氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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本編

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「……私がここに来る際、私経由で前に約束していたから、彼女が来ている筈だと言って置いた。年の近い双子達も一緒に来ているから、それも理由にすれば良いとジルギリス殿が助言してくれた。……人払いの際に、エヴァンス家の使用人達を下げなかった事は褒めてやる……が?」


 エドワルドの後半の言葉にレオンがビクッと反応した為、エドワルドはまさかと思い、ダンに確認をする。


「もしかして……レオンはダン達を下がらせようとしたのか?」

「まぁな~」

「初対面の、女性に対して?」

「ウチの嬢ちゃんが断りを入れたが、なら一人残しゃ良いと言ってたなぁ。まぁ、それも嬢ちゃんが断ったがな」

「レオン……お前、学院で何を学んでいた?それ以前に、お前の為に何人の教育係りが付いていると思っているんだ?初対面の異性である女性が見知らぬ場所で、子供とは言え、学院に入っている年齢に達した段階で、女性と二人切りになるなと言われていただろう、何故下がらせようとした?」

「こっ、婚約者がいる相手なら……それに叔父上の相手だし、婚姻後は身内に当たるのだから、大丈夫でしょう?」

「それで、彼女が相手なら、不貞の噂を流されても良いと思ったと?」

「?!」

「中には低年齢者を好む者達もいるから、彼女もそうだと噂を流された場合、お前は否定出来るのか?当事者が何を言っても信用される事は無いぞ。それを当事者以外の誰が証明する?一人いた所で買収されるか、されていると言われるだけだ。初対面で人払いする事自体が異様な事なのだから、幾ら王命でも、面白おかしく言う者達は彼女を侮辱しまくるぞ」

「?!!……あっ、あのっ!叔父上っ、王命って、本当なのですか?!」

「そんな事も知らずにいたのか?書簡では出してはいないが、私が陛下に頼んで彼女との縁談を持ち込んだ。お前がどう聞いて、こんな馬鹿げた事をしたのかは知らないが、この婚約は私が望み、彼女に逃げられないよう王命にして頂いたのだ」

「そんな……だって、王族なら誰でも良いって……」


 小声で呟きながら、チラチラとリラを見るレオンを見て、エドワルドはレオンの想いに気付き、それを粉々に砕く事にした。

 エドワルドはレオンの耳元で、低く冷たく囁く。


「言って置くが、彼女は誰でも良い訳では無い。王族や公爵狙いだと言われていたのも、周囲の解釈の違いだ。それに、私は彼女を手離す気は無い。喩え身内だろうと他国の王族だろうと、私のリラ・・・・に手を出す気なら、敵として迎え撃つ。勿論、子供だろうと容赦はしないぞ?それが喩えお前で有ってもな」


 エドワルドは顔を離してレオンに微笑む。笑ってもいない瞳を向けて、レオンでも解るように殺気を放ちながら。

 それを見たレオンは息を止めガタガタと震え出した。
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