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秘密の逢瀬
彼女の正体
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「なっ……何で兄上達と言い切れるんですか!?」
驚く私に彼女が言う。
「先程の役立たず、あれは王家に仕える暗殺部隊だ。差し詰めお前はあの第三王子だろ?」
ラファルクスの言葉にハッとする。
「気付いて……いたんですか……。でも……私は普通の人間ではありません。貴女は、私が……普通の人間ではない事を知らなかったでしょう?」
――彼女は知らない。だからこそ、私にあんな言葉を言えたんだ――
だからこそ、私は彼女に嫌われるのを覚悟し、痛む心に蓋をして彼女に告げる。人間でないなら何なんだとの詰問と、事実を知り嫌悪する彼女を想像して、それに備え、返答を待った。
「ああ、それは知っていた。勿論初めから」
「――知って……?」
想像もしていなかった彼女の言葉に、ただひたすら戸惑うしかない。
(初めから……ってどうやって……?そもそも私は秘匿されている筈で、他国の者が来ても絶対に言わない筈だ。仮に第三王子がいると知られても精霊人である事は絶対に隠す筈なのに……)
「周りが教えてくれたから」
「え?」
そんな筈はない。そう驚く私にラファルクスが追加説明をした。
「精霊だ。王子だとは教えてくれなかったがな」
この世界には精霊使いと呼ばれる人達がいて、彼等は精霊の声を聞き姿を見る事が出来る。私はまだ一度も会った事はなかったが、父が昔、私が産まれる前に出会った事があると聞いた。もしかして、彼女も?
「……貴女は……精霊の声が聞こえるんですか?!」
そんな私の質問に、彼女はケロッとした顔で返答した。
「大体はな。私も精霊人だから」
――えっ……えっ?!ええぇ~~~っっ?!!――
言葉にならない衝撃に、ただ口をパクパク開け閉めするしかない。
(みっ……見えない……。精霊人同士なら身体の周りにある精霊の気配で分かる筈なのに……。というか、精霊の位が高過ぎるのでは?高位精霊の母を持つ私ですら、人間としか思えないんですけど……?!?)
「……」
あまりのナクラルの引きっぷりに溜め息を吐くラファルクス。
「……私は、悪知恵しか働かない頭脳も、ただ支配するだけの権力も欲しくはない。っというか、そんな下らない物は邪魔なだけだ」
ラファルクスはある一方の方角を見据える。その瞳は真っ直ぐで、炎のように美しく力強い生気を燃やしているようで、ナクラルは目が離せず、まるでその炎がナクラルの内に灯り、眠っていた欲望に火を点けて刺激するかの如く、ナクラルの中にラファルクスへの執着が芽生え始める。
「私には、私の守るべき場所がある」
彼女が見据える方角は東。今の彼女に私は写らない。
――ああ、この瞳が私は欲しい。私を精霊人と知りながら、私を欲したこの人が。厭われ、忌み嫌われた私を選ぶ、綺麗で強い、炎のような彼女が私の手に入るなら――
何を捨てても手に入れたい。私はそれだけを思った。
驚く私に彼女が言う。
「先程の役立たず、あれは王家に仕える暗殺部隊だ。差し詰めお前はあの第三王子だろ?」
ラファルクスの言葉にハッとする。
「気付いて……いたんですか……。でも……私は普通の人間ではありません。貴女は、私が……普通の人間ではない事を知らなかったでしょう?」
――彼女は知らない。だからこそ、私にあんな言葉を言えたんだ――
だからこそ、私は彼女に嫌われるのを覚悟し、痛む心に蓋をして彼女に告げる。人間でないなら何なんだとの詰問と、事実を知り嫌悪する彼女を想像して、それに備え、返答を待った。
「ああ、それは知っていた。勿論初めから」
「――知って……?」
想像もしていなかった彼女の言葉に、ただひたすら戸惑うしかない。
(初めから……ってどうやって……?そもそも私は秘匿されている筈で、他国の者が来ても絶対に言わない筈だ。仮に第三王子がいると知られても精霊人である事は絶対に隠す筈なのに……)
「周りが教えてくれたから」
「え?」
そんな筈はない。そう驚く私にラファルクスが追加説明をした。
「精霊だ。王子だとは教えてくれなかったがな」
この世界には精霊使いと呼ばれる人達がいて、彼等は精霊の声を聞き姿を見る事が出来る。私はまだ一度も会った事はなかったが、父が昔、私が産まれる前に出会った事があると聞いた。もしかして、彼女も?
「……貴女は……精霊の声が聞こえるんですか?!」
そんな私の質問に、彼女はケロッとした顔で返答した。
「大体はな。私も精霊人だから」
――えっ……えっ?!ええぇ~~~っっ?!!――
言葉にならない衝撃に、ただ口をパクパク開け閉めするしかない。
(みっ……見えない……。精霊人同士なら身体の周りにある精霊の気配で分かる筈なのに……。というか、精霊の位が高過ぎるのでは?高位精霊の母を持つ私ですら、人間としか思えないんですけど……?!?)
「……」
あまりのナクラルの引きっぷりに溜め息を吐くラファルクス。
「……私は、悪知恵しか働かない頭脳も、ただ支配するだけの権力も欲しくはない。っというか、そんな下らない物は邪魔なだけだ」
ラファルクスはある一方の方角を見据える。その瞳は真っ直ぐで、炎のように美しく力強い生気を燃やしているようで、ナクラルは目が離せず、まるでその炎がナクラルの内に灯り、眠っていた欲望に火を点けて刺激するかの如く、ナクラルの中にラファルクスへの執着が芽生え始める。
「私には、私の守るべき場所がある」
彼女が見据える方角は東。今の彼女に私は写らない。
――ああ、この瞳が私は欲しい。私を精霊人と知りながら、私を欲したこの人が。厭われ、忌み嫌われた私を選ぶ、綺麗で強い、炎のような彼女が私の手に入るなら――
何を捨てても手に入れたい。私はそれだけを思った。
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