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後日談
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ジルギリスとショーン国国王達との話が終わりに差し掛かった頃。
廊下が騒がしくなったかと思うと、突如扉が開かれた。
そこに佇むのは、二人の男女で、王位継承権を持つ側妃達の子供だ。
その姿を認めた国王は、当然憤るが、二人は全く気付かず、あろう事か、そのままジルギリスに話し掛けた。
「お初にお目に掛かります、ディーランの使者殿。我々は、この国の王子、王女で、王位継承権を持つ者です。どうしてもお話ししたい事が有りまして、こうして押し掛けさせて頂きました。無礼の程、重々承知しておりますが、何卒ご容赦願いたい」
堂々と言い放つ王子と、縮こまるように佇む王女。まるで王子に、無理矢理連れて来られたように装っているが、焚き付けたのは王女の方だ。
今までの調査結果でも、彼女は小賢しい手を使い、他人を思い通りに操っているし、何より、エヴァンス家の潜入組から、報告も貰っているのだ。
そんな二人を一瞥し、国王が口を挟まないようにと声を掛け、ジルギリスは笑顔で口を開く。
「本当に、礼儀のなっていないお二方ですね。こんなのが、王位継承者ですか。この国の優秀基準に疑念しか抱けませんよ。お二方は確か、今現在、謹慎中の身ですよね?」
当然ジルギリスの目は笑っていない。
だが、ジルギリスに馬鹿にされたと思った側妃の王子は、怒りを顕にする。
「それはそちらがっっ!!」
大声を上げる王子に、ジルギリスは笑みを消し、絶対零度の眼差しを向けて黙らせた後、再度口を開く。
「ええ。我々ディーラン側が抗議した結果です。しかし、我々ディーラン側は、最初に『我々とエリオール姫には近付くな』と、この国の国王陛下経由で忠告しています。それを無視したのはお二方ですよね?そんなお二方の更なる無礼を、何故こちらが容赦しなければならないのか、この国の国王陛下の決定に従わないのはどうしてか、こちらとしては、教えて頂きたいですね。ああ、因みに、子供だからと言う理由は止めて下さいね。ここは国同士の交渉の場です。礼儀もなっていない子供が居て良い場所では無い」
ジルギリスの言葉に、王女は必死に言い訳を口にする。
「わっ、わたしは、エリオール姉さまが心配だったのです!エリオール姉さまは人見知りで、大国の使者さまを相手にするのは荷が重いかと思って……」
「心配だったら、何をしても良いとでも?少なくともエリオール姫は、お二方よりは礼儀を弁えていらっしゃいますよ。国同士の交渉の場で有るこの場所に、無理矢理押し掛けて来る事も無く、お部屋で大人しくして下さっているのだから」
「でっ、ですが、それなら兄さまも……」
この場に最初から居た正妃の兄をチラッと見るので、ジルギリスは事実を述べる。
「彼は謹慎中では無いし、礼儀もきちんと弁えていますよ。だからこの場に居る事を許されているのです。それより、私の質問には答えられていませんが?」
ジルギリスの容赦無い問いに、瞳を潤ませ、泣き落としに掛かる王女。
「ふぇ……」
「ああ、泣いて誤魔化そうとしても無駄です。言いましたよね。ここは、礼儀のなっていない子供が居て良い場所では無い、と。子供扱いされたければ、他所でして下さい。国の醜態にしかなりませんよ。ショーン国国王陛下、陛下も大変ですね。国王の命令を軽んじる輩が後継者候補だなんて。心中お察し致します」
ジルギリスの言葉を受け、国王は直ぐに衛兵を呼び、二人を拘束。
地下牢へと指示を出し、只管ディーラン側に謝罪をするのだった。
廊下が騒がしくなったかと思うと、突如扉が開かれた。
そこに佇むのは、二人の男女で、王位継承権を持つ側妃達の子供だ。
その姿を認めた国王は、当然憤るが、二人は全く気付かず、あろう事か、そのままジルギリスに話し掛けた。
「お初にお目に掛かります、ディーランの使者殿。我々は、この国の王子、王女で、王位継承権を持つ者です。どうしてもお話ししたい事が有りまして、こうして押し掛けさせて頂きました。無礼の程、重々承知しておりますが、何卒ご容赦願いたい」
堂々と言い放つ王子と、縮こまるように佇む王女。まるで王子に、無理矢理連れて来られたように装っているが、焚き付けたのは王女の方だ。
今までの調査結果でも、彼女は小賢しい手を使い、他人を思い通りに操っているし、何より、エヴァンス家の潜入組から、報告も貰っているのだ。
そんな二人を一瞥し、国王が口を挟まないようにと声を掛け、ジルギリスは笑顔で口を開く。
「本当に、礼儀のなっていないお二方ですね。こんなのが、王位継承者ですか。この国の優秀基準に疑念しか抱けませんよ。お二方は確か、今現在、謹慎中の身ですよね?」
当然ジルギリスの目は笑っていない。
だが、ジルギリスに馬鹿にされたと思った側妃の王子は、怒りを顕にする。
「それはそちらがっっ!!」
大声を上げる王子に、ジルギリスは笑みを消し、絶対零度の眼差しを向けて黙らせた後、再度口を開く。
「ええ。我々ディーラン側が抗議した結果です。しかし、我々ディーラン側は、最初に『我々とエリオール姫には近付くな』と、この国の国王陛下経由で忠告しています。それを無視したのはお二方ですよね?そんなお二方の更なる無礼を、何故こちらが容赦しなければならないのか、この国の国王陛下の決定に従わないのはどうしてか、こちらとしては、教えて頂きたいですね。ああ、因みに、子供だからと言う理由は止めて下さいね。ここは国同士の交渉の場です。礼儀もなっていない子供が居て良い場所では無い」
ジルギリスの言葉に、王女は必死に言い訳を口にする。
「わっ、わたしは、エリオール姉さまが心配だったのです!エリオール姉さまは人見知りで、大国の使者さまを相手にするのは荷が重いかと思って……」
「心配だったら、何をしても良いとでも?少なくともエリオール姫は、お二方よりは礼儀を弁えていらっしゃいますよ。国同士の交渉の場で有るこの場所に、無理矢理押し掛けて来る事も無く、お部屋で大人しくして下さっているのだから」
「でっ、ですが、それなら兄さまも……」
この場に最初から居た正妃の兄をチラッと見るので、ジルギリスは事実を述べる。
「彼は謹慎中では無いし、礼儀もきちんと弁えていますよ。だからこの場に居る事を許されているのです。それより、私の質問には答えられていませんが?」
ジルギリスの容赦無い問いに、瞳を潤ませ、泣き落としに掛かる王女。
「ふぇ……」
「ああ、泣いて誤魔化そうとしても無駄です。言いましたよね。ここは、礼儀のなっていない子供が居て良い場所では無い、と。子供扱いされたければ、他所でして下さい。国の醜態にしかなりませんよ。ショーン国国王陛下、陛下も大変ですね。国王の命令を軽んじる輩が後継者候補だなんて。心中お察し致します」
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地下牢へと指示を出し、只管ディーラン側に謝罪をするのだった。
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