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後日談
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クルルフォーン家は、他の家と違い、クルルフォーン家の使用人だけで無く、妻で有るリラの実家の使用人達がローテーションを組んでクルルフォーン家とエヴァンス家の二家に勤務している者が多い。
最初にそれを知ったライラは、新たに雇わないのか疑問に思ったが、その疑問にマッドが答えてくれた。
「ああ、新たに雇わないのは、男だと、リラちゃんにちょっかい掛けようとするかも知れないからでぇ、逆に女だと、公爵様に言い寄ろうとするからよぉ。昔、クルルフォーン家に女の使用人を入れたら、公爵様に言い寄るか、他の使用人達をたらし込んで公爵様に近付こうとしたかで、仕事はしないし、公爵様自身も仕事の邪魔をされて、相当不機嫌だったそうよぉ。そんな事が有ったから、リラちゃんと公爵様が婚約中の時に、ランちゃんがレベッカちゃんを公爵様狙いだと勘違いして、レベッカちゃんに喧嘩を売っちゃったのよねぇ~」
「えっ……ランちゃんって、あのサイナスさんの補佐をしている方ですよね?なんて無謀な……」
ライラの目から見ても、ある意味リラ一筋なレベッカは、リラの為ならばエドワルドに平気で意見を言うし、どちらかと言えば辛辣だ。
そして、侍女としての能力は頗る高い。
どこをどう見ればそんな勘違いが出来たのか、ライラは不思議に思う程だった。
「そうそう。元々ランちゃんは、クルルフォーン家の執事だったんだけどぉ、執事として有るまじき事をしてるので、エヴァンス家の執事だったサイナスちゃんがこの家の執事に就任して、ランちゃんは降格したのよぉ。そもそもランちゃん、執事がどういう職業か、よく解ってなかったようで、サイナスちゃんに駄目出しされまくってたのよぉ~」
「……よく解ってなかった?」
「ランちゃんは元々、王宮で公爵様の従者をしてたんだってぇ。王宮って、執事は居ないでしょぉ?だから、執事は事務職だと思ってたらしいのよねぇ」
「……よくそれで、執事が務まりましたね」
「まぁ、公爵様のお陰って所が大きいでしょうねぇ。あの公爵様は一人で物凄い量の仕事を抱えてても、平然と熟しちゃってたそうだからぁ」
今でこそリラとの時間を過ごす為だけに仕事量を最低限に減らしているが、リラと婚約が成立する前までは、家にしろ職場にしろ、殆ど仕事を自らの手で請け負っていたのだ。
あれを真似出来る人間は本の少数、否、稀だろう。
好んで真似したいと思う者自体が稀では有るが。
ルッグスを寝かし付けた後、ライラは今の心境をマッドに語った。
「不思議ですね。本来僕は、関わる事も無かった人達なのに……」
「そうねぇ。あたしだって、貴族に仕えるなんてちっとも思っても無かったわぁ~。それでもあたしは幸せよぉ♪ライちゃんと出会えて、子供まで出来ちゃったんだからぁ!」
頬に手をやり、嬉し恥ずかし照れるマッド。
そんな姿を見せられて、ライラが何も思わない筈は無い。
「そう……ですね。ではそろそろ、次の子供を作る為に、避妊薬を飲まずに励みましょうか」
ライラはそう言って、艶然と微笑んだ。
最初にそれを知ったライラは、新たに雇わないのか疑問に思ったが、その疑問にマッドが答えてくれた。
「ああ、新たに雇わないのは、男だと、リラちゃんにちょっかい掛けようとするかも知れないからでぇ、逆に女だと、公爵様に言い寄ろうとするからよぉ。昔、クルルフォーン家に女の使用人を入れたら、公爵様に言い寄るか、他の使用人達をたらし込んで公爵様に近付こうとしたかで、仕事はしないし、公爵様自身も仕事の邪魔をされて、相当不機嫌だったそうよぉ。そんな事が有ったから、リラちゃんと公爵様が婚約中の時に、ランちゃんがレベッカちゃんを公爵様狙いだと勘違いして、レベッカちゃんに喧嘩を売っちゃったのよねぇ~」
「えっ……ランちゃんって、あのサイナスさんの補佐をしている方ですよね?なんて無謀な……」
ライラの目から見ても、ある意味リラ一筋なレベッカは、リラの為ならばエドワルドに平気で意見を言うし、どちらかと言えば辛辣だ。
そして、侍女としての能力は頗る高い。
どこをどう見ればそんな勘違いが出来たのか、ライラは不思議に思う程だった。
「そうそう。元々ランちゃんは、クルルフォーン家の執事だったんだけどぉ、執事として有るまじき事をしてるので、エヴァンス家の執事だったサイナスちゃんがこの家の執事に就任して、ランちゃんは降格したのよぉ。そもそもランちゃん、執事がどういう職業か、よく解ってなかったようで、サイナスちゃんに駄目出しされまくってたのよぉ~」
「……よく解ってなかった?」
「ランちゃんは元々、王宮で公爵様の従者をしてたんだってぇ。王宮って、執事は居ないでしょぉ?だから、執事は事務職だと思ってたらしいのよねぇ」
「……よくそれで、執事が務まりましたね」
「まぁ、公爵様のお陰って所が大きいでしょうねぇ。あの公爵様は一人で物凄い量の仕事を抱えてても、平然と熟しちゃってたそうだからぁ」
今でこそリラとの時間を過ごす為だけに仕事量を最低限に減らしているが、リラと婚約が成立する前までは、家にしろ職場にしろ、殆ど仕事を自らの手で請け負っていたのだ。
あれを真似出来る人間は本の少数、否、稀だろう。
好んで真似したいと思う者自体が稀では有るが。
ルッグスを寝かし付けた後、ライラは今の心境をマッドに語った。
「不思議ですね。本来僕は、関わる事も無かった人達なのに……」
「そうねぇ。あたしだって、貴族に仕えるなんてちっとも思っても無かったわぁ~。それでもあたしは幸せよぉ♪ライちゃんと出会えて、子供まで出来ちゃったんだからぁ!」
頬に手をやり、嬉し恥ずかし照れるマッド。
そんな姿を見せられて、ライラが何も思わない筈は無い。
「そう……ですね。ではそろそろ、次の子供を作る為に、避妊薬を飲まずに励みましょうか」
ライラはそう言って、艶然と微笑んだ。
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