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本編
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リラと二人で話していたが、寝室に籠るのはあまり良くないので、リラに庭を案内して欲しいと頼み、快く了承を貰える。
エヴァンス邸は、王宮から近い一等地だが、その庭は広く、敷地内に目隠しになるような高い外壁や高木、侵入者専用の罠が、所々に張り巡らされているらしい。
「最近、見知らぬ馬鹿が掛かる事も増えてるからなぁ。罠作りを趣味にしてる奴が、色々試しちゃあ改良を加えてってるみたいだぞ?昼間でも、判り易い罠と判り難い罠が有るから、あんま端には寄らねぇ事だな」
「ダンが作った訳ではないのか?この国で見掛け無いような物もあるようだが……」
「俺も作ってるが、本格的な物は元からいる古株だ。まぁ、そいつに色々吹き込んで作らせた物も有るがなぁ。あの国ではあんな感じの物が、そっちの国ではこんな感じの物がって言やぁ再現してくれんだよ。元々は、リリー奥さんの為の仕掛けだったらしい。ジルの旦那が穏和そうに見えるからって、中身もそうと決め付けて、リリー奥さんに手ぇ出そうとした馬鹿が大勢いたんだと。お貴族様はどこを見てんのかねぇ」
「リラの母親だけあって、夫人はとても美しい女性だからな。私もクルルフォーン邸の警備を強化していかなければ。リラに何かあってからでは遅いからね」
「……わたくし目当てに、公爵家へと入り込もうとする者なんて居ないと思います……」
「私をこれ程夢中にさせておいて?リラは自己評価が低いけれど、それは元々誰の評価?一部の、美醜の違いが分からないような者達の声等聞かなくて良い。家族や私の言う言葉に耳を傾けなさい。私にとって、リラは世界で一番美しいし可愛い。しかも、日に日に増して綺麗になっていく。私は心配でならないよ。リラに心を奪われた者達が、リラに無理矢理手を出し、私から奪おうとするのではないかとね。だから、出来る限りの対策はさせて欲しい。私の心の平穏の為にも」
好きな相手にそこまで言われて、反論出来る者はいないだろう。勿論エドワルドもそれを見越して言っているのだ。
「ああそうだ。今すぐはさすがに私も忙しくて無理だけれど、クルルフォーン邸の庭は、あまり手を掛けていないから、リラの好きな花や植物も植えて欲しい。庭はダンに頼めば良いのかな?それともリラも来て一緒に考える?リラはキッチンを改築する部屋や配置も考えなければならないから、クルルフォーン邸の中を巡ったりと、色々する事は沢山増えるけれど、日数は掛かっても問題は無いからね」
「わたくし、クルルフォーン邸のお庭も見たいです!」
「それなら、仕事が粗方片付けば、改めて招待するよ」
「楽しみにしています!」
エドワルドの思惑等全く考えずに、リラは嬉しそうに微笑んだ。
(嬢ちゃん……。相手が結婚する事の決まっている公爵様だから大目に見るが、明らかに誘われてんのに気付こうや……)
エヴァンス邸は、王宮から近い一等地だが、その庭は広く、敷地内に目隠しになるような高い外壁や高木、侵入者専用の罠が、所々に張り巡らされているらしい。
「最近、見知らぬ馬鹿が掛かる事も増えてるからなぁ。罠作りを趣味にしてる奴が、色々試しちゃあ改良を加えてってるみたいだぞ?昼間でも、判り易い罠と判り難い罠が有るから、あんま端には寄らねぇ事だな」
「ダンが作った訳ではないのか?この国で見掛け無いような物もあるようだが……」
「俺も作ってるが、本格的な物は元からいる古株だ。まぁ、そいつに色々吹き込んで作らせた物も有るがなぁ。あの国ではあんな感じの物が、そっちの国ではこんな感じの物がって言やぁ再現してくれんだよ。元々は、リリー奥さんの為の仕掛けだったらしい。ジルの旦那が穏和そうに見えるからって、中身もそうと決め付けて、リリー奥さんに手ぇ出そうとした馬鹿が大勢いたんだと。お貴族様はどこを見てんのかねぇ」
「リラの母親だけあって、夫人はとても美しい女性だからな。私もクルルフォーン邸の警備を強化していかなければ。リラに何かあってからでは遅いからね」
「……わたくし目当てに、公爵家へと入り込もうとする者なんて居ないと思います……」
「私をこれ程夢中にさせておいて?リラは自己評価が低いけれど、それは元々誰の評価?一部の、美醜の違いが分からないような者達の声等聞かなくて良い。家族や私の言う言葉に耳を傾けなさい。私にとって、リラは世界で一番美しいし可愛い。しかも、日に日に増して綺麗になっていく。私は心配でならないよ。リラに心を奪われた者達が、リラに無理矢理手を出し、私から奪おうとするのではないかとね。だから、出来る限りの対策はさせて欲しい。私の心の平穏の為にも」
好きな相手にそこまで言われて、反論出来る者はいないだろう。勿論エドワルドもそれを見越して言っているのだ。
「ああそうだ。今すぐはさすがに私も忙しくて無理だけれど、クルルフォーン邸の庭は、あまり手を掛けていないから、リラの好きな花や植物も植えて欲しい。庭はダンに頼めば良いのかな?それともリラも来て一緒に考える?リラはキッチンを改築する部屋や配置も考えなければならないから、クルルフォーン邸の中を巡ったりと、色々する事は沢山増えるけれど、日数は掛かっても問題は無いからね」
「わたくし、クルルフォーン邸のお庭も見たいです!」
「それなら、仕事が粗方片付けば、改めて招待するよ」
「楽しみにしています!」
エドワルドの思惑等全く考えずに、リラは嬉しそうに微笑んだ。
(嬢ちゃん……。相手が結婚する事の決まっている公爵様だから大目に見るが、明らかに誘われてんのに気付こうや……)
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