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本編
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リラは早々に仕度を済ませ、ダンとレベッカ、双子達を連れて王宮へと向かい、父親のジルギリスに面会を求める。
ルナは今回お忍びでは無いので、ルネとお揃いの色違いで、所々にレースやリボンの付く、女の子用の服装だ。
暫くするとジルギリスが現れ、人払いをする。
「どうしたんだい?突然」
「今日届いた物なのですが……」
ジルギリスの問いに、リラはソッと例の書簡を差し出す。
「?レオン君の紋章だね」
ジルギリスはそれを手に取り中を確認する。
「……。これは、早々に教育をし直す必要が有りそうだね。仕方無い。王妃にも許可を頂いて、アレクシス君と同等の(恐怖)教育を施さないと。有難うリラ、教えてくれて。こんな失礼な呼び出し状に応じる必要はないよ?」
「ですが、王太子の呼び出し状を無視したと取られてしまうでしょうし、エドワルド様に迷惑が掛かりそうなので、一応お会いしてみますわ」
「そう……。ダン、王太子が目に余る様なら、教育的指導をしても構いませんよ。後で報告を入れなさい。それとこれの中身だけは、私が預かって置くからね」
ジルギリスは、リラに封筒だけを渡し、レオンの書簡を軽く振る。
封筒の方はレオンの紋章が有る為、通行書にもなるからだ。
「了解です」
「今は子供で済むかも知れませんが、学院生活が終わっても、子供気分で居られては困りますからね。王族は特に権力の象徴ですから」
「それではわたくし、行って参りますわ」
ジルギリスは笑顔でリラを見送った後、レオンの後見人である、エドワルドの執務室に足を向けた。
(ここは大好きな叔父からも、レオン君のその迂闊さに喝を入れて貰わないと……)
そしてリラは、レオンの呼び出しの場所へと向かう。
そこは、王族のプライベートな空間で、前は王妃であるアナスタシアの部屋だったが、今度は王太子、レオンの部屋が有る居住区の、広間に当たる部屋だ。
その部屋に案内されて直ぐに、王太子のレオンが現れ人払いを命じ、リラの連れであるダンやレベッカ、双子達を一瞥し、リラに言葉を掛けてくる。
「貴女がエヴァンス侯爵令嬢ですね?内密の話が有ります。その者達も下げて頂きます」
「お言葉ですが、王太子様。それは致し兼ねますわ」
リラがきっぱり言い切り、レオンは眉を寄せる。
「王族の私が望んでいるのに、ですか?」
「王太子様、わたくしはこれでも婚約者のいる未婚の娘。婚約者以外の男性と二人切りになる事は禁じられておりますの。それは喩え、社交界に出席していない子供だろうと、お年を召した高齢の男性だろうと、大した違いは有りません。王族だと仰るのなら、もっと慎重に行動をなさいませ」
リラは初っ端から、レオンに苦言と言う名の駄目出しをした。
ルナは今回お忍びでは無いので、ルネとお揃いの色違いで、所々にレースやリボンの付く、女の子用の服装だ。
暫くするとジルギリスが現れ、人払いをする。
「どうしたんだい?突然」
「今日届いた物なのですが……」
ジルギリスの問いに、リラはソッと例の書簡を差し出す。
「?レオン君の紋章だね」
ジルギリスはそれを手に取り中を確認する。
「……。これは、早々に教育をし直す必要が有りそうだね。仕方無い。王妃にも許可を頂いて、アレクシス君と同等の(恐怖)教育を施さないと。有難うリラ、教えてくれて。こんな失礼な呼び出し状に応じる必要はないよ?」
「ですが、王太子の呼び出し状を無視したと取られてしまうでしょうし、エドワルド様に迷惑が掛かりそうなので、一応お会いしてみますわ」
「そう……。ダン、王太子が目に余る様なら、教育的指導をしても構いませんよ。後で報告を入れなさい。それとこれの中身だけは、私が預かって置くからね」
ジルギリスは、リラに封筒だけを渡し、レオンの書簡を軽く振る。
封筒の方はレオンの紋章が有る為、通行書にもなるからだ。
「了解です」
「今は子供で済むかも知れませんが、学院生活が終わっても、子供気分で居られては困りますからね。王族は特に権力の象徴ですから」
「それではわたくし、行って参りますわ」
ジルギリスは笑顔でリラを見送った後、レオンの後見人である、エドワルドの執務室に足を向けた。
(ここは大好きな叔父からも、レオン君のその迂闊さに喝を入れて貰わないと……)
そしてリラは、レオンの呼び出しの場所へと向かう。
そこは、王族のプライベートな空間で、前は王妃であるアナスタシアの部屋だったが、今度は王太子、レオンの部屋が有る居住区の、広間に当たる部屋だ。
その部屋に案内されて直ぐに、王太子のレオンが現れ人払いを命じ、リラの連れであるダンやレベッカ、双子達を一瞥し、リラに言葉を掛けてくる。
「貴女がエヴァンス侯爵令嬢ですね?内密の話が有ります。その者達も下げて頂きます」
「お言葉ですが、王太子様。それは致し兼ねますわ」
リラがきっぱり言い切り、レオンは眉を寄せる。
「王族の私が望んでいるのに、ですか?」
「王太子様、わたくしはこれでも婚約者のいる未婚の娘。婚約者以外の男性と二人切りになる事は禁じられておりますの。それは喩え、社交界に出席していない子供だろうと、お年を召した高齢の男性だろうと、大した違いは有りません。王族だと仰るのなら、もっと慎重に行動をなさいませ」
リラは初っ端から、レオンに苦言と言う名の駄目出しをした。
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