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塾の先生と触れ合う方法(1)
しおりを挟む中学3年まで個別指導の塾に通っていた。
衝立のついた机に先生と横並びになり、手取り足取りわからないところは教えてもらえる環境だった。
週2回。今となっては贅沢な習いごとだとわかる。
だけど僕の成績は大して上がらなかった。
それはひとえに、先生がエロすぎたからだと思う。
指導者は担任制となっていて、僕の担当はアルバイトできていた男子大学生だった。
ラグビーをやっていたらしい。ガタイがよく、身長も175センチほどあった。
アルバイトでもその塾では、白のYシャツにスラックスを着ていた。
スラックスは太ももの筋肉でパンパンに張っていて、白のYシャツは浅黒い肌によく映えた。
顔は硬派な感じだった。短髪。メガネをかけてて、その奥の目が鋭いので、一見すると怖かったが、話すと優しいし、よく笑ってくれた。
1ヶ月もしないうちに打ち解けて、よく話してくれるようになった。
大学でも教育について学んでいること。将来は数学の先生を目指していること。聞いたら割と素直に教えてくれた。
「彼女とかいるんですかー?」
話のなか、軽い口調できいた。
「はは、そういうのは内緒!」
とはぐらかされた。
まー、いるだろうな。
かっこよくて、頭も良くて、いないほうが不自然だ、と僕は思った。
なんとなく、空いた間を埋めるように、先生が僕に訊いた。
「○○(僕の名前)は? 彼女いるの?」
訊き返される想定をしていなかったので、面食らった。
「いっ、いないっすよー! いるわけないじゃないっすかー」
焦りすぎて、危うく性的指向が露呈しかけていた。
「ふーん」
先生はあまり興味もなさそうに、ノートに目を落としていた。
「ここ、間違ってるよ」
チャンスは週2回。
たしか、1回の指導は、80分ほどだった気がする。
その短時間に、いかに先生に触れるか。が、中学のときの僕の課題だった。
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