奇跡の確率

カザハナ

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 精霊族は基本、顔立ちが整ってる者が多い。というか、大半を占めてると思う。そのため、美男美女は精霊族のようだと例えられることが多い。実は僕のお母さんも精霊族じゃないのかと度々言われた程の美女で、人間では稀な存在と言われる魔力持ちだった。

 僕はお父さん似だから、魔力も美貌も継いではいないけど、お母さん曰く、見てくれで寄る男にろくなのはいないし好きでもない相手に寄り付かれるのは苦痛でしかないそうだ。

 クリスのいままでの発言からして、多分、何となくだけど、クリスはお母さんと同じタイプなんだと思う。

 よくよく考えて思い出せば、性別や容姿は違うけど、似ているところが多いかも知れない……。

 クリスと母の共通点は、人間嫌いで魔力持ち、そしてどちらも精霊族のような綺麗な顔立ちと独特な雰囲気。


「そっか。クリスってお母さんと似てるんだ」

「お母さん?」


 思わず口にした僕の言葉にクリスが顔をしかめる。


「あっあっ、違うよ?!クリスが女性っぽいとかじゃなくて、僕のお母さんが男性っぽかったというか、人間嫌いの気難しい人で、でも頼られると渋々だろうが手助けする優しい人で、あとすっごく強くてすっごく格好良い人だったよ!」


 そう、僕のお母さんは格好良かった。性格が男性寄り過ぎてて、見た目に騙された他人をことごとく裏切るというか痛い目みせるというか……。

 僕が力説していたら、ルー兄が横から手を上げる。


「コーディーのお母さんは精霊族と間違われる程の絶世の美女だとは聞いたことあるけど、実際はどんな人だったの?今のコーディーの発言を聞いてると、全然想像ができないんだよね」


 そういえば、ルー兄はお父さんとしか会ってないって言ってたな。


「えっと、人は見掛けによらないを地でいく人、かな。初対面の人だと、僕が側にいても僕を産んだ母親だとは誰も思わなかったし、その見た目と中身のギャップに皆が皆驚いてたよ。色白可憐で清楚な美女が、言い寄る男の人達に毒舌吐いて引き下がらせるか、それでも無理なら脅すか叩き出すかするよ?僕のお母さん、今の僕より強かった気がするし、何より初対面でも相手のくせや弱点瞬時に見抜くから」

「それは……凄いね。僕も会ってみたかったな」


 僕の言葉に感心したようなルー兄へクリスが尋ねる。


「母親とは会ったことがなかったのか?」

「ええ、僕がコーディーのお父さんに会っていた時、コーディーもコーディーのお母さんも不在でしたから。でも、コーディーは僕の知っているお父さんの方と見た目も雰囲気もそっくりだったから、初対面でも直ぐに分かったよ。ああ、彼の子だって」


 僕を見てにこにこ笑うルー兄。


「あれは嬉しかったな。会いたくても会えない人に、もう一度出会えた気がした」
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