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SS置き場
お気に入り2500人突破記念♪感謝のSS ~アレクシス国王陛下の受難~
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アレクシスは、大切な弟、エドワルドから結婚をしたい女性がいるとの言葉を聞き、心の底から喜んだ。その女性の家名を耳にするまでは。
リラ=エヴァンス。その名を聴いた瞬間、まさかあのエヴァンス家か?!と思い、エドワルドを説得するべく口を開こうとする。
何故ならエヴァンス家とは、歴代の国王陛下が誓約書を交わす、王家の見張り役であり、王家に仇なす者や、国に仇なす者を選り分け排除していく家柄だ。
国の中枢を担い、歴代の宰相も多く出ている家柄だと言うのに、王家の娘を賜る事が無く、公爵の座に就かないのは、表向きは、代々政を中枢で担う家柄の者を公爵にして、反乱でも興されては困ると言った理由付け、そして、本当の理由は、王家の血を入れて、身内になれば判断が甘くなる、緩くなる、公正な判断が出来なくなる等と言った事を防ぐ為であるらしい。
もし、エヴァンス家の当主や次期当主が王族と縁を結ぶとなれば、その者はエヴァンス家の者としてでは無く、領内の平民と同じ立場になるか、領を出て、エヴァンス姓を捨てるかのどちらかと決まっているそうだ。
その為、役割を誇りに思っているエヴァンス家の当主は、他家の貴族の娘を迎える事はあっても、王家の姫や公爵の娘を娶る事は無い。元々縁談は男からしか出せない為、何も知らない公爵が娘を薦めた所で、エヴァンス家は他に好きな相手がいると断り、権力行使をしよう物なら国王陛下が止めると言う算段だ。
そして、現当主ジルギリス=エヴァンスは、アレクシスの教育係であり、数々の精神的恐怖教育を施してきた人物だ。
今となっては、あれはアレクシスが愚王にならない為のスパルタ教育だと解るが、当時は夢で何度も魘される程に、本当に恐かったのだ。そしてそれ故に、エヴァンス侯爵家の人間とは出来るだけ深く関わらずに穏便に済ませたい。
そんな相手の娘を、王命で公爵に娶らせるなんて冗談じゃない!!
そう思ったのに、よりにもよってエドワルドが脅して来たのだ。
「兄上が結婚を認めてくれないのなら、私はリラ嬢を拐って他国に行きます。エヴァンス侯爵家への対応も勿論、クルルフォーン公爵領も政務も、全て兄上にお任せしますので、父が帰って来るまでの間、兄上が一人でして下さいね。それと、敵国には行かないつもりですが、連れ戻して別れさせる気なら、敵国を唆してでも逃げ切りますから。私は本気ですよ。彼女が手に入らないなら、彼女を殺して私も死にます」
「!!?そっ……それだけは止めてくれ!!!」
エドワルドの仕事を全て受け持つだけでも相当無理があると言うのに、その手腕が他国に行くだけでなく、敵に回す等恐怖でしかないと言うエヴァンス家までをも敵に回し、捜せば敵対国まで嗾けられると言う魔の悪循環な計画を企てるエドワルドが、悪魔にしか見えない。
(まさか、いくら結婚を奨めても頷く事の無い、女性に嫌悪を抱いて居そうな弟が!よりにもよって女性問題で!いつでも味方で居た私に、脅しを仕掛けるなんて……!!)
アレクシスは幼少の頃からエドワルドを可愛がり、母から庇い、ずっと守って来たのに、そのエドワルドが掌を返す。たった一人の女性の為に。
(……まぁ、あの家の娘を欲しがるなら、国王を敵に回すぐらいの覚悟が無いと、駄目だとは思う。思うが、実の兄を恐怖のドン底に突き落とす遣り方で無く、もっと穏便な手段を選びなさい!!)
「エヴァンス侯爵家の対応は、全てお前がするんだぞ!それが条件だからな!!」
「はい。有難う御座います兄上」
(くっ!!こんな時だけ微笑みやがって!絶対にあの子息が私の所に来るんだからな!ドス黒い笑顔で私にどういう事かと詰め寄って来るんだからな!!)
アレクシスは怯えながらも、更なる悲劇を招かぬように、渋々、嫌々エドワルドの言う案に乗った。
*****
※いつも有難う御座います!!
今回感想コメのanatananakoさんによるアレクシス視点のリクでした♪
私も前々から書きたいなぁとは思っていたのですが、エヴァンス侯爵家の裏の役割も、その時はまだ出していなかったので、ボツにしてましたが、今回はそれも出した後だったので、少し長くはなりましたが出せました~!!わぁ~い♪
エドワルドがアレクシスに縁談を持ち掛けさせたと言う最初の方の話ですが、いかがでしょうか?!
anatananakoさん有難う御座いました~!!
皆様にお楽しみ頂けたら幸いです!
リラ=エヴァンス。その名を聴いた瞬間、まさかあのエヴァンス家か?!と思い、エドワルドを説得するべく口を開こうとする。
何故ならエヴァンス家とは、歴代の国王陛下が誓約書を交わす、王家の見張り役であり、王家に仇なす者や、国に仇なす者を選り分け排除していく家柄だ。
国の中枢を担い、歴代の宰相も多く出ている家柄だと言うのに、王家の娘を賜る事が無く、公爵の座に就かないのは、表向きは、代々政を中枢で担う家柄の者を公爵にして、反乱でも興されては困ると言った理由付け、そして、本当の理由は、王家の血を入れて、身内になれば判断が甘くなる、緩くなる、公正な判断が出来なくなる等と言った事を防ぐ為であるらしい。
もし、エヴァンス家の当主や次期当主が王族と縁を結ぶとなれば、その者はエヴァンス家の者としてでは無く、領内の平民と同じ立場になるか、領を出て、エヴァンス姓を捨てるかのどちらかと決まっているそうだ。
その為、役割を誇りに思っているエヴァンス家の当主は、他家の貴族の娘を迎える事はあっても、王家の姫や公爵の娘を娶る事は無い。元々縁談は男からしか出せない為、何も知らない公爵が娘を薦めた所で、エヴァンス家は他に好きな相手がいると断り、権力行使をしよう物なら国王陛下が止めると言う算段だ。
そして、現当主ジルギリス=エヴァンスは、アレクシスの教育係であり、数々の精神的恐怖教育を施してきた人物だ。
今となっては、あれはアレクシスが愚王にならない為のスパルタ教育だと解るが、当時は夢で何度も魘される程に、本当に恐かったのだ。そしてそれ故に、エヴァンス侯爵家の人間とは出来るだけ深く関わらずに穏便に済ませたい。
そんな相手の娘を、王命で公爵に娶らせるなんて冗談じゃない!!
そう思ったのに、よりにもよってエドワルドが脅して来たのだ。
「兄上が結婚を認めてくれないのなら、私はリラ嬢を拐って他国に行きます。エヴァンス侯爵家への対応も勿論、クルルフォーン公爵領も政務も、全て兄上にお任せしますので、父が帰って来るまでの間、兄上が一人でして下さいね。それと、敵国には行かないつもりですが、連れ戻して別れさせる気なら、敵国を唆してでも逃げ切りますから。私は本気ですよ。彼女が手に入らないなら、彼女を殺して私も死にます」
「!!?そっ……それだけは止めてくれ!!!」
エドワルドの仕事を全て受け持つだけでも相当無理があると言うのに、その手腕が他国に行くだけでなく、敵に回す等恐怖でしかないと言うエヴァンス家までをも敵に回し、捜せば敵対国まで嗾けられると言う魔の悪循環な計画を企てるエドワルドが、悪魔にしか見えない。
(まさか、いくら結婚を奨めても頷く事の無い、女性に嫌悪を抱いて居そうな弟が!よりにもよって女性問題で!いつでも味方で居た私に、脅しを仕掛けるなんて……!!)
アレクシスは幼少の頃からエドワルドを可愛がり、母から庇い、ずっと守って来たのに、そのエドワルドが掌を返す。たった一人の女性の為に。
(……まぁ、あの家の娘を欲しがるなら、国王を敵に回すぐらいの覚悟が無いと、駄目だとは思う。思うが、実の兄を恐怖のドン底に突き落とす遣り方で無く、もっと穏便な手段を選びなさい!!)
「エヴァンス侯爵家の対応は、全てお前がするんだぞ!それが条件だからな!!」
「はい。有難う御座います兄上」
(くっ!!こんな時だけ微笑みやがって!絶対にあの子息が私の所に来るんだからな!ドス黒い笑顔で私にどういう事かと詰め寄って来るんだからな!!)
アレクシスは怯えながらも、更なる悲劇を招かぬように、渋々、嫌々エドワルドの言う案に乗った。
*****
※いつも有難う御座います!!
今回感想コメのanatananakoさんによるアレクシス視点のリクでした♪
私も前々から書きたいなぁとは思っていたのですが、エヴァンス侯爵家の裏の役割も、その時はまだ出していなかったので、ボツにしてましたが、今回はそれも出した後だったので、少し長くはなりましたが出せました~!!わぁ~い♪
エドワルドがアレクシスに縁談を持ち掛けさせたと言う最初の方の話ですが、いかがでしょうか?!
anatananakoさん有難う御座いました~!!
皆様にお楽しみ頂けたら幸いです!
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