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後日談
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普段はクルルフォーン邸に有る、家族用の客間だった一室を貰い受けてる為、そこから子供達が集まる部屋にルッグスを抱えたマッドと向かい、部屋の中で朝の挨拶を済ませ、マッドは夜勤をしている警備の者達と交替しに行き、ライラは子供達やレベッカ達と一緒に過ごす。
レベッカとヨルドの長男で有るクロードは年長者だからか、他の子達の面倒をよく見る確り者で、子供なのに頼もしい。
リラとエドワルドの長男で有るリカルドは、読み書きを始めているが、その習得速度が物凄く早くて、二才上のクロードに追い付いてる状況だ。
レベッカとヨルドの次男のゾーイは、その二人に追い付こうと頑張り、二人はゾーイも一緒に進めるようにと互いに教え合い、どうすれば解り易いか一生懸命考え、三人で一緒に頑張っていると言う、微笑ましくも応援したくなるような良い関係を築いてる。
ルッグスの一つ年下に当たる、サイナスとモーラの長女キャリーと、ダンとシルビアの長女シシルは、まだ言葉を喋れる程成長してはいないが、よく食べよく寝て、元気一杯だ。
因みに上の三人は、ダンに武術を教わりだしている。
武芸と言っても最初は体力作りの為に、身体を動かす事から始めるのだが、女子供でも使える護身術も教えてくれているので、ライラにとっても参考になる事ばかりだ。
「守られる側は、守る側の事も考えて動け。最終的に己を守るのは己自身だ。護衛が居るから大丈夫だと抜かしやがる奴等の大半は、護衛の言葉と動きを無視して勝手に動き、結局は邪魔しやがる癖に、お前達が守らないのが悪いと責任転嫁しやがるのが殆どだ。そんな奴ぁ命を懸けて守ろうなんざ思う価値はねぇ。最終的には見捨てられるか金で裏切られるのがオチだからな。そうならねぇ為にも信頼関係は大切にしろ。ただし、相手にも依るがな」
ダンは子供が相手だろうと、はっきり物を言う。
子供だからと誤魔化す事も殆ど無いので、子供達からも慕われているのだ。
ライラは妊娠期間を除き、ダンや双子、マッドやシルビアと言った凄腕の者達に、毎日と言っても良いぐらいに、武術の稽古を付けて貰っている。
子供達の護衛をするのだから、少しでも強い方が良い、と言う理由からだが、ライラにとっては願ってもない事だった。
勿論、その間は他の使用人達と交替と言う形になるが。
ライラがマッドと出会った頃から比べると、別人のように差が出来ている状態で、これからもその差は広がっていく一方だろう。
(貴族として暮らしていた時よりも、平民になった後の方が充実した時間を送れている、なんて、あの頃の僕が知ったらどう思うだろう?)
「ライちゃ~ん!お待たせぇ~♪お仕事終わったわよぉ~♪今日はもう帰っても良いそうだから、ルッグスと一緒に帰りましょう~♪」
「はい。ルッグス、おいで。それでは皆さん、また明日」
「「「また明日ねぇ~♪」」」
手を振る子供達に手を振り返し、ルッグスを抱えてマッドの所に向かうライラ。
ルッグスを抱えて歩くライラは、子供達と初めて接した頃とは違い、実に手慣れた様子で堂に入っていた。
レベッカとヨルドの長男で有るクロードは年長者だからか、他の子達の面倒をよく見る確り者で、子供なのに頼もしい。
リラとエドワルドの長男で有るリカルドは、読み書きを始めているが、その習得速度が物凄く早くて、二才上のクロードに追い付いてる状況だ。
レベッカとヨルドの次男のゾーイは、その二人に追い付こうと頑張り、二人はゾーイも一緒に進めるようにと互いに教え合い、どうすれば解り易いか一生懸命考え、三人で一緒に頑張っていると言う、微笑ましくも応援したくなるような良い関係を築いてる。
ルッグスの一つ年下に当たる、サイナスとモーラの長女キャリーと、ダンとシルビアの長女シシルは、まだ言葉を喋れる程成長してはいないが、よく食べよく寝て、元気一杯だ。
因みに上の三人は、ダンに武術を教わりだしている。
武芸と言っても最初は体力作りの為に、身体を動かす事から始めるのだが、女子供でも使える護身術も教えてくれているので、ライラにとっても参考になる事ばかりだ。
「守られる側は、守る側の事も考えて動け。最終的に己を守るのは己自身だ。護衛が居るから大丈夫だと抜かしやがる奴等の大半は、護衛の言葉と動きを無視して勝手に動き、結局は邪魔しやがる癖に、お前達が守らないのが悪いと責任転嫁しやがるのが殆どだ。そんな奴ぁ命を懸けて守ろうなんざ思う価値はねぇ。最終的には見捨てられるか金で裏切られるのがオチだからな。そうならねぇ為にも信頼関係は大切にしろ。ただし、相手にも依るがな」
ダンは子供が相手だろうと、はっきり物を言う。
子供だからと誤魔化す事も殆ど無いので、子供達からも慕われているのだ。
ライラは妊娠期間を除き、ダンや双子、マッドやシルビアと言った凄腕の者達に、毎日と言っても良いぐらいに、武術の稽古を付けて貰っている。
子供達の護衛をするのだから、少しでも強い方が良い、と言う理由からだが、ライラにとっては願ってもない事だった。
勿論、その間は他の使用人達と交替と言う形になるが。
ライラがマッドと出会った頃から比べると、別人のように差が出来ている状態で、これからもその差は広がっていく一方だろう。
(貴族として暮らしていた時よりも、平民になった後の方が充実した時間を送れている、なんて、あの頃の僕が知ったらどう思うだろう?)
「ライちゃ~ん!お待たせぇ~♪お仕事終わったわよぉ~♪今日はもう帰っても良いそうだから、ルッグスと一緒に帰りましょう~♪」
「はい。ルッグス、おいで。それでは皆さん、また明日」
「「「また明日ねぇ~♪」」」
手を振る子供達に手を振り返し、ルッグスを抱えてマッドの所に向かうライラ。
ルッグスを抱えて歩くライラは、子供達と初めて接した頃とは違い、実に手慣れた様子で堂に入っていた。
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