出会いと別れと復讐と

カザハナ

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 カルラは古着屋で一通り買い揃え、かなりの値下げ交渉に成功した。

 店の人がカルラに同情的だったのと、纏め買いしたのがプラスに働いたようだ。

 ティファと二人で沢山の服を見て、着て、女の子同士の買い物を楽しむとはどういう事かを、カルラがティファに体験させ、ティファは大いに瞳を輝かせて喜んだ。

 今までは守護者達が選ぶ事はあったが、ティファ自身が膨大な服の山から選ぶなんて事は無く、ただ渡されたから着てるだけ、と言った認識でしかなかったのだ。

 最初はカルラとティファ、二人で服を見ていたのだが、途中から女性店員達も参加する。

 ティファの可愛さにウズウズしていたようだ。

 カルラは普通に女性店員を交え、最初は色々ティファに合わすのを任せていたが、旅の途中だから、軽くて動き易い少し大きめの物が欲しいのと注文を入れると、女性達は快く応じてくれた。

 ティファは今まで、見知らぬ女性に敵意を向けられる事はあってもこんなに親切にされた事は無い。カルラお姉ちゃん凄い!!と言うキラキラした目でカルラを見ていた。

 そして、守護者達は女性達のあまりの張り切り具合に若干引いていた。

 (そりゃそうよ。常識の無い残念美形を眺めるより、仕事として目一杯着せ替え人形に出来る美少女との時間の方が貴重だもの。まぁ、残念美形でも着せ替え出来るなら未だしも、そんな素振りは無いものね。当然ティファに軍配が上がるわ)

 カルラは店員達とはしゃぎながらも冷静に判断を下していた。

 買い物が終わり店を出ると、若干疲れた顔をしてる守護者達を無視して、


「よし、次」


 と言ってやるとまだあるのか?!と、ギョッとした顔をしたので、


「単なる雑貨屋よ。服の調整をするのに裁縫道具が必要なのよ。ボタンを付ける程度の簡易な物なら持ってるけど、あたしの持ってる物だけじゃ糸とかの消耗品が足りないから。って言うか、こんな程度で疲れないでくれる?普通の女性ならもっと時間が掛かるのよ。あたしやティファは化粧なんてしてないし、服とかもそれ程こだわって無いから短い方だわ」

「お嬢、裁縫も出来るの?」


 カルラは基本、器用な為、やり方さえ知っていれば何でも出来るタイプだ。とは言え、彼等は知らなさ過ぎる。


「簡単な物ならね。そもそも普通一般人は、独り身の男性でも出来るわよ。あなた達が出来なさ過ぎなだけ」


 カルラは言い捨て、ティファと手を繋ぎながら雑貨屋に向かった。
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