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後日談
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「あんな事を言っても宜しかったのですか?」
アシュリーはジーンが国王陛下に怒られるのではないかとジーンを不安そうに見詰めるが、ジーンは意図を汲み取り、笑顔でそれに応じる。
「大丈夫ですよ。私が陛下にお叱りを受ける事は有りません。寧ろ心配なのは、あの馬鹿女が陛下や王妃に、暴言を吐きそうな事ですね。死刑になるような事は避けないと……。あっさりと死なせてやるなんて、私の気が済みません。自分達のした事をきっちりと思い知らせてやらなければ、ね」
後半は退場した方角を見て、真っ黒な笑顔を浮かべているが、そんなジーンを目にしても、アシュリーは格好良いと思えてしまう程にジーンの事が好きになっているから、サラに心変わりする素振りも無かったので、ホッとしていたのだ。
ただ、あの三人が消え、ジーンとお近付きになろうと企み、近寄って来ていた者達が、ジーンの言葉を思いっ切りその耳に聞き取ってしまったのだろう。
ジーンの側で声を掛ける事も出来ずに凍り付いていた。
「それよりもアシュリー嬢、あんな愚かな者達の事は忘れて、今夜は約束通り、私とだけ踊って下さい」
アシュリーの手を取り、口付けを落とすジーンに、アシュリーは真っ赤になりながらもコクコクと頷く。
そんなアシュリーを愛でながら、アシュリーを連れてダンスフロアに行き、アシュリーと踊り出す。
アシュリーはジーンのリードの上手さに吃驚しているが、ジーンはリラが幼い頃から、リラのダンスの練習相手をよくしていたので、当然と言えよう。
(わたくしダンスはそれ程上手く無い筈ですが、ジーン様と踊っていると、とても上手く踊っている気分です。とても上手い方にリードして貰うと、踊り易くなると耳にした事は有りますが、まさかこれ程だとは、思ってもいませんでした)
気付けばもう三曲目のラストに入っていたので、名残惜しいが、アシュリーは満足していた。
「何ならもう一曲踊りましょうか?」
「もっ、もう充分です!それよりも、また、機会が有れば踊って頂けますか?」
「勿論ですよ。と言うか、王家主催の夜会でも、私とだけ踊って頂きますからね」
曲が終わり、ジーンはアシュリーを連れて、ダンスの輪を抜け、庭へと連れ出す。
庭は所々にランプが配置され、幻想的な雰囲気に仕上がっていた。
「……おっ、王家主催の夜会に、わたくしも参加するのですか?」
「ええ。貴女のお披露目を、王都でもしなければいけませんからね。リラも参加するので大丈夫ですよ。貴女は私の傍に居て下さい。もし、どうしても席を外さなければならない場合はリラの傍で待っていて下さい。絶対に貴女を一人にしないし、他の者達から守って見せますから、どうか私の愛する女性として、この先ずっと、私の隣に居て下さい」
「……はい。わわわわっ、わたくしも、あっ、愛するジーン様の隣にずっと居られるように、社交の方も努力しますね!」
顔を真っ赤に染めながらも、瞳を潤ませ必死に訴えて来るアシュリーを見返し、ジーンは熟心底思う。
本性がこんなにも可愛いアシュリーを、婚約者の立場に居ながらそれを引き出せずに、十年以上の付き合いが有りながらも他の女性達と同じ様に扱うなんて、馬鹿にも程が有るだろうにと。
アシュリーはジーンが国王陛下に怒られるのではないかとジーンを不安そうに見詰めるが、ジーンは意図を汲み取り、笑顔でそれに応じる。
「大丈夫ですよ。私が陛下にお叱りを受ける事は有りません。寧ろ心配なのは、あの馬鹿女が陛下や王妃に、暴言を吐きそうな事ですね。死刑になるような事は避けないと……。あっさりと死なせてやるなんて、私の気が済みません。自分達のした事をきっちりと思い知らせてやらなければ、ね」
後半は退場した方角を見て、真っ黒な笑顔を浮かべているが、そんなジーンを目にしても、アシュリーは格好良いと思えてしまう程にジーンの事が好きになっているから、サラに心変わりする素振りも無かったので、ホッとしていたのだ。
ただ、あの三人が消え、ジーンとお近付きになろうと企み、近寄って来ていた者達が、ジーンの言葉を思いっ切りその耳に聞き取ってしまったのだろう。
ジーンの側で声を掛ける事も出来ずに凍り付いていた。
「それよりもアシュリー嬢、あんな愚かな者達の事は忘れて、今夜は約束通り、私とだけ踊って下さい」
アシュリーの手を取り、口付けを落とすジーンに、アシュリーは真っ赤になりながらもコクコクと頷く。
そんなアシュリーを愛でながら、アシュリーを連れてダンスフロアに行き、アシュリーと踊り出す。
アシュリーはジーンのリードの上手さに吃驚しているが、ジーンはリラが幼い頃から、リラのダンスの練習相手をよくしていたので、当然と言えよう。
(わたくしダンスはそれ程上手く無い筈ですが、ジーン様と踊っていると、とても上手く踊っている気分です。とても上手い方にリードして貰うと、踊り易くなると耳にした事は有りますが、まさかこれ程だとは、思ってもいませんでした)
気付けばもう三曲目のラストに入っていたので、名残惜しいが、アシュリーは満足していた。
「何ならもう一曲踊りましょうか?」
「もっ、もう充分です!それよりも、また、機会が有れば踊って頂けますか?」
「勿論ですよ。と言うか、王家主催の夜会でも、私とだけ踊って頂きますからね」
曲が終わり、ジーンはアシュリーを連れて、ダンスの輪を抜け、庭へと連れ出す。
庭は所々にランプが配置され、幻想的な雰囲気に仕上がっていた。
「……おっ、王家主催の夜会に、わたくしも参加するのですか?」
「ええ。貴女のお披露目を、王都でもしなければいけませんからね。リラも参加するので大丈夫ですよ。貴女は私の傍に居て下さい。もし、どうしても席を外さなければならない場合はリラの傍で待っていて下さい。絶対に貴女を一人にしないし、他の者達から守って見せますから、どうか私の愛する女性として、この先ずっと、私の隣に居て下さい」
「……はい。わわわわっ、わたくしも、あっ、愛するジーン様の隣にずっと居られるように、社交の方も努力しますね!」
顔を真っ赤に染めながらも、瞳を潤ませ必死に訴えて来るアシュリーを見返し、ジーンは熟心底思う。
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