165 / 218
第三話 魔者の花嫁編
3ーÉpilogue ぼくの魔法使い
しおりを挟む
朝に光は昨日とかわらず透明で、しかし陽月から月待月へと暦がかわり、澄んだ水面に弾む陽光は幾分柔らかい。
泉のほとりでロワメールとジュールは向かい合い、お互い言葉を探していた。
「あのっ」
「あのさ……!」
勇気を出してみたものの、見事に被ってしまう。
「ロワサマから、お先にどうぞ」
「いや、ジュールの方が早かったし……」
譲り合って埒が明かない。ここは立場上、王子様が先を譲られるしかなかった。
ロワメールは軽く息を吐きだし、最後の躊躇いを吐き出した。
「知ってると思うけど、ぼく、キヨウに帰るんだ」
緊張に、手が汗ばむ。しかしもう後がない以上、腹を括るしかなかった。
「それで、よければ君にも一緒に、キヨウに来てもらいたいんだけど」
ロワメールを見上げる明るい水色の瞳が、驚きに瞠られる。
その目にたじろぐも、ロワメールは踏みとどまった。
これは、王子の役目だ。どれだけ恥ずかしくとも、逃げ出すわけにはいかない。
「もちろん、今日すぐってわけじゃなくてね! 準備もあるだろうし、君の家族や友達にだって説明しなきゃならないだろうし、そもそもまず、君の気持ちを聞かなきゃいけないんだけど……!」
兄のように王子らしくと思っても、気恥ずかしさが優って締まらない。
「えーと……」
ジュールに見つめられて、ロワメールは頬を指で掻いた。
(なにこれ、滅茶苦茶恥ずかしいんだけど……)
王子として向き合うことに、羞恥心が込み上げる。
けれど、ここで言わなければ、きっと一生後悔する。
気持ちを言葉で表す大切さは、学んだばかりだ。
「ジュールに、ぼくの魔法使いになってもらいたいんだ」
「ロワサマの、魔法使い……?」
耳慣れない単語に、ジュールは首を傾げる。
「これから、魔法使いギルドはかわる。王家とキルドの関係もかわっていく。ぼくがかえていく」
そこに揺るぎない意志を宿し、ロワメールは王子として言葉を紡ぐ。
「それに併せ、ぼくは魔法使いと契約をすることにした。もちろん、いかなる権力にも与せず、っていうギルドの掟に抵触しないよう、王子ではなく、ぼく個人と契約してもらう」
ロワメールには力が必要だった。
セツを守るために。救うために。
ギルドも国も、かえていく。
「キルドはかわったんだと、内外に知らしめるためだ。王家とギルドが手を取り合い、共に歩む――君には、その象徴になってもらいたい」
ドクドクと、心臓の音が聞こえる。
これ以上王子として目を合わせられず、ロワメールはついと視線を逸らした。
「それで人選の段になって、カイとセツがジュールがいいって」
ロワメール個人と契約、と言っても、誰でもいいわけではない。
魔法使いとしての強さはもちろん、品行方正であり、教養も求められる。そして側近として名を連ねる以上、ロワメールに忠誠を誓える人物でなければならなかった。
――あとは、貴族であること。
――魔法使いが、貴族である必要ある?
カイの条件に、ロワメールは疑問を呈した。階級意識を排した実力主義の魔法使いに、貴族出身を求める必要があるのか。
――貴族であれば礼儀作法を心得ていますし、宮廷内で肩身の狭い思いもしないでしょう。
貴族の中には、騎士、平民を露骨に差別する者もいる。それを考えれば、貴族であるに越したことはない。
――欲を言えば、見目麗しい者がいいですね。
ロワメールは現在進行形で苦労しているので人を外見で判断するのは好きではないが、見た目が大事なことも否定できない。
――イメージは大切ですからね。ロワ様の背後に控える魔法使いの見目が良ければ、宣伝効果も高まります。
周囲へのアピールが第一目的である以上、カイの言うことも道理である。
王子の側仕えへの条件が厳しくなるのは必然であり、選考も難航するかと思われたが、カイもセツも目星がついているようだった。
――適任がいますね。
――いるな、一人。
カイは口にはしなかったが、もうひとつ絶対条件があった。
それは、セツを魔法使い殺しと恐れず、マスターとして尊敬していること。
ジュールは、これも満たしている。これ以上、最適な人材がいるとは思えなかった。
ジスランやフレデリクも候補に挙がったが、ジスランは品行方正とは言い難く、フレデリクは貴族ではないし、そもそも彼の場合はロワメールと相性が悪かった。
「マスターじゃなくていいんですか?」
ジュールは、念を押すように確認した。
「セツはダメなんだ」
国王と王太子を差し置いて、第二王子が最強の魔法使いと契約はできない。
それに、ロワメールはセツと契約をしたくなかった。
「あ、家族なのに契約ってヘンですもんね」
ジュールはごく普通にそう言う。
ロワメールをセツの家族だと言ってくれるジュールだからこそ。
「ごめん。嘘。違う」
ロワメールは、自身とジュールの言葉を否定した。
「ぼくが、君がいいんだ」
飾らずに真っ直ぐ伝える。
「ジュールがいい」
ジュールなら、ロワメールの気持ちを理解してくれる。思いに寄り添ってくれる。間違えれば叱ってくれる。
――耳に痛い諌言をくれる者こそ、大事にせよ。
父である国王は、ロワメールにそう教えてくれた。
主の不興を恐れず、己の保身を顧みず、主が間違いを犯せば諌める、それができる者を側近にしろと言われた。
ロワメールも王子となってから、見え透いた世辞や追従をごまんと聞いてきた。
だからこそ、本気で向き合ってくれる存在がどれだけ貴重か身に沁みている。
――そういう者は、決して手放してはいけない。
ロワメールも、手放したくないと思った。
「ジュールに、ぼくの魔法使いになってもらいたい」
朝の泉の、明るい静けさが好きだった。
なにを喋るわけでなくても、互いに修行に励んでいたあの時間が、ロワメールは心地良かった。
「ぼくの魔法使いになってくれる?」
ジュールは、どうだったろう。
この明るい水色の瞳に、ぼくはどう映っていたんだろう。
ぼくはジュールにとって、忠誠を捧げるに足る人物だったろうか。
全身で心臓の鼓動を聞くロワメールが見つめる先で、明るい水色の瞳がわずかに笑みを作った気がした。
ジュールは無言で地面に片膝を折る。
亜麻色の髪が、頭を垂れた。
「ジュール・キャトル・レオール、喜んで、ロワメール殿下にお仕えいたします。どうぞこの身を、殿下のためにお役立てください」
毎朝を共に過ごした泉のほとりで、若い魔法使いは王子に忠誠を誓う。
泉から吹き抜ける爽やかな風が、二人の髪を揺らした。
葉擦れの音が耳をくすぐる。
「これからよろしく!」
「はい!」
ロワメールが伸ばした手を、ジュールは迷いなく握り返した。
照れ臭さより嬉しさが勝り、どちらからともなく笑顔が零れる。
「ところで、君の話はなんだったの?」
「ボクの話はもう大丈夫です」
朗らかな笑みで、ジュールは首を振った。
「え、いや、だって」
「だって、ボクの話は、ロワサマにお仕えしたいってことでしたから」
「へ……?」
ジュールがケロリと白状する。
「あれ? カイサマに聞いてませんか?」
ロワメールはその一言で、全てを察した。
ロワメールが死ぬほど恥ずかしい思いをしたのは、全部全部、あの側近筆頭のせいということだ。
問い詰めても、どうせ王子教育だとかぬかすのだろう。
(あんの腹黒側近ーーーッ!!!!!)
爽やかな朝、ロワメールの心に絶叫が響き渡った。
À suivre……
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
やさしい魔法使いの起こしかた、第三話 魔者の花嫁編、これにて終了です。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
数ある作品の中なか拙作を選んでくださり、貴重なお時間を使って読んでいただけで、本当に嬉しく、感謝しかございません。
面白かった、続きが気になる、最後まで読んだよ等々、お気に召しましたら、お気に入り登録や♡、よろしくお願いいたします! モチベが爆上がりしますので、気軽に押していただけると嬉しいです。
物語は第四話、王都次代編に続きます。
舞台は王都キヨウへと移ります。そこでロワメールとセツを待ち受けるものは――。
微調整のため、4ーPrologue ラギ王歴1624年紫陽花月キキ島 の投稿は、しばらくお時間をいただきたく存じます。
ですが、せっかく読んでくださる皆様をお待たせするのも申し訳なく、第四話投稿開始までの間、おまけショートや設定等を用意いたしました。
第四話開始までの間、よろしければそちらをご覧ください。
おまけ セツの料理教室 は、一週間後の3/12(水)、夜21時頃に投稿いたします。
泉のほとりでロワメールとジュールは向かい合い、お互い言葉を探していた。
「あのっ」
「あのさ……!」
勇気を出してみたものの、見事に被ってしまう。
「ロワサマから、お先にどうぞ」
「いや、ジュールの方が早かったし……」
譲り合って埒が明かない。ここは立場上、王子様が先を譲られるしかなかった。
ロワメールは軽く息を吐きだし、最後の躊躇いを吐き出した。
「知ってると思うけど、ぼく、キヨウに帰るんだ」
緊張に、手が汗ばむ。しかしもう後がない以上、腹を括るしかなかった。
「それで、よければ君にも一緒に、キヨウに来てもらいたいんだけど」
ロワメールを見上げる明るい水色の瞳が、驚きに瞠られる。
その目にたじろぐも、ロワメールは踏みとどまった。
これは、王子の役目だ。どれだけ恥ずかしくとも、逃げ出すわけにはいかない。
「もちろん、今日すぐってわけじゃなくてね! 準備もあるだろうし、君の家族や友達にだって説明しなきゃならないだろうし、そもそもまず、君の気持ちを聞かなきゃいけないんだけど……!」
兄のように王子らしくと思っても、気恥ずかしさが優って締まらない。
「えーと……」
ジュールに見つめられて、ロワメールは頬を指で掻いた。
(なにこれ、滅茶苦茶恥ずかしいんだけど……)
王子として向き合うことに、羞恥心が込み上げる。
けれど、ここで言わなければ、きっと一生後悔する。
気持ちを言葉で表す大切さは、学んだばかりだ。
「ジュールに、ぼくの魔法使いになってもらいたいんだ」
「ロワサマの、魔法使い……?」
耳慣れない単語に、ジュールは首を傾げる。
「これから、魔法使いギルドはかわる。王家とキルドの関係もかわっていく。ぼくがかえていく」
そこに揺るぎない意志を宿し、ロワメールは王子として言葉を紡ぐ。
「それに併せ、ぼくは魔法使いと契約をすることにした。もちろん、いかなる権力にも与せず、っていうギルドの掟に抵触しないよう、王子ではなく、ぼく個人と契約してもらう」
ロワメールには力が必要だった。
セツを守るために。救うために。
ギルドも国も、かえていく。
「キルドはかわったんだと、内外に知らしめるためだ。王家とギルドが手を取り合い、共に歩む――君には、その象徴になってもらいたい」
ドクドクと、心臓の音が聞こえる。
これ以上王子として目を合わせられず、ロワメールはついと視線を逸らした。
「それで人選の段になって、カイとセツがジュールがいいって」
ロワメール個人と契約、と言っても、誰でもいいわけではない。
魔法使いとしての強さはもちろん、品行方正であり、教養も求められる。そして側近として名を連ねる以上、ロワメールに忠誠を誓える人物でなければならなかった。
――あとは、貴族であること。
――魔法使いが、貴族である必要ある?
カイの条件に、ロワメールは疑問を呈した。階級意識を排した実力主義の魔法使いに、貴族出身を求める必要があるのか。
――貴族であれば礼儀作法を心得ていますし、宮廷内で肩身の狭い思いもしないでしょう。
貴族の中には、騎士、平民を露骨に差別する者もいる。それを考えれば、貴族であるに越したことはない。
――欲を言えば、見目麗しい者がいいですね。
ロワメールは現在進行形で苦労しているので人を外見で判断するのは好きではないが、見た目が大事なことも否定できない。
――イメージは大切ですからね。ロワ様の背後に控える魔法使いの見目が良ければ、宣伝効果も高まります。
周囲へのアピールが第一目的である以上、カイの言うことも道理である。
王子の側仕えへの条件が厳しくなるのは必然であり、選考も難航するかと思われたが、カイもセツも目星がついているようだった。
――適任がいますね。
――いるな、一人。
カイは口にはしなかったが、もうひとつ絶対条件があった。
それは、セツを魔法使い殺しと恐れず、マスターとして尊敬していること。
ジュールは、これも満たしている。これ以上、最適な人材がいるとは思えなかった。
ジスランやフレデリクも候補に挙がったが、ジスランは品行方正とは言い難く、フレデリクは貴族ではないし、そもそも彼の場合はロワメールと相性が悪かった。
「マスターじゃなくていいんですか?」
ジュールは、念を押すように確認した。
「セツはダメなんだ」
国王と王太子を差し置いて、第二王子が最強の魔法使いと契約はできない。
それに、ロワメールはセツと契約をしたくなかった。
「あ、家族なのに契約ってヘンですもんね」
ジュールはごく普通にそう言う。
ロワメールをセツの家族だと言ってくれるジュールだからこそ。
「ごめん。嘘。違う」
ロワメールは、自身とジュールの言葉を否定した。
「ぼくが、君がいいんだ」
飾らずに真っ直ぐ伝える。
「ジュールがいい」
ジュールなら、ロワメールの気持ちを理解してくれる。思いに寄り添ってくれる。間違えれば叱ってくれる。
――耳に痛い諌言をくれる者こそ、大事にせよ。
父である国王は、ロワメールにそう教えてくれた。
主の不興を恐れず、己の保身を顧みず、主が間違いを犯せば諌める、それができる者を側近にしろと言われた。
ロワメールも王子となってから、見え透いた世辞や追従をごまんと聞いてきた。
だからこそ、本気で向き合ってくれる存在がどれだけ貴重か身に沁みている。
――そういう者は、決して手放してはいけない。
ロワメールも、手放したくないと思った。
「ジュールに、ぼくの魔法使いになってもらいたい」
朝の泉の、明るい静けさが好きだった。
なにを喋るわけでなくても、互いに修行に励んでいたあの時間が、ロワメールは心地良かった。
「ぼくの魔法使いになってくれる?」
ジュールは、どうだったろう。
この明るい水色の瞳に、ぼくはどう映っていたんだろう。
ぼくはジュールにとって、忠誠を捧げるに足る人物だったろうか。
全身で心臓の鼓動を聞くロワメールが見つめる先で、明るい水色の瞳がわずかに笑みを作った気がした。
ジュールは無言で地面に片膝を折る。
亜麻色の髪が、頭を垂れた。
「ジュール・キャトル・レオール、喜んで、ロワメール殿下にお仕えいたします。どうぞこの身を、殿下のためにお役立てください」
毎朝を共に過ごした泉のほとりで、若い魔法使いは王子に忠誠を誓う。
泉から吹き抜ける爽やかな風が、二人の髪を揺らした。
葉擦れの音が耳をくすぐる。
「これからよろしく!」
「はい!」
ロワメールが伸ばした手を、ジュールは迷いなく握り返した。
照れ臭さより嬉しさが勝り、どちらからともなく笑顔が零れる。
「ところで、君の話はなんだったの?」
「ボクの話はもう大丈夫です」
朗らかな笑みで、ジュールは首を振った。
「え、いや、だって」
「だって、ボクの話は、ロワサマにお仕えしたいってことでしたから」
「へ……?」
ジュールがケロリと白状する。
「あれ? カイサマに聞いてませんか?」
ロワメールはその一言で、全てを察した。
ロワメールが死ぬほど恥ずかしい思いをしたのは、全部全部、あの側近筆頭のせいということだ。
問い詰めても、どうせ王子教育だとかぬかすのだろう。
(あんの腹黒側近ーーーッ!!!!!)
爽やかな朝、ロワメールの心に絶叫が響き渡った。
À suivre……
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
やさしい魔法使いの起こしかた、第三話 魔者の花嫁編、これにて終了です。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
数ある作品の中なか拙作を選んでくださり、貴重なお時間を使って読んでいただけで、本当に嬉しく、感謝しかございません。
面白かった、続きが気になる、最後まで読んだよ等々、お気に召しましたら、お気に入り登録や♡、よろしくお願いいたします! モチベが爆上がりしますので、気軽に押していただけると嬉しいです。
物語は第四話、王都次代編に続きます。
舞台は王都キヨウへと移ります。そこでロワメールとセツを待ち受けるものは――。
微調整のため、4ーPrologue ラギ王歴1624年紫陽花月キキ島 の投稿は、しばらくお時間をいただきたく存じます。
ですが、せっかく読んでくださる皆様をお待たせするのも申し訳なく、第四話投稿開始までの間、おまけショートや設定等を用意いたしました。
第四話開始までの間、よろしければそちらをご覧ください。
おまけ セツの料理教室 は、一週間後の3/12(水)、夜21時頃に投稿いたします。
0
あなたにおすすめの小説
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
「犯人は追放!」無実の彼女は国に絶対に必要な能力者で“価値の高い女性”だった
佐藤 美奈
恋愛
セリーヌ・エレガント公爵令嬢とフレッド・ユーステルム王太子殿下は婚約成立を祝した。
その数週間後、ヴァレンティノ王立学園50周年の創立記念パーティー会場で、信じられない事態が起こった。
フレッド殿下がセリーヌ令嬢に婚約破棄を宣言した。様々な分野で活躍する著名な招待客たちは、激しい動揺と衝撃を受けてざわつき始めて、人々の目が一斉に注がれる。
フレッドの横にはステファニー男爵令嬢がいた。二人は恋人のような雰囲気を醸し出す。ステファニーは少し前に正式に聖女に選ばれた女性であった。
ステファニーの策略でセリーヌは罪を被せられてしまう。信じていた幼馴染のアランからも冷たい視線を向けられる。
セリーヌはいわれのない無実の罪で国を追放された。悔しくてたまりませんでした。だが彼女には秘められた能力があって、それは聖女の力をはるかに上回るものであった。
彼女はヴァレンティノ王国にとって絶対的に必要で貴重な女性でした。セリーヌがいなくなるとステファニーは聖女の力を失って、国は急速に衰退へと向かう事となる……。
巻き込まれた薬師の日常
白髭
ファンタジー
神に選ばれ、魔素の循環する界へと送り込まれたのは――現代の薬師。
剣も魔法も扱えない彼が憑依したのは、戦闘力ゼロの商人見習いの少年だった。
彼の武器は、知識と経験。商品を生み出し、人脈を築き、産業を広げていく。
「居場所を見つけたい」その願いが、やがて世界を変える力となる。
これは、一人の薬師が紡ぐ研究と開発、そして成長の物語。
【カクヨムでも掲載しています】
表紙は紹介文をもとに、ai【adobe firefly】で作成したものです。(参考程度に……)
「追放された雑用係の俺、《真理の鑑定眼》で隠れた天才を集めたら最強パーティになっていた」
きりざく
ファンタジー
ブラック企業で過労死した男は、異世界に転生し《真理の鑑定眼》を授かった。
それは人や物の“本当の価値”、隠された才能、そして未来の到達点までを見抜く能力だった。
雑用係として軽視され、ついには追放された主人公。
だが鑑定眼で見えたのは、落ちこぼれ扱いされていた者たちの“本物の才能”だった。
初見の方は第1話からどうぞ(ブックマークで続きが追いやすくなります)。
評価されなかった剣士、魔力制御に欠陥を抱えた魔法使い、使い道なしとされた職業――
主人公は次々と隠れた逸材を見抜き、仲間に迎え入れていく。
やがて集ったのは、誰もが見逃していた“未来の最強候補”たち。
鑑定で真価を示し、結果で証明する成り上がりの冒険が始まる。
これは、見る目のなかった世界を置き去りに、
真の才能を集めて最強パーティへと成り上がる物語。
女性が少ない世界に転生した控えめ伯爵令嬢、なぜか五人の婚約候補に選ばれて少しずつ恋を知っていきます
ノッポ
恋愛
女性が極端に少ない異世界に転生した私は、気づけば伯爵令嬢になっていた。
前世は日本で普通に生きていたせいか、貴族令嬢らしい強気な振る舞いがどうしても苦手。
社交界デビューを迎えても、「どうして私が選ばれるの?」と戸惑うばかりだった。
けれど今年デビューする高位令嬢はわずか三人。
家同士の思惑も重なり、騎士団長家の息子、宰相子息、魔術師団長の息子、幼なじみの侯爵子息、そして英雄騎士――
五人の若きエリートとのお見合いが次々と始まってしまう。
遠慮がちで控えめな性格は、この世界では珍しく、気づけば少しずつ距離を縮めていく彼ら。
異世界での恋愛に戸惑う日々。けれど出会いを重ねるたびに、私は少しずつ変わっていく――。
女性希少世界の社交界で、自分の幸せを選べるようになるまでの
ほのぼの甘い逆ハーレム恋愛ファンタジー。
拝啓。私を追い出した皆様へ! 化け物と噂の辺境伯に嫁がされましたが噂と違い素敵な旦那様と幸せに暮らしています。
ハーフのクロエ
恋愛
公爵家の長女のオリビアは実母が生きている時は公爵家令嬢として育ち、8歳の時、王命で王太子と婚約して12歳の時に母親が亡くなり、父親の再婚相手の愛人だった継母に使用人のように扱われていた。学園の卒業パーティーで婚約破棄され、連れ子の妹と王太子が婚約してオリビアは化け物と噂のある辺境伯に嫁がされる。噂と違い辺境伯は最強の武人で綺麗な方でオリビアは前世の日本人の記憶持ちで、その記憶と魔法を使い領地を発展させて幸せになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる