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本編
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リラが大人しく待っていると、侍女がリラにお茶を持ってきた。
(そういえば、お客様である公爵様に、お茶すらお出ししていないわ!どどどっ、どうしましょう?!今からでもお出しする?!でも、わたくしのお茶なんて、公爵様のお口に合うかどうか……)
リラはその場をグルグルと回る為、見兼ねた侍女が口を出す。
「お嬢様、落ち着いて下さいな」
「でっ、でも、わたくしだけ先にお茶を飲むなんて、公爵様に失礼だわ!」
「大丈夫ですよ。公爵様へはジーン様の指示により、お茶をお運びしましたから。お嬢様はこちらでお茶をお飲み下さい。お嬢様には及びませんが、落ち着く効果のあるお茶をお持ちしましたから」
「さすがお兄様ね。有難う」
侍女からお茶を受け取り、ゆっくりと飲む。
(でも、あれは本気かしら?わっ、わたくしを、からかっているつもりは無いとのお言葉は。わたくしの醜い表情が魅力的に見えて、いつでも見たい表情だと仰るのは。でっ、ですが、わたくしの表情なんて醜いだけですわ!それなのに、それなのにわたくしを欲しがるなんて、物好きにも程があります!)
思い出すだけで、顔から火が付きそうな程熱く、赤く染まるのを止められず、リラの頭は沸騰寸前だ。
頭からエドワルドを追い出そうと首を勢いよく左右に振るが、あまりにもインパクトが強過ぎて忘れられない。
(言いたい事ってなんですか?!山程って、罵倒や苦情は程々にして下さい!わたくしを愛しているなんて、名ばかりで無く、正真正銘の妻って、わたくし相手に本気ですか?!わたくしを逃がす気はないと仰いましたが、そもそもわたくしは、そんな追い掛けられるような上等な物ではありません~!)
一人、赤くなりながら頭を抱えて悶えるリラを、侍女が愛でている事にも気付かない程に、リラの頭の中は、先程のエドワルドとの会話で一杯だ。
そもそも、リラ自身を異性として欲しがる相手等、一生現れる筈が無いと決め付けていたリラにとって、エドワルドの存在は、非現実的存在だ。それを短時間で受け入れられる程、リラは夢想家では無い。
(そういえば、お客様である公爵様に、お茶すらお出ししていないわ!どどどっ、どうしましょう?!今からでもお出しする?!でも、わたくしのお茶なんて、公爵様のお口に合うかどうか……)
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「お嬢様、落ち着いて下さいな」
「でっ、でも、わたくしだけ先にお茶を飲むなんて、公爵様に失礼だわ!」
「大丈夫ですよ。公爵様へはジーン様の指示により、お茶をお運びしましたから。お嬢様はこちらでお茶をお飲み下さい。お嬢様には及びませんが、落ち着く効果のあるお茶をお持ちしましたから」
「さすがお兄様ね。有難う」
侍女からお茶を受け取り、ゆっくりと飲む。
(でも、あれは本気かしら?わっ、わたくしを、からかっているつもりは無いとのお言葉は。わたくしの醜い表情が魅力的に見えて、いつでも見たい表情だと仰るのは。でっ、ですが、わたくしの表情なんて醜いだけですわ!それなのに、それなのにわたくしを欲しがるなんて、物好きにも程があります!)
思い出すだけで、顔から火が付きそうな程熱く、赤く染まるのを止められず、リラの頭は沸騰寸前だ。
頭からエドワルドを追い出そうと首を勢いよく左右に振るが、あまりにもインパクトが強過ぎて忘れられない。
(言いたい事ってなんですか?!山程って、罵倒や苦情は程々にして下さい!わたくしを愛しているなんて、名ばかりで無く、正真正銘の妻って、わたくし相手に本気ですか?!わたくしを逃がす気はないと仰いましたが、そもそもわたくしは、そんな追い掛けられるような上等な物ではありません~!)
一人、赤くなりながら頭を抱えて悶えるリラを、侍女が愛でている事にも気付かない程に、リラの頭の中は、先程のエドワルドとの会話で一杯だ。
そもそも、リラ自身を異性として欲しがる相手等、一生現れる筈が無いと決め付けていたリラにとって、エドワルドの存在は、非現実的存在だ。それを短時間で受け入れられる程、リラは夢想家では無い。
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