のほうに比べたら相当増えてるし、いい感じだ。
「そんじゃ、次の曲いきまーす!」
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