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後日談
6 (おまけ)
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「リラちゃん、結婚式、とぉ~っても綺麗だったわぁ~♪」
お披露目と結婚式が終わった後で、マッドが感極まったように女言葉で話し掛け、クルルフォーン家や領の使用人達がギョッとする。
今までマッドはあまり喋らず、喋っても男言葉だったからだ。
ダンは、あ~あぁ、やっちまったよと言う顔をしているが、リラは平然とマッドにお礼を返している。
「有難うマッド。マッドにも参加して貰えて、わたくし、とても嬉しかったですわ♪」
「あの……エドワルド様、あの方は……?」
ランドールが思わずエドワルドに問い掛ける。
「女性の心を持って生まれた男性だ。気にするな」
「いや、気にするなって、気になりますよね?!おかしいですよ!!」
「エヴァンス家では、誰も気にしていなかったぞ。それに、彼女はリラの恩人だ。卑怯な手口でリラに手出ししようと考える屑共を、退治してくれていたからな。偏見だけで失礼な事を言うのは止めて置け」
ランドールの声が聴こえたのだろう。リラもマッドを庇うように口を挟む。
「そもそも、嗜好なんてそれぞれ違うのに、他人と少し違うだけで、何故そんなにも否定をされなければならないのです?容姿や性別等は、選びたくても選べないのだもの。女性の心を持つ男性や、男性の心を持つ女性がいたっておかしく無いのです。人は誰しも同じでは有りません。それなのに、何故おかしいと言い切れるのですか?そう言う風潮が有るからマッドのような人達は、自分を隠して生きなければいけなくなるのです!」
リラに無表情で言い切られ、ランドールはたじたじだ。
「いやん♥公爵様とリラちゃんが、あたしを庇ってくれてるわぁ♪」
「マッド、同性だろうと私のリラに抱き付くのは無しだからな」
「分かってるわよぅ、そんな事ぉ!」
そんな事を話していると、ランドールの背後に人影がゆらりと揺れたかと思うと、ランドールの頭に手が置かれ、まるでボールを掴むかのように、ガッチリと指に力を入れられる。
「痛い痛い痛いっっ!?!」
「いい加減にして頂けませんか。貴方は執事を目指しているのですよね?執事はどんな客だろうと、態度を表に出してはいけないと言うのに、その態度は何ですか?マッドさんは仕事として雇われている仲間ですが、若奥様の貴重な友人の立場でもある方なのですよ?そもそも執事が偏見を持って対応するのは、三流だと言いましたよね?貴方は高位の貴族相手でも、同じ対応をする気ですか?外見で判断する事も、相手によっては命取りになるのだと言う事をいい加減学びなさい」
ミシミシと音がしそうな力加減に、ランドールは恐怖した。
「返事は?」
「はいっ!!」
漸く離れた手に、ランドールは涙ぐみながらも安堵し、それを見ていたクルルフォーンの関係者達は皆、誰もが押し黙ったそうだ。
お披露目と結婚式が終わった後で、マッドが感極まったように女言葉で話し掛け、クルルフォーン家や領の使用人達がギョッとする。
今までマッドはあまり喋らず、喋っても男言葉だったからだ。
ダンは、あ~あぁ、やっちまったよと言う顔をしているが、リラは平然とマッドにお礼を返している。
「有難うマッド。マッドにも参加して貰えて、わたくし、とても嬉しかったですわ♪」
「あの……エドワルド様、あの方は……?」
ランドールが思わずエドワルドに問い掛ける。
「女性の心を持って生まれた男性だ。気にするな」
「いや、気にするなって、気になりますよね?!おかしいですよ!!」
「エヴァンス家では、誰も気にしていなかったぞ。それに、彼女はリラの恩人だ。卑怯な手口でリラに手出ししようと考える屑共を、退治してくれていたからな。偏見だけで失礼な事を言うのは止めて置け」
ランドールの声が聴こえたのだろう。リラもマッドを庇うように口を挟む。
「そもそも、嗜好なんてそれぞれ違うのに、他人と少し違うだけで、何故そんなにも否定をされなければならないのです?容姿や性別等は、選びたくても選べないのだもの。女性の心を持つ男性や、男性の心を持つ女性がいたっておかしく無いのです。人は誰しも同じでは有りません。それなのに、何故おかしいと言い切れるのですか?そう言う風潮が有るからマッドのような人達は、自分を隠して生きなければいけなくなるのです!」
リラに無表情で言い切られ、ランドールはたじたじだ。
「いやん♥公爵様とリラちゃんが、あたしを庇ってくれてるわぁ♪」
「マッド、同性だろうと私のリラに抱き付くのは無しだからな」
「分かってるわよぅ、そんな事ぉ!」
そんな事を話していると、ランドールの背後に人影がゆらりと揺れたかと思うと、ランドールの頭に手が置かれ、まるでボールを掴むかのように、ガッチリと指に力を入れられる。
「痛い痛い痛いっっ!?!」
「いい加減にして頂けませんか。貴方は執事を目指しているのですよね?執事はどんな客だろうと、態度を表に出してはいけないと言うのに、その態度は何ですか?マッドさんは仕事として雇われている仲間ですが、若奥様の貴重な友人の立場でもある方なのですよ?そもそも執事が偏見を持って対応するのは、三流だと言いましたよね?貴方は高位の貴族相手でも、同じ対応をする気ですか?外見で判断する事も、相手によっては命取りになるのだと言う事をいい加減学びなさい」
ミシミシと音がしそうな力加減に、ランドールは恐怖した。
「返事は?」
「はいっ!!」
漸く離れた手に、ランドールは涙ぐみながらも安堵し、それを見ていたクルルフォーンの関係者達は皆、誰もが押し黙ったそうだ。
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