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14.順番だからな
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最近、芸能人の訃報を聞くとなんとも寂しくなってくる。
子供の頃からテレビ番組などで親しんでいた芸能人たち。
皆、いつかは死ぬんだな。
そして、俺も年を取ってしまった。
小学生の頃。
何人かの友人と下校している時。
ワイワイと下らないお喋りをしていた。
そして、不意にその中の一人が言った。
「今、世界のどっかで誰かが死んでるんだろうなあ」
そう言って黙ってしまった。
他の皆も黙った。
すぐに話題を変えて、また下らないお喋りに戻ったけど。
自分がいつかは死ぬってことはわかっていた。
ただ、若い頃はまだ当分先の話だと思ってもいた。
小学生ならなおさらだな。
でも、年を取って、あちこち体に故障が起きると、死が現実味をおびてくる。
そこで思い出した。
今は亡き父親の言葉。
「順番だからな」
祖父の葬式でポツンと言った。
俺にとっては、初めての親族の死だったが、親父は何度も経験していたのだろう。
誰もがいつかは死ぬ。
そのことが「順番だからな」って表現になったんだろうな。
最近、妻を亡くした。
妻との出会いは、彼女が職場に非常勤職員で来て、同じ係になった。
ごく普通の真面目な大人しい女性。
いつの間にか仲良くなり結婚した。
まあ、相手の親からはボロクソに言われたけどな。
なにせ、年齢が十歳以上も離れたおっさんと二十代の大事な娘が結婚。
そりゃ、娘さんの親としては嫌だろうなあと思ったもんだ。
でも、妻は結婚してくれた。
俺は幸せだった。
そして、彼女の事も幸せにしてやろうと思った。
仲良く暮らしているつもりだった。
彼女もそう思っていたと思う。
本心はわからないけど。
子供が出来なかったからなあ。
でも、癌で先に逝ってしまった。
妻は十歳以上も年下だったのに。
俺は一人ぼっちになった。
妻の葬儀で俺は呟いた。
「順番、間違ってるぞ」
(終)
子供の頃からテレビ番組などで親しんでいた芸能人たち。
皆、いつかは死ぬんだな。
そして、俺も年を取ってしまった。
小学生の頃。
何人かの友人と下校している時。
ワイワイと下らないお喋りをしていた。
そして、不意にその中の一人が言った。
「今、世界のどっかで誰かが死んでるんだろうなあ」
そう言って黙ってしまった。
他の皆も黙った。
すぐに話題を変えて、また下らないお喋りに戻ったけど。
自分がいつかは死ぬってことはわかっていた。
ただ、若い頃はまだ当分先の話だと思ってもいた。
小学生ならなおさらだな。
でも、年を取って、あちこち体に故障が起きると、死が現実味をおびてくる。
そこで思い出した。
今は亡き父親の言葉。
「順番だからな」
祖父の葬式でポツンと言った。
俺にとっては、初めての親族の死だったが、親父は何度も経験していたのだろう。
誰もがいつかは死ぬ。
そのことが「順番だからな」って表現になったんだろうな。
最近、妻を亡くした。
妻との出会いは、彼女が職場に非常勤職員で来て、同じ係になった。
ごく普通の真面目な大人しい女性。
いつの間にか仲良くなり結婚した。
まあ、相手の親からはボロクソに言われたけどな。
なにせ、年齢が十歳以上も離れたおっさんと二十代の大事な娘が結婚。
そりゃ、娘さんの親としては嫌だろうなあと思ったもんだ。
でも、妻は結婚してくれた。
俺は幸せだった。
そして、彼女の事も幸せにしてやろうと思った。
仲良く暮らしているつもりだった。
彼女もそう思っていたと思う。
本心はわからないけど。
子供が出来なかったからなあ。
でも、癌で先に逝ってしまった。
妻は十歳以上も年下だったのに。
俺は一人ぼっちになった。
妻の葬儀で俺は呟いた。
「順番、間違ってるぞ」
(終)
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