氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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後日談

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 マッド達は、エヴァンス家の馬車に乗り込み、クルルフォーン邸に向かい、玄関で出迎えたサイナスに、エドワルドとの取り次ぎを頼む。


「序でに、リラちゃんは当然として、ダンちゃんやレベッカちゃん達も呼んで頂戴!」

「はい。……良い報告が聴けそうで、楽しみです」

「ちょっと、サイナスちゃん?!誰ネタなのかしらぁ?!」

「勿論、ダンさんですよ。双子が物凄く期待してましたから」

「ちょっとぉ?!何の期待よ、何のぉ?!」


 サイナスは、ニッコリと笑みを浮かべて話を変える。


「では、私は若旦那様をお呼びして来ますので、サロンにてお待ち下さい。クレア、案内をしなさい」

「はい。マッドさん、ライさん、こちらへどうぞ~♪」


 クレアは二人をサロンまで案内し、サイナスはエドワルドを呼びに行く。

 と言っても、寝室では無く、図書室の方だ。

 今日は、マッドが来るかも知れないと言っていたのは、ダンだった。

 ダンはマッドの行動を把握し、読んでいる為、かなりの的中率だ。

 そのダンがエドワルドに、次の休みも訪問してくる確率が高いのと、高確率で、面白い報告が聴けるかも知れないと言っていたのだ。

 それを聞いたリラが、首を傾げ、ダンに聞き返していたが、ダンは来てからのお楽しみだと、ご機嫌な顔でそう返していたのだ。

 そういう訳で、リラも次のエドワルドの休日と、マッドの訪問を楽しみにしていたら、ダンの予想通り、マッドが訪ねて来たのだ。

 リラは、どんな事が聞けるのだろうと、ワクワクしながら、エドワルドと共にサロンに向かうと、そこには、前にも一度挨拶として会った、ライラがいた。

 内心リラは、首を傾げるも、ダンに稽古を付けて貰うのなら、居て当然かと思い直し、気にせずマッドから話を聞こうと、エドワルドの隣のソファーに寄り添って座る。


「話が有ると聴いたが、何の話だ?」


 エドワルドとリラの後ろには、子供を抱えたレベッカとダン、双子達もいる。

 勿論、サロンにはサイナスやクレアも居て、マッドと仲の良い他の侍女達も、サロンに集まって来ている。


「何でこんな大事になってるのよぉ~……」

「めでてぇ話なんだ。構わねぇだろ?それとも何か?個々に報告して回りたいのか?それならーー」

「いっやぁ~~~っっ!!個々にじゃなくて良いわぁ~!ダンちゃんさすがぁ♪手回し良いわぁ~!」

「何だぁ?そのやけくそ具合は。解散させるぞ」

「駄目駄目駄目ぇ~っ!!」

「なら、勿体振らずにたったと言えや」


 ダンはニヤリと笑って言った。
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