復讐の劫火

守 秀斗

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第6話:鈴木次郎退治

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 次の日。
 日曜日。

「なんか佐藤の家に強盗がはいって、一家皆殺しだってさ」

 公園でイチャイチャしている鈴木次郎と彼女の伊藤和子。
 二人は中学の同級生だ。

「怖いわねえ」
「けど、まあ、あいつ嫌な奴だったよ」

「アハハ、死んでもどうでもいいって感じね」
「ああ、死んだ奴なんてどうでもいいよ」
「ひどーい、じゃあ、生きている二人でいいことしようか」

 二人は公園の目立たない場所へ移動する。
 すると、電動のこぎりを持ったおっさんがいた。

「上下ジャージ姿のおっさんがいるぞ。公園の清掃人かなあ。そのおっさんがこっちを見てるぞ」
「いいじゃない、見せつけてやりましょうよ。うふふ、あんな社会の底辺のおっさんなんて、家に帰って、あたしたちがやっているとこを思い出して、自家発電するんでしょ」
「お前、いやらしいなあ」

 二人は激しくキスをした。
 お互い目をつぶる。

 しばらくして、顔を離す。

「グエ!」

 伊藤和子の口からナイフが飛び出した。
 太郎が後ろからぶっ刺したのだ。
 口から血を噴き出して倒れる和子。

「うわあ!」

 鈴木次郎が悲鳴を上げる。
 そんな次郎に太郎は宣言する。
 
「お前の使い魔のサキュバスは退治した。次はお前だ」
「な、なんだよ、おっさん、なにわけのわからないこと言ってんだよ」
「うぜーんだよ、このエロガキ! 底辺をバカにすんじゃねーよ、マヌケ野郎! 人間、最後に残るのが怒りの感情なんだよ、底辺の怒りが爆発したら地球は爆発すんだよ、お前は異世界に逝って、ウジ虫に転生して、惨めに死ね、このアホガキ! ボケガキ!」

 思わず逃げようとする鈴木次郎は転んでしまった。
 その次郎の脚を電動のこぎりで切断する太郎。

「ギャアア!」

 悲鳴を上げる次郎をナイフで滅多刺しにする太郎。
 その後も次郎を念入りに解体する。

 太郎は叫ぶ。

「リア充爆発しろ!」
 
 太郎は血まみれになった服を裏返しにして、家に帰った。

 テレビを点けると、公園での中学生バラバラ殺人がニュースで話題になっている。
 防犯カメラには明らかに太郎と思われる人物が写っていた。

 太郎は呟いた。

「一気にラスボス戦にいくか」

 その夜、太郎はぐっすりと寝た。
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