氷結の毒華は王弟公爵に囲われる

カザハナ

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後日談

ダンとシルビア 1

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 リラが、第一子を出産する一週間程前のある日、ドレファン国に同行していたシルビアが、エヴァンス夫妻と共に、ディーラン国の王都に帰還し、その足で、クルルフォーン邸へと訪れた。


「ダン!只今帰りました!会いたかったです!!」


 訪れたクルルフォーン邸で、リラに帰還の報告をしていたシルビアの元に、ダンが顔を出せば、それまでリラ相手にキリッとした相好を崩し、満面の笑顔でダンに笑い掛ける。

 リラがいる手前、ダンに突進して来ないだけ、理性を保っていると言えるだろう。


「お帰りシルビー。ジルの旦那達は元気か?」

「はい!勿論です!約束通り、結婚して下さい!!」

「今度な、今度」

「……今度って、いつですか?マッドさんも結婚したって言うし、レベッカなんて、二人目の子供を宿してるじゃないですかっ!……私だって、ダンと結婚して、子供だって沢山産みたいんです!!」


 シルビアが泣きそうな顔をするので、双子達にこの場で待機してろと言い、リラに断って、自分の部屋へと連れて行き、鍵を掛ける。


「あのなぁシルビー、どう考えても、今すぐは無理だ」

「他に好きな女性でも出来たんですか?!それとも、離れてたこの数年で、わっ……私の事、嫌い、に……」


 ポロポロと泣き出すシルビアを抱き締め、キスの雨を降らせるダン。


「そうじゃねぇよ。早とちんな。俺ぁ、結婚するのはシルビーしか居ないと思ってるし、シルビーとの結婚を望んでるが、どうせなら、シルビーを多く祝ってくれる、親や友人がいる、エヴァンス領内ですんのが一番だろが」

「ほっ……本当に?本当に、そう、思ってくれますか?」


 泣き止まないシルビアに、ダンが背を撫でながら、聞き返す。


「ぁあ?どれに対して疑ってる?言ってみろ」

「だって……ダンは、結婚なんて、元々望んで無いのでしょう?だけど、私が望むから、仕方無く頷いただけで、ダンは元々、私を不憫に思って……」

「あんだけ抱かれて、まだ言うか?誰だ、お前にそんな下らん事を吹き込んだ馬鹿は」

「だってぇ~!」


 シルビアがダンにしがみ付くので、ダンはシルビアの頭を撫でてから、ある物を取る為に、少しだけ離れる。


「分かった分かった。知ってる奴なら後で教えろ、この俺直々にシメてやる。取り敢えずシルビーは、避妊薬を飲めや」


 ダンが部屋に置いてあった避妊薬をシルビアに渡すと、シルビアが再び怒り、更に泣き出す。


「何で持ってるんですかぁ!やっぱりっ、他の女とっ!?」


 さすがに聞き捨てならないので、シルビアの頭に軽く手刀を落とす。


「使う訳ねぇだろ。これぁシルビーが帰って来た時に、シルビーとヤルつもりで持ってたんだよ。それとも何だぁ?シルビーは、したくねぇのか?」

「……子供……欲しいです……」

「今は飲んどけ。心配すんな。ちゃんと嫁に貰ってやるし、子供もその内シルビーが欲しがるだけ、幾らでも励んでやらぁ。今はシルビー自身を、たっぷりと感じさせろや」


 ダンは避妊薬を口に含むと、口移しでシルビアに飲ませ、その序でに、久々のシルビアの咥内を心行くまで堪能した。
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