311 / 805
本編
259
しおりを挟む
エドワルドは出来る限り、毎日エヴァンス邸へと顔を出し、リラに会いに来る。
年越しの際に、アナスタシアがリラを公認する発言と、リラに手出ししたら、国賊として捕らえると言った言葉に、余程恐怖したのだろう、あれ以来、何事も起きずに平穏な日々が続いている。
なので、早々にリラをクルルフォーン邸に招こうと休日を調整し、序でにエヴァンス領へと行く日程をジーンと共に調整する。
ジーンには、婚姻後にもエヴァンス領を訪れて、エヴァンス領内でも結婚式を挙げたいと伝えている。
エヴァンス領に居る祖父達が、王都の結婚式には行けそうに無いので、リラの花嫁姿を見たかった、エヴァンス領でも式を挙げるようエドワルドに言えと、手紙を寄越して来ていたので、エドワルドの申し出は有り難いとジーンは言う。
リラには内緒だと祖父達には口止めの手紙を送り、バラしたら、クルルフォーン領でのお披露目結婚式だけになるぞと脅して置くのも忘れなかったようだ。
一応祖父達もエドワルドの事は知っているが、エドワルドがリラに心底惚れ込んでいるようだと言っても半信半疑なので、結婚前にそっちに行くと言ってるし、その時自分の目で確かめれば良いと、ジーンは返信して置いたのだ。
リラがクルルフォーン邸に訪問する日は、屋敷内の使用人達に休日を取らせ、最低限の人員だけにして、リラが人目を気にせずゆっくりと過ごせるように配慮して、エヴァンス家からは、リラ付きの侍女であるレベッカとダン、それに双子達だけがリラと共に付いて来る。
庭や屋敷内を見て回り、リラと二人切りでイチャつく予定だ。
そうしてリラをクルルフォーン邸に招く前に、事前に仕入れた情報とは別に、リラの口からも、色々聞き出そうとする。
「クルルフォーン邸はリラがこの先住む所だから、リラの好きな物を沢山取り入れて置かないとね。リラは何が欲しい?リラの好きな物は?好きな色も知って置きたいな」
「わたくし専用のキッチンを作って貰えるだけで、充分ですよ?あっ、後、お屋敷の書斎や図書室があれば、立ち入る許可を頂けると嬉しいです!」
「リラの家になるのだから、それは当然の事だよ。他には?」
「他……ですか?特に思い付きませんが」
「ああそうだ。お披露目の日に話していた、リラに贈るドレスだけれど、クルルフォーン邸に届いたよ。それと婚姻後に着るだろうドレスも幾つか。リラも多少はドレスを持ってくるだろうけれど、未婚と既婚のドレスは、デザインも多少違ってくるから、リラに似合いそうな物を選んだつもりだけれど、気に入ってくれると嬉しいな」
「えっ、エドワルド様が選んで下さった物なら、わたくし何であろうと喜びますよ?ですが、わたくしの為にと、あまり散財しないで下さいね?わたくし、エドワルド様が傍に居て下さるだけで、充分に幸せですから。物を与えて下さるよりも、エドワルド様が傍に居て下さる時間の方が、わたくしは物凄く喜びますからね?」
可愛い事を言い出すリラに、エドワルドはリラを抱き締め、理性を保つ為だけに、最強の呪文を心の中で何度も唱えた。
年越しの際に、アナスタシアがリラを公認する発言と、リラに手出ししたら、国賊として捕らえると言った言葉に、余程恐怖したのだろう、あれ以来、何事も起きずに平穏な日々が続いている。
なので、早々にリラをクルルフォーン邸に招こうと休日を調整し、序でにエヴァンス領へと行く日程をジーンと共に調整する。
ジーンには、婚姻後にもエヴァンス領を訪れて、エヴァンス領内でも結婚式を挙げたいと伝えている。
エヴァンス領に居る祖父達が、王都の結婚式には行けそうに無いので、リラの花嫁姿を見たかった、エヴァンス領でも式を挙げるようエドワルドに言えと、手紙を寄越して来ていたので、エドワルドの申し出は有り難いとジーンは言う。
リラには内緒だと祖父達には口止めの手紙を送り、バラしたら、クルルフォーン領でのお披露目結婚式だけになるぞと脅して置くのも忘れなかったようだ。
一応祖父達もエドワルドの事は知っているが、エドワルドがリラに心底惚れ込んでいるようだと言っても半信半疑なので、結婚前にそっちに行くと言ってるし、その時自分の目で確かめれば良いと、ジーンは返信して置いたのだ。
リラがクルルフォーン邸に訪問する日は、屋敷内の使用人達に休日を取らせ、最低限の人員だけにして、リラが人目を気にせずゆっくりと過ごせるように配慮して、エヴァンス家からは、リラ付きの侍女であるレベッカとダン、それに双子達だけがリラと共に付いて来る。
庭や屋敷内を見て回り、リラと二人切りでイチャつく予定だ。
そうしてリラをクルルフォーン邸に招く前に、事前に仕入れた情報とは別に、リラの口からも、色々聞き出そうとする。
「クルルフォーン邸はリラがこの先住む所だから、リラの好きな物を沢山取り入れて置かないとね。リラは何が欲しい?リラの好きな物は?好きな色も知って置きたいな」
「わたくし専用のキッチンを作って貰えるだけで、充分ですよ?あっ、後、お屋敷の書斎や図書室があれば、立ち入る許可を頂けると嬉しいです!」
「リラの家になるのだから、それは当然の事だよ。他には?」
「他……ですか?特に思い付きませんが」
「ああそうだ。お披露目の日に話していた、リラに贈るドレスだけれど、クルルフォーン邸に届いたよ。それと婚姻後に着るだろうドレスも幾つか。リラも多少はドレスを持ってくるだろうけれど、未婚と既婚のドレスは、デザインも多少違ってくるから、リラに似合いそうな物を選んだつもりだけれど、気に入ってくれると嬉しいな」
「えっ、エドワルド様が選んで下さった物なら、わたくし何であろうと喜びますよ?ですが、わたくしの為にと、あまり散財しないで下さいね?わたくし、エドワルド様が傍に居て下さるだけで、充分に幸せですから。物を与えて下さるよりも、エドワルド様が傍に居て下さる時間の方が、わたくしは物凄く喜びますからね?」
可愛い事を言い出すリラに、エドワルドはリラを抱き締め、理性を保つ為だけに、最強の呪文を心の中で何度も唱えた。
33
あなたにおすすめの小説
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる