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お気に入り5000人突破記念♪ ~覚めない悪夢~
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「わたくし、親兄弟を除き、王族か公爵以外の相手と、踊る必要性は全く感じませんが」
リラと同期デビューの男は、リラをダンスに誘おうとして、この言葉を聞き、生意気でいけ好かない高飛車女だと認識した。
そして、周囲と同様、王族や公爵狙いの可哀想な女と蔑んだ。
何故なら、王族や公爵で独身と言えば、女嫌いで難攻不落な王弟公爵か、まだ、子供の王太子殿下ぐらいしか思い当たらず、他の公爵は殆どが既婚者で、公爵子息達も、婚約者が決まっている者達ばかりだったからだ。
そんな事も知らず、知っていたとしても、それを狙うと言う事は、どれだけ自分に自信が有るのかと、呆れるばかりだった。
しかも、事もあろうに、エヴァンス家の次期当主である兄のジーンに対しても、態度を変える事無く毒舌を言い放ち、公の場で舌戦を繰り広げる事が多々ある。
きっと家でもああなのだろう、自分にあんな妹が居なくて良かったと心底思っていた。
そんなリラが女嫌いの難攻不落な王弟公爵を落としたと聴いて、公爵は趣味が悪かったのかと思った。他に幾らでも美女が居たと言うのに。
(あんな女を選ぶなんて、余程の物好きだ。まぁ、あの傲慢毒吐き高飛車女の思い通りに事が進むのは気に食わないが、どうせ公爵もあの見掛けに騙されたか、ああ言う女を蹂躙してみたくなったか、そんな所だろう)
あんな女、狙う価値も無ければ、関わり合いにもなりたくない。
そう信じて疑わなかったのだ。あの、結婚式に参加するまでは……。
花嫁が乗る馬車から、ゆっくりと降りて来るリラを見て、心臓が止まるような、時間が物凄く遅く、ゆっくりと流れるような、そんな思いをした。
そこから出てくる花嫁は、自分の知るあの高飛車女じゃない。
別人かと疑いたくなるような、キツさの欠片も見当たら無い、可憐で清楚な、極上としか言い様の無い、物凄い美女が居た。
(これは悪夢に違いない。あの女がこんな風に化けるなんて……)
しかし、それは悪夢の始まりでしか無かったのだ。
リラが思わず嬉しそうに微笑んだのだ。
(あの、鉄面皮が……心すらも氷結していると言われていた、あの氷結の毒華がっっ……微笑んだ、だとおぉぉ?!!?)
そして、それを目撃した自分を含む貴族連中は全員、思考回路が破壊されたのだろう。何も喋れず、何も考えられない状態に陥ったが、それを上回る、更に強烈な、悪夢としか言い様の無い言葉の衝撃波による追撃で、自分を絞め殺してやりたい程の後悔と敗北を、この先ずっと脳裏に刻み込まれてしまうのだ。
そう、リラの可愛すぎる本質の言葉の数々と、その態度によって。
しかも、悪夢はこれだけでは終わらない。
式が始まる前に、国王陛下と大司祭と呼ばれるこの国の教会最高責任者に依る、王命に歯向かった不届き者達の処遇や、大聖堂で執り行った王族や公爵の花嫁に、手を出す事がどういう事なのかと言う、怒りの説教が行われたのだ。
この場にいる、自分を含む貴族男性の殆どは、自分の見る目の無さと、噂や見掛けだけで判断した自身を呪いたくなった事だろう。
それ程に、逃した魚は大きくも貴重で、毒華だと思い込んでいた華は、稀少な、価値が高く値の付けられない程に、最上最高級品の華だったのだ。
出来る事ならデビュー時の、あの頃に戻りたい……。
時折遠くで見掛ける、幸せそうなクルルフォーン夫婦を見て、散々貶して蔑んだ自分を呪い、何もかもを手中に収めるエドワルドが、心底羨ましく思った。
*****
※いつも有難う御座います~♪
今回は来夢♪さんによる、リラの結婚式の時に、驚愕していた貴族視点、と言うリクを頂きましたので、リラの同期デビューの男性貴族を書いてみましたが、如何でしょうか?
リラの結婚式は、彼にとっての覚めない悪夢の始まりです(笑)
来夢♪さん、リクを有難う御座いました~♪♪♪
急激に寒くなったりしましたが、皆様お身体を大事になさって下さいね!
少しでも楽しんで頂ければ幸いです!!
リラと同期デビューの男は、リラをダンスに誘おうとして、この言葉を聞き、生意気でいけ好かない高飛車女だと認識した。
そして、周囲と同様、王族や公爵狙いの可哀想な女と蔑んだ。
何故なら、王族や公爵で独身と言えば、女嫌いで難攻不落な王弟公爵か、まだ、子供の王太子殿下ぐらいしか思い当たらず、他の公爵は殆どが既婚者で、公爵子息達も、婚約者が決まっている者達ばかりだったからだ。
そんな事も知らず、知っていたとしても、それを狙うと言う事は、どれだけ自分に自信が有るのかと、呆れるばかりだった。
しかも、事もあろうに、エヴァンス家の次期当主である兄のジーンに対しても、態度を変える事無く毒舌を言い放ち、公の場で舌戦を繰り広げる事が多々ある。
きっと家でもああなのだろう、自分にあんな妹が居なくて良かったと心底思っていた。
そんなリラが女嫌いの難攻不落な王弟公爵を落としたと聴いて、公爵は趣味が悪かったのかと思った。他に幾らでも美女が居たと言うのに。
(あんな女を選ぶなんて、余程の物好きだ。まぁ、あの傲慢毒吐き高飛車女の思い通りに事が進むのは気に食わないが、どうせ公爵もあの見掛けに騙されたか、ああ言う女を蹂躙してみたくなったか、そんな所だろう)
あんな女、狙う価値も無ければ、関わり合いにもなりたくない。
そう信じて疑わなかったのだ。あの、結婚式に参加するまでは……。
花嫁が乗る馬車から、ゆっくりと降りて来るリラを見て、心臓が止まるような、時間が物凄く遅く、ゆっくりと流れるような、そんな思いをした。
そこから出てくる花嫁は、自分の知るあの高飛車女じゃない。
別人かと疑いたくなるような、キツさの欠片も見当たら無い、可憐で清楚な、極上としか言い様の無い、物凄い美女が居た。
(これは悪夢に違いない。あの女がこんな風に化けるなんて……)
しかし、それは悪夢の始まりでしか無かったのだ。
リラが思わず嬉しそうに微笑んだのだ。
(あの、鉄面皮が……心すらも氷結していると言われていた、あの氷結の毒華がっっ……微笑んだ、だとおぉぉ?!!?)
そして、それを目撃した自分を含む貴族連中は全員、思考回路が破壊されたのだろう。何も喋れず、何も考えられない状態に陥ったが、それを上回る、更に強烈な、悪夢としか言い様の無い言葉の衝撃波による追撃で、自分を絞め殺してやりたい程の後悔と敗北を、この先ずっと脳裏に刻み込まれてしまうのだ。
そう、リラの可愛すぎる本質の言葉の数々と、その態度によって。
しかも、悪夢はこれだけでは終わらない。
式が始まる前に、国王陛下と大司祭と呼ばれるこの国の教会最高責任者に依る、王命に歯向かった不届き者達の処遇や、大聖堂で執り行った王族や公爵の花嫁に、手を出す事がどういう事なのかと言う、怒りの説教が行われたのだ。
この場にいる、自分を含む貴族男性の殆どは、自分の見る目の無さと、噂や見掛けだけで判断した自身を呪いたくなった事だろう。
それ程に、逃した魚は大きくも貴重で、毒華だと思い込んでいた華は、稀少な、価値が高く値の付けられない程に、最上最高級品の華だったのだ。
出来る事ならデビュー時の、あの頃に戻りたい……。
時折遠くで見掛ける、幸せそうなクルルフォーン夫婦を見て、散々貶して蔑んだ自分を呪い、何もかもを手中に収めるエドワルドが、心底羨ましく思った。
*****
※いつも有難う御座います~♪
今回は来夢♪さんによる、リラの結婚式の時に、驚愕していた貴族視点、と言うリクを頂きましたので、リラの同期デビューの男性貴族を書いてみましたが、如何でしょうか?
リラの結婚式は、彼にとっての覚めない悪夢の始まりです(笑)
来夢♪さん、リクを有難う御座いました~♪♪♪
急激に寒くなったりしましたが、皆様お身体を大事になさって下さいね!
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