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~フィルゼン領域~
メカの構想と東〈イファデラ〉大陸の現状
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※~ルカタ近辺~の章の、リストワ周辺塩田に行こうでリノアーノとジロウムの出身領域が違うとなっていましたが山脈で分断されてるだけで、同じ領域です。訂正しました。申し訳ありません。
宿屋に着き、部屋の確保を済ませて、食べれる分の料理を注文していく僕。
アーヤもセスも、基本僕と同じ物を頼むけど、アーヤの好みは勿論セスの好みも把握した僕は、それぞれの好みの物をお奨めする。因みに兄さんの好みは覚える気がないので放置する。
でもまぁ、僕が連れてく宿屋や食事所はどこでも美味しく、ハズレなんて滅多にないから何を頼んでも美味しいよ。
たまに知らない食事所へ行くのも良いけど、空腹時には馴染みの場所が一番良いからね♪
(はぁ~、旨い~。野外食もそれはそれでいいけど、郷土料理や家庭料理も美味しいよね~)
食品収納ボックスなら劣化もしないし作りたてホヤホヤ状態をキープ出来るけど、この兄さんの前では使いたくない。出回ってる市販の物と性能も容量も全然違うからね。
好きでもない相手にホイホイやれる程、安くもなければ粗悪でもないから、欲しがられても面倒なだけだし。
聖騎士団の特部の兄さん達には色々融通してるけど、この兄さん相手に融通する気はないからね。
(市販のヘグルス変換機器を壊すような奴は市販の物でも勿体ないよ)
この兄さんの事だから、そんな便利な物がある事も知らないだろうしね。わざわざ教えてやる義理は僕にはない。
「ごちそうさま~!」
満腹になった僕は、アーヤとの二人部屋へと向かい、空を猛スピードで移動出来るメカの構想を練っていく。
(先ずは、基本一人用だけど、折り畳み式で、荷物ともう一人乗せてもスピードや浮力が落ちずに自在に操れるボード状の物が良いかなぁ。どの大陸でも使えて、木々の合間を縫ってとか狭い場所でも使用出来たら追っ手も簡単に撒けるしね。あと、僕が大きくなっても使用する想定で、空中戦も可能にしたい。となると、言葉や声で動くようにするより、思考と連動する方が反応は速いし動きが読まれ難くなる。ただ、脳波受信だけだと故障や破損した場合、操縦不能になりかねないから、動作や言葉等に切り替え出来るようにもしておこう)
僕は、思い付くまま図案をメモし、性能も書き足していく。
(どうせなら、空だけじゃなく海の中でも使える性能も取り入れよう。そうなると、空気精製機器もいるな。ゴーグルは今のでいいから、口を覆うマスク……だと取り外しが面倒か……。なら、呼び笛みたいに短い物は?)
僕が持ってるゴーグルは顔半分を覆う物で、真っ暗闇の中でも昼間のようにカラフルな色彩のまま、はっきりと見えるし、逆に眩し過ぎるような場所でも光度を抑えられる優れ物。勿論水中使用も可能だ。更にはゴーグルで見える範囲の魔物のデータ読み取りや詳細等々、便利性能が付いている。
因みに僕以外がそのまま使うと、何の性能も持たないゴーグルでしかない。
(三~四人といった物は追々かな。今直ぐ欲しい物や作りたい物って特にないし、この二つを優先的に作っていくか)
取り急ぎという訳でもないので、寝不足にならない程度に時間を掛けて取り掛かろうと、魔石や混合魔石の配列、取り付け場所等々も書き込み、一段落したので何気なく窓の外に目をやった。
この辺もメカエンジニアや技師が多い。中央全体にそういった関連の店があるけど、ここはデ・マームとデ・ティームの中間にある為、メカエンジニアや技師が多く住み、他の大陸から来てる者も多い。
風が強く吹く土地柄の為か、風や風石を利用するメカも多く、一つの宿屋内でも一人や二人はいる確率が非常に高いのだ。
そして、東と違い、魔石を取り替えれるだけでメカエンジニアと名乗るような奴はいない。そんな事すれば、ここでは嘲笑われるだけだしね。
因みに、東にもちゃんとしたメカエンジニア達は勿論いる。人数が少ないというだけで。でも、そういった関連の人達は、中央に行った事があるか、行った事のある人の弟子かで、そういった人材は仕事を多く抱えている人達が最も多く、自ら出歩いて仕事を探す人は殆どいないし、飽和状態の仕事を増やそうと思う者も殆どいない。その為、ジムじいちゃんが声を掛けても、寄って来たのは名ばかりや素人同然のメカエンジニアになってしまったのだ。
(東もメカエンジニアや技師の人口がもっと増えれば問題解決するんだろうけど、育成に時間が掛かるし、魔石の入手が難しいからなぁ。戦う力があるならメカエンジニアや技師を目指すより、魔物を退治する冒険者や騎士を目指す者が多いから、難しいんだよね~)
メカを一つ作るのにも時間が掛かるしお金も掛かる。しかもその出費が一番キツい。
光石は比較的簡単に取れる。それこそ陽の降り注ぐ場所なら街や村の外れとかでも探せば見付かるぐらい、簡単に見付かる魔石なのだ。東であれば品質も良い。しかし、光石以外の魔石となるとそうはいかない。鉄鋼石は山に多いし他の魔石も殆どがそうだ。
それを取りに行くには冒険者や傭兵といった戦士を雇わなければ行けないし、魔物遭遇率も高くなるから危険手当ても出さなければ雇えない。往復するのに時間は掛かるし魔石を探す時間もいる。その上、帰って来れれば終わりになる筈もなく、そこからメカを作り出す時間も必要。しかも失敗しようものならそれまでに掛かった費用も時間も全て無駄になる。成功し、メカが起動すれば売りに出す。そこで初めて利益となるのだ。
需要に合ったメカであれば莫大な金銭が手に入るし、そうでなくても既存の市販されてるメカや設計図が売りに出されて大量に出回ってる物でない限り、高く買い取られる事になるが、売りに出す前に掛かる費用と時間を考えると、どうしてもなり手が少ないのが現状だ。
宿屋に着き、部屋の確保を済ませて、食べれる分の料理を注文していく僕。
アーヤもセスも、基本僕と同じ物を頼むけど、アーヤの好みは勿論セスの好みも把握した僕は、それぞれの好みの物をお奨めする。因みに兄さんの好みは覚える気がないので放置する。
でもまぁ、僕が連れてく宿屋や食事所はどこでも美味しく、ハズレなんて滅多にないから何を頼んでも美味しいよ。
たまに知らない食事所へ行くのも良いけど、空腹時には馴染みの場所が一番良いからね♪
(はぁ~、旨い~。野外食もそれはそれでいいけど、郷土料理や家庭料理も美味しいよね~)
食品収納ボックスなら劣化もしないし作りたてホヤホヤ状態をキープ出来るけど、この兄さんの前では使いたくない。出回ってる市販の物と性能も容量も全然違うからね。
好きでもない相手にホイホイやれる程、安くもなければ粗悪でもないから、欲しがられても面倒なだけだし。
聖騎士団の特部の兄さん達には色々融通してるけど、この兄さん相手に融通する気はないからね。
(市販のヘグルス変換機器を壊すような奴は市販の物でも勿体ないよ)
この兄さんの事だから、そんな便利な物がある事も知らないだろうしね。わざわざ教えてやる義理は僕にはない。
「ごちそうさま~!」
満腹になった僕は、アーヤとの二人部屋へと向かい、空を猛スピードで移動出来るメカの構想を練っていく。
(先ずは、基本一人用だけど、折り畳み式で、荷物ともう一人乗せてもスピードや浮力が落ちずに自在に操れるボード状の物が良いかなぁ。どの大陸でも使えて、木々の合間を縫ってとか狭い場所でも使用出来たら追っ手も簡単に撒けるしね。あと、僕が大きくなっても使用する想定で、空中戦も可能にしたい。となると、言葉や声で動くようにするより、思考と連動する方が反応は速いし動きが読まれ難くなる。ただ、脳波受信だけだと故障や破損した場合、操縦不能になりかねないから、動作や言葉等に切り替え出来るようにもしておこう)
僕は、思い付くまま図案をメモし、性能も書き足していく。
(どうせなら、空だけじゃなく海の中でも使える性能も取り入れよう。そうなると、空気精製機器もいるな。ゴーグルは今のでいいから、口を覆うマスク……だと取り外しが面倒か……。なら、呼び笛みたいに短い物は?)
僕が持ってるゴーグルは顔半分を覆う物で、真っ暗闇の中でも昼間のようにカラフルな色彩のまま、はっきりと見えるし、逆に眩し過ぎるような場所でも光度を抑えられる優れ物。勿論水中使用も可能だ。更にはゴーグルで見える範囲の魔物のデータ読み取りや詳細等々、便利性能が付いている。
因みに僕以外がそのまま使うと、何の性能も持たないゴーグルでしかない。
(三~四人といった物は追々かな。今直ぐ欲しい物や作りたい物って特にないし、この二つを優先的に作っていくか)
取り急ぎという訳でもないので、寝不足にならない程度に時間を掛けて取り掛かろうと、魔石や混合魔石の配列、取り付け場所等々も書き込み、一段落したので何気なく窓の外に目をやった。
この辺もメカエンジニアや技師が多い。中央全体にそういった関連の店があるけど、ここはデ・マームとデ・ティームの中間にある為、メカエンジニアや技師が多く住み、他の大陸から来てる者も多い。
風が強く吹く土地柄の為か、風や風石を利用するメカも多く、一つの宿屋内でも一人や二人はいる確率が非常に高いのだ。
そして、東と違い、魔石を取り替えれるだけでメカエンジニアと名乗るような奴はいない。そんな事すれば、ここでは嘲笑われるだけだしね。
因みに、東にもちゃんとしたメカエンジニア達は勿論いる。人数が少ないというだけで。でも、そういった関連の人達は、中央に行った事があるか、行った事のある人の弟子かで、そういった人材は仕事を多く抱えている人達が最も多く、自ら出歩いて仕事を探す人は殆どいないし、飽和状態の仕事を増やそうと思う者も殆どいない。その為、ジムじいちゃんが声を掛けても、寄って来たのは名ばかりや素人同然のメカエンジニアになってしまったのだ。
(東もメカエンジニアや技師の人口がもっと増えれば問題解決するんだろうけど、育成に時間が掛かるし、魔石の入手が難しいからなぁ。戦う力があるならメカエンジニアや技師を目指すより、魔物を退治する冒険者や騎士を目指す者が多いから、難しいんだよね~)
メカを一つ作るのにも時間が掛かるしお金も掛かる。しかもその出費が一番キツい。
光石は比較的簡単に取れる。それこそ陽の降り注ぐ場所なら街や村の外れとかでも探せば見付かるぐらい、簡単に見付かる魔石なのだ。東であれば品質も良い。しかし、光石以外の魔石となるとそうはいかない。鉄鋼石は山に多いし他の魔石も殆どがそうだ。
それを取りに行くには冒険者や傭兵といった戦士を雇わなければ行けないし、魔物遭遇率も高くなるから危険手当ても出さなければ雇えない。往復するのに時間は掛かるし魔石を探す時間もいる。その上、帰って来れれば終わりになる筈もなく、そこからメカを作り出す時間も必要。しかも失敗しようものならそれまでに掛かった費用も時間も全て無駄になる。成功し、メカが起動すれば売りに出す。そこで初めて利益となるのだ。
需要に合ったメカであれば莫大な金銭が手に入るし、そうでなくても既存の市販されてるメカや設計図が売りに出されて大量に出回ってる物でない限り、高く買い取られる事になるが、売りに出す前に掛かる費用と時間を考えると、どうしてもなり手が少ないのが現状だ。
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