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本編

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 今回はリリーにも先に挨拶をしに、リリーの部屋へと訪れる。


「あら、いらっしゃい、エドワルド様。態々わたくしにまで顔を出さなくても大丈夫なのに」

「いえ、大切な令嬢を花嫁として貰う身ですから、挨拶ぐらいはさせて下さい」

「じゃあ、その娘を存分に可愛がり、構ってあげて下さいな。ずっと寂しがっていましたから♪」

「お母様?!」


 リラは慌てるが、リリーは平然と話を続ける。


「あら、本当の事でしょう?エドワルド様からの贈り物が届く度に、今日はいらっしゃらないのかと、受け取った後に、シュンと落ち込んでいたじゃない」

「そそそっ、そうですが、それをエドワルド様にバラさないで下さい~!!わたくしはエドワルド様に、無理をして頂きたく無いのですから!」


 アワアワするリラが可愛くて仕方無い。

(リラが落ち込んでいる姿が目に浮かぶ。それ程に寂しがっていたなんて、知っていれば仕事を他に任せてでも、直ぐに駆け付けたのに)


「では、そうします。それ程までに寂しがっていてくれたなんて、嬉しいよ。後で存分に可愛がってあげるから、楽しみにしていなさい」

「おおおっ、お母様の前で、そんな事を言わないで下さい~!」


 顔を真っ赤にしながら、抗議するリラ。だがそれは、意識しまくっていると言っているような物で、エドワルドからすれば抗議にはならず、愛しさが募るばかりだ。


「じゃあ、誰の前なら良いのかな?」

「人前では嫌ですぅ!そう言う事は、二人切りの時にして下さい!!」

「うふふっ。そう言う事だから、行ってあげて下さいな。ああ、エドワルド様、夕食時にまた、お話しましょうね♪」


 そしてリリーは、エドワルドからの返答を聞かずに夕食の約束を取り付け、早く行けとばかりに手を振り促すので、エドワルドはリリーに頭を下げて、リラを伴い退室する。

 その足で、リラの部屋へと訪れる。ジーンには、リラが来る前に会っているからだ。

 部屋に着くと、リラはエドワルドを引っ張りながら、いそいそとカウチに向かい、座ってエドワルドを誘う。


「好きなだけ、枕代わりにして下さいね♪」


 エドワルドは、そう言うリラの横に座って、その身体を横たえる。


「少しだけ、枕代わりになって貰うけれど、その後は存分に可愛がってあげるよ。リラも好きなだけ、存分に私に甘えなさい。寂しい想いをさせてしまったのだから、何でもリラの言う事を聞いてあげる。ただし、否定的な言葉は聞かない。リラは私が寝ている間に、あの夜会の後の情事を、存分に思い出していれば良い。服は、なるべく脱がさないようにするけれど、リラの素肌は堪能したいからね。起きたらリラの胸を触らせて」


 エドワルドはそう言い切ると、リラの膝を枕に目を閉じた。
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