氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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後日談

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 その後、使用人達にリラの妊娠を報告し、使用人達から祝福の言葉を貰う。

 ジーンも心配しているだろうからと、早馬を王宮に出し、リラの妊娠を報せると、夕方に寄ると言った一筆の手紙を貰い、ジーンが帰りに寄ってくれるそうだと報せる。

 サイナスはエドワルドが帰って直ぐに、料理長に急遽、晩餐は祝い事の料理にメニューを変更させ、途中から、自身も手伝いに厨房へと入る。

 そうしてジーンが夕方、クルルフォーン邸を訪れ、二人に祝福の言葉を贈る。


「おめでとう、リラ、エドワルド殿。今から二人の子供に会うのが楽しみだよ」

「有難う御座います、ジーン兄様!!わたくしも、早く会ってみたいです!今からとても、待ち遠しいですわ♪」

「陛下と王妃にも、一応報告を入れたよ。アナスタシア様は、物凄く喜んでいてくれて、直ぐにでも会いに来たがっていたけど、今日は遠慮してくれたようだ。その代わり、明日の昼近くに、クルルフォーン邸へのお忍び訪問をさせて頂きますからとの伝言を、宜しくと言われたよ。まだドレファンに滞在中の両親や、エヴァンス領にいる祖父母にも、報告しないとね」

「シアお義姉様が、来て下さると仰ったのですか?!ううううっ、嬉しいです!!お義姉様は育児経験者なので、これからも色々と相談に乗って頂けれます!」


 この二年程、リラとアナスタシアは、公の場でも、私的の場でも、とても仲良く交流し、周囲から羨ましがられる程の、義姉妹関係を築いている。

 アナスタシアは、リラと仲良くしていると、皆が羨ましそうに見てくるので、優越感が半端無いのです!と、エドワルドに言っていたぐらいだ。

 因みに、アナスタシアがクルルフォーン邸にお忍びで度々訪れ、マッド達とも接触し、今ではリラ様のお陰で楽しい女性のお友達が増えました♪と喜び、月に数回、クルルフォーン邸で、無礼講の女子会と評し、侍女達やマッド達を交えた、秘密のお茶会が開かれているのだ。

 アレクシスは、アナスタシアがとても嬉しそうにクルルフォーン邸に向かうから、義妹がリラで良かったと安堵しているようだ。

 最初の頃はマッド達も、王妃様!!と緊張していたようだが、アナスタシアが、リラ相手に見せた、悲しげな表情で言ったそうだ。


「わたくし、元々は遠い国に住んでいたので、こちらの国の女性達とは気が合わず、リラ様と出会う前は誰とも……侍女達とも仲良くなれなかったのです……。皆様、陛下の愛人になろうとする方や、わたくしを、陛下やエドワルド様に近付く為の、道具としてしか、見て下さらないので……。ですから、王妃としてでは無く、リラ様の義姉として、接して頂けると嬉しいのですが……」


 そうしてアナスタシアは、マッド達の心を鷲掴み、リラ共々仲良くして貰えれるようになりました♪と喜んでいたのだった。
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