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第7話:生首との対話
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グエンは、途中で雨をふせぐため、誰も住んでいないあばら家で休んだ。
床に麻袋を置く。
すると、麻袋の中のプラカーシュの首がグエンに語りかける。
「お前は文句を言ってばっかりだな」
「この足ではどうしようもないだろ」
「片足が悪いどころか目が見えなくても鍼灸師などで立派に働いている者もいるぞ」
「それは、その人に才能があったからだ」
「お前は努力してこなかっただけだろうが。この下賤の者め」
プラカーシュの首がゲラゲラ笑う。
「うるさい、この生臭坊主が」
「生臭で何が悪い」
「話しかけるな」
「世の中のことは強い者が決める。強い物は最初から強かったわけではない。努力をしたからだ。お前は何もしていない」
「毎日、たくさん死ぬほど働いたぞ」
「毎日、たくさん文句を言いながらだろ」
またプラカーシュがゲラゲラ笑う。
「馬鹿にしているのか」
「馬鹿にされることしかしていない。何も達成していない。すぐにやる気をなくす。そして、周りのせいにする。最低の奴だな、お前は」
「この社会は一度失敗したら終わりだ」
「そんな事を言うお前は生まれた時から失敗してるんだよ!」
「もう、黙れ! このクソ坊主!」
グエンは床に落ちていた小石を拾ってプラカーシュの首が入った麻袋に投げつける。
しかし、外れた。
「こんな近くにおいてある袋に石を当てるのを外すとは、お前は全くの無能だな。もうさっさと死んだほうがいいんじゃないか、ウヒヒ!」
「ふざけんな!」
グエンは麻袋ごとプラカーシュの首を床に叩きつけた。
「ざまあみろ!」
「ハハハ、痛くも何ともないぞ、下賤の者が。面白い事を教えてやろう。お前の足だが、貴族の馬車に轢かれたのは、お前の親がわざと道に突き飛ばしたからだ。言いがかりをつけて金をせびろうとしたんだ」
「うそをつくな!」
「本当さ。お前の親は貴族から慰謝料を貰ったが、それを博打につぎ込んで、結局、野垂れ死にした。自業自得だな」
「し、信じないぞ」
「まあ、親も最低ならお前も最低だ」
「もう喋るな!」
グエンはプラカーシュの首が入った袋を蹴る。
袋はあばら家の壁にぶち当たった。
「そんなことをしていいのか。私の顔が崩れて喋れなくなったら、お前は死刑だ」
「もう死刑でもなんでもかまわねーよ!」
「そういうことを言う奴に限って、いざ殺されそうになったら無様に命乞いをするもんだ」
「うるさい!」
「お前は今まで全力で何かを成し遂げたことがあるのか」
「こんな足ではどうしようもない。恋人もできない」
「そうやって、また全て足のせいにする。お前は醜い。内面の醜さが外に現れているからだ。お前は自分が大嫌いなんだ。そんな奴を好きになる女がいるわけないぞ」
「だ、黙れ!」
「お前は仕事を真面目にやっていない」
「クソ運びなんてやってられない」
「それも立派な仕事だ」
「人からバカにされる仕事だ」
「その仕事をもっともバカにしているのはお前自身だ」
「安い賃金でこき使われているだけだ」
「なぜ安いか教えてやろう、お前の代わりなど星の数ほどいるからだ。高い賃金を取るのは才能がある者だけだ。お前には何にもない。無能な男、人間の屑。才能と言えば文句を言うことだけだ」
「うるせー! もう話しかけるな!」
耳をふさぐグエン。
しかし、プラカーシュの言葉はグエンの頭に響いてくる。
金をためることもせず。散財ばっかり。適当に暮らす事しか考えず。行き当たりばったり。嫌になると仕事をすぐやめる。口を開ければ文句ばっかり。全て足の怪我のせいにする。努力もしない。最低な奴。クズ、カス、ゴミ。お前に生きる価値なんぞ無い。お前が死んでも誰も悲しまない。お前の葬式なんて誰も来ない。お前の死体がゴミ捨て場に捨てられても蛆虫さえ食わない。お前は蛆虫に生まれ変わることさえ出来ない。
お前なんて何の役にも立たない。
お前の吸う空気さえもったいない。
さっさと自殺しろ!
そして、永遠に消えて無くなれ!!!
床に麻袋を置く。
すると、麻袋の中のプラカーシュの首がグエンに語りかける。
「お前は文句を言ってばっかりだな」
「この足ではどうしようもないだろ」
「片足が悪いどころか目が見えなくても鍼灸師などで立派に働いている者もいるぞ」
「それは、その人に才能があったからだ」
「お前は努力してこなかっただけだろうが。この下賤の者め」
プラカーシュの首がゲラゲラ笑う。
「うるさい、この生臭坊主が」
「生臭で何が悪い」
「話しかけるな」
「世の中のことは強い者が決める。強い物は最初から強かったわけではない。努力をしたからだ。お前は何もしていない」
「毎日、たくさん死ぬほど働いたぞ」
「毎日、たくさん文句を言いながらだろ」
またプラカーシュがゲラゲラ笑う。
「馬鹿にしているのか」
「馬鹿にされることしかしていない。何も達成していない。すぐにやる気をなくす。そして、周りのせいにする。最低の奴だな、お前は」
「この社会は一度失敗したら終わりだ」
「そんな事を言うお前は生まれた時から失敗してるんだよ!」
「もう、黙れ! このクソ坊主!」
グエンは床に落ちていた小石を拾ってプラカーシュの首が入った麻袋に投げつける。
しかし、外れた。
「こんな近くにおいてある袋に石を当てるのを外すとは、お前は全くの無能だな。もうさっさと死んだほうがいいんじゃないか、ウヒヒ!」
「ふざけんな!」
グエンは麻袋ごとプラカーシュの首を床に叩きつけた。
「ざまあみろ!」
「ハハハ、痛くも何ともないぞ、下賤の者が。面白い事を教えてやろう。お前の足だが、貴族の馬車に轢かれたのは、お前の親がわざと道に突き飛ばしたからだ。言いがかりをつけて金をせびろうとしたんだ」
「うそをつくな!」
「本当さ。お前の親は貴族から慰謝料を貰ったが、それを博打につぎ込んで、結局、野垂れ死にした。自業自得だな」
「し、信じないぞ」
「まあ、親も最低ならお前も最低だ」
「もう喋るな!」
グエンはプラカーシュの首が入った袋を蹴る。
袋はあばら家の壁にぶち当たった。
「そんなことをしていいのか。私の顔が崩れて喋れなくなったら、お前は死刑だ」
「もう死刑でもなんでもかまわねーよ!」
「そういうことを言う奴に限って、いざ殺されそうになったら無様に命乞いをするもんだ」
「うるさい!」
「お前は今まで全力で何かを成し遂げたことがあるのか」
「こんな足ではどうしようもない。恋人もできない」
「そうやって、また全て足のせいにする。お前は醜い。内面の醜さが外に現れているからだ。お前は自分が大嫌いなんだ。そんな奴を好きになる女がいるわけないぞ」
「だ、黙れ!」
「お前は仕事を真面目にやっていない」
「クソ運びなんてやってられない」
「それも立派な仕事だ」
「人からバカにされる仕事だ」
「その仕事をもっともバカにしているのはお前自身だ」
「安い賃金でこき使われているだけだ」
「なぜ安いか教えてやろう、お前の代わりなど星の数ほどいるからだ。高い賃金を取るのは才能がある者だけだ。お前には何にもない。無能な男、人間の屑。才能と言えば文句を言うことだけだ」
「うるせー! もう話しかけるな!」
耳をふさぐグエン。
しかし、プラカーシュの言葉はグエンの頭に響いてくる。
金をためることもせず。散財ばっかり。適当に暮らす事しか考えず。行き当たりばったり。嫌になると仕事をすぐやめる。口を開ければ文句ばっかり。全て足の怪我のせいにする。努力もしない。最低な奴。クズ、カス、ゴミ。お前に生きる価値なんぞ無い。お前が死んでも誰も悲しまない。お前の葬式なんて誰も来ない。お前の死体がゴミ捨て場に捨てられても蛆虫さえ食わない。お前は蛆虫に生まれ変わることさえ出来ない。
お前なんて何の役にも立たない。
お前の吸う空気さえもったいない。
さっさと自殺しろ!
そして、永遠に消えて無くなれ!!!
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