598 / 805
後日談
14 (おまけ)
しおりを挟む
セイル領まで護送していた傭兵団が帰って来てからの女子会で、話題があの女傭兵の話に及んだ。
因みにアナスタシアも参加している為、アナスタシアにも話が分かるように説明をした所だった。
「まぁ。昔のお知り合いとは言え、とんでもない女性と遭遇したのですね」
話を聞いたアナスタシアが、気の毒そうにマッドを見返す。
「そうなのよぉ~。まさかこんな所で会うなんて、思ってもいなかったわぁ。だから本当は、ライちゃんとのラブラブイチャイチャっぷりを、見せ付けてやりたかったんだけどぉ、あの女があまりにもムカつくから、全身細切れに切り刻むイメージの殺気を放ったら、失神と失禁をされちゃってぇ、臭いが付くのも嫌だし、その場に居たく無くなっちゃってぇ、そのまま放置して来ちゃったのよねぇ。どうせなら、もっとあたしがライちゃんに惚れてる事が嫌でも解るぐらいに、イチャついてやりたかったわぁ~」
マッドがそんな事を言えば、セイル領まで護送した傭兵団の一員の、マッドと同種のお姉様達が、その後の報告もする。
「それで結局、あたし達の団が護送する事になったんですけどぉ、あの女、ウチの団員達に手を出して、逃がして貰おうとしたのか、色んな男に声を掛けたりするもんだからぁ、あたしがあの女の世話係りにさせられたんで、腹いせに、散々貶しときましたぁ!本当、女の敵のような女でしたから、遠慮無くダメ出ししまくってあげましたよ!勿論、男になりきったままで♪」
「面白かったですよぉ♪何であたしの魅力が効かないのよ、みたいな事を言ってた時に、この子ったら、『年取りゃ落ちるような魅力に興味なんざねぇよ。中身が可愛いなら幾らでも助けてやるが、お前みたいな中身が最悪な女を助ける道理はねぇよ』とか『いつまで若いと思ってんだ?年考えろや。年増の尻軽女なんざお呼びじゃねぇよ』とか『ダンさんやマッドさんがお前みたいな女を相手にする訳ねぇだろ。自己評価をどんだけ上げるつもりだ?あの二人は趣味悪くねぇっての』とか、もう、言いたい放題言ってましたから♪」
「因みに、セイル領の当主様にお会いして、公爵夫人のお手紙をお渡ししたんですけど、あの女、当主様にまで粉掛けようとして、当主様直々に『私は女だからとて容赦しない。今直ぐ死にたくなければ、その悪臭を放つ口を閉じろ』って言われてましたよ」
「デュークお兄様は、奥方様を大切になさっておいでですから。腐った思考の持ち主ならば、その言葉も腐ってると言いたかったのでしょう。デュークお兄様は真面目な方なので、相当お怒りだと思われますわ。わたくしとて、シルビーが貶されたと聞いて、腹が立ちましたもの」
そうしてセイル家当主で有るデュークの怒りも買い、あの女は、更なる罪状を付け加えられて、罪人として船に乗せられたらしい。
その後彼女は、二度とディーランの国に来る事は出来なかったそうだ。
因みにアナスタシアも参加している為、アナスタシアにも話が分かるように説明をした所だった。
「まぁ。昔のお知り合いとは言え、とんでもない女性と遭遇したのですね」
話を聞いたアナスタシアが、気の毒そうにマッドを見返す。
「そうなのよぉ~。まさかこんな所で会うなんて、思ってもいなかったわぁ。だから本当は、ライちゃんとのラブラブイチャイチャっぷりを、見せ付けてやりたかったんだけどぉ、あの女があまりにもムカつくから、全身細切れに切り刻むイメージの殺気を放ったら、失神と失禁をされちゃってぇ、臭いが付くのも嫌だし、その場に居たく無くなっちゃってぇ、そのまま放置して来ちゃったのよねぇ。どうせなら、もっとあたしがライちゃんに惚れてる事が嫌でも解るぐらいに、イチャついてやりたかったわぁ~」
マッドがそんな事を言えば、セイル領まで護送した傭兵団の一員の、マッドと同種のお姉様達が、その後の報告もする。
「それで結局、あたし達の団が護送する事になったんですけどぉ、あの女、ウチの団員達に手を出して、逃がして貰おうとしたのか、色んな男に声を掛けたりするもんだからぁ、あたしがあの女の世話係りにさせられたんで、腹いせに、散々貶しときましたぁ!本当、女の敵のような女でしたから、遠慮無くダメ出ししまくってあげましたよ!勿論、男になりきったままで♪」
「面白かったですよぉ♪何であたしの魅力が効かないのよ、みたいな事を言ってた時に、この子ったら、『年取りゃ落ちるような魅力に興味なんざねぇよ。中身が可愛いなら幾らでも助けてやるが、お前みたいな中身が最悪な女を助ける道理はねぇよ』とか『いつまで若いと思ってんだ?年考えろや。年増の尻軽女なんざお呼びじゃねぇよ』とか『ダンさんやマッドさんがお前みたいな女を相手にする訳ねぇだろ。自己評価をどんだけ上げるつもりだ?あの二人は趣味悪くねぇっての』とか、もう、言いたい放題言ってましたから♪」
「因みに、セイル領の当主様にお会いして、公爵夫人のお手紙をお渡ししたんですけど、あの女、当主様にまで粉掛けようとして、当主様直々に『私は女だからとて容赦しない。今直ぐ死にたくなければ、その悪臭を放つ口を閉じろ』って言われてましたよ」
「デュークお兄様は、奥方様を大切になさっておいでですから。腐った思考の持ち主ならば、その言葉も腐ってると言いたかったのでしょう。デュークお兄様は真面目な方なので、相当お怒りだと思われますわ。わたくしとて、シルビーが貶されたと聞いて、腹が立ちましたもの」
そうしてセイル家当主で有るデュークの怒りも買い、あの女は、更なる罪状を付け加えられて、罪人として船に乗せられたらしい。
その後彼女は、二度とディーランの国に来る事は出来なかったそうだ。
24
あなたにおすすめの小説
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる