氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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本編

163

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「あれ?どうしたんだ?いきなり黙り込んで。顔色悪くなってるけど、腹痛か?おいおい勘弁してくれよ~!今からドレファンに向かうんだぞ?食中りか?」


 未だに気付かず、一人喋り続ける兵士。


「……面白そうな話だな。他には無いのか?」

「だっろぉ~?しかも、一人じゃないらしいんだぞ?!複数だ!複数の男を家の者に見付かんないようにして、寝室や隠し部、屋???……っっ?!!ええええっ、エドワルド様ぁっっ?!!!」


 背後からの低い声に、最初は他の兵士だと思いながら話していたが、目の前にいる他の兵士達の様子がおかしいのと、背後がやけに寒くて、何とな~く振り返り、寒さの元凶を目視して、兵士は思わず吃り、絶叫した。


「お前は私の婚約者が、不貞を働いていると、そう言いたいのだな?」

「いえ、あのっ、そのっ?!!」

「そうだろう?男を複数囲い、家のどこかに隠していると。残念だったな?彼女を襲おうとしたその男達は、不法侵入した段階で捕らえられ、屋敷内にある牢内にて平民の女性達の慰み物になったぞ。何ならお前も体験してみるか。彼女達の相手をすれば、必ず忘れられない体験が出来るぞ。私は婚約者以外の女性は、喩え絶世の美女だろうと興味は無いがな」


 そんな事をエドワルドが冷たく言い放っていると、遠くからエドワルドに声が掛かる。


「エドワルド、ジーン殿が態々わざわざ見送りに来たみたいだぞ!」


 アレクシスの声を聞き、エドワルドは黒い笑みを見せる。


「丁度良い。来い。他に希望者がいるなら話を付けてやる。ほら、行くぞ。陛下やジーン殿を待たせるな」

「やややっ、病持ちか何かなんですか?!」


 ビビる兵士に否定するエドワルド。


「いいや?ちょっと特殊な事情があるだけで、絶賛恋人募集中の女性達だ」


 その言葉に口の軽いお目出度い兵士は、特殊性癖なだけか?と軽く考えるが、捕虜の男や他の兵士達は、絶対に何か裏が有る!!と震えながら、無言で付いて行くしか無い。


「エドワルド、エヴァンス家からの差し入れだそうだ。お前の分は、私が一緒に預かったのだが……どうしたんだ?」

「陛下、少しだけお待ち下さい。ジーン殿、少しだけお話が。お前達はここで待て。話を付けて来る」


 エドワルドはジーンを連れて、彼等に聴こえないように、先程の兵士の噂話と、それをぺらぺら喋っていた兵士に、自分達がドレファンに行ってる期間中、ずっと体験させて欲しいと囁いた。勿論、ドレファンから帰った後は、僻地の厳しい訓練を強いる砦に左遷し、帰還させずに永続させたいとも添えて。

 エドワルドの申し出に、ジーンは快く、黒い笑顔で請け負った。
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