38 / 135
37
しおりを挟む
「僕が次の武術大会にカーネルを逆指名したんだけど、本来指名するのは金以外の各等級の優れた成績優秀者で、金と闘う権利を得た者達なんだよ。金からの逆指名ってなると、よっぽどのバカをやらかしたか良い意味での気になる存在かで、もちろんカーネルは前者。あと、逆指名に限り金が相手にハンデをあげる決まりなんだよ。よっぽどのバカやらかした相手ならハンデもらっても歯が立たないってことを見せ付けるため、気になる存在なら素質を見極めるため。普通の指名ももちろん手加減するけど、バカやらかしたってのは見せしめもあるから金からの印象はめっちゃ悪くなる。ハンデは逆指名した金が決めることができるけど、負けるようなものだと見せしめもしくは見極めができないから絶対負けないと自信のあるハンデを選ぶのが暗黙の了解なんだよね」
僕は走りながらクリスに分かりやすく説明する。
「目隠し辺りと言ったが、勝てる自信はあるのか?」
「コーディーなら大丈夫だよ。目隠し程度で負ける程、弱くはないから」
ルー兄が自信満々で答えてくれる。
遊び相手が遊び相手だったから、僕気配に敏感なんだよねぇ。地霊って人間から隠れる能力高いし。父様の地霊は僕の遊び相手として生まれたけど、本来は地霊族同士を結ぶ言葉のメッセンジャー。配達人と似た役目を担ってる。しかも、人間に目撃されたという話は極稀だ。
そんな彼等と駆けっこや隠れんぼといった遊びをしてたんだもん。気配に敏感にもなるよね。
それに、金には金同士だけの特殊な訓練や意見交換等さまざまな交流が独自にある。
「ルー兄相手に本気で勝つのは目隠しなしでも無理だけど、暗い場所や不測の事態を想定した訓練を金同士で定期的に実施してるんだよ。金はどこだろうと手続きなしで行ける分、魔物や賊、野生の肉食獣と遭遇する確率が高いからね。だから、目隠しや片腕……これは賊に目眩ましされた時や怪我を負った時の想定ね、それとか大きな音とかで耳が使えない状態とかとか、そういった訓練内容からハンデを選ぶから、金相手にやってる訓練に銀以下で負けるなんてこと、さすがにないよ。銀以下の普通の配達人は僕達がそんな訓練してることすら知らないし。それを知ることができるのって金とペアを組んだことがある人ぐらいだし、内容が濃い過ぎて言い触らしたところで法螺〈ほら〉かデマだと思われちゃうから」
金はそれ相応の努力と向上を常に心掛けてる。金を取れたからといってそれに胡座〈あぐら〉をかくとちょっとした油断から死を招くことすらあるのだから、そういった訓練は欠かせない。金はお飾りやまぐれで勤まるような生易しいものじゃないのだ。
僕は走りながらクリスに分かりやすく説明する。
「目隠し辺りと言ったが、勝てる自信はあるのか?」
「コーディーなら大丈夫だよ。目隠し程度で負ける程、弱くはないから」
ルー兄が自信満々で答えてくれる。
遊び相手が遊び相手だったから、僕気配に敏感なんだよねぇ。地霊って人間から隠れる能力高いし。父様の地霊は僕の遊び相手として生まれたけど、本来は地霊族同士を結ぶ言葉のメッセンジャー。配達人と似た役目を担ってる。しかも、人間に目撃されたという話は極稀だ。
そんな彼等と駆けっこや隠れんぼといった遊びをしてたんだもん。気配に敏感にもなるよね。
それに、金には金同士だけの特殊な訓練や意見交換等さまざまな交流が独自にある。
「ルー兄相手に本気で勝つのは目隠しなしでも無理だけど、暗い場所や不測の事態を想定した訓練を金同士で定期的に実施してるんだよ。金はどこだろうと手続きなしで行ける分、魔物や賊、野生の肉食獣と遭遇する確率が高いからね。だから、目隠しや片腕……これは賊に目眩ましされた時や怪我を負った時の想定ね、それとか大きな音とかで耳が使えない状態とかとか、そういった訓練内容からハンデを選ぶから、金相手にやってる訓練に銀以下で負けるなんてこと、さすがにないよ。銀以下の普通の配達人は僕達がそんな訓練してることすら知らないし。それを知ることができるのって金とペアを組んだことがある人ぐらいだし、内容が濃い過ぎて言い触らしたところで法螺〈ほら〉かデマだと思われちゃうから」
金はそれ相応の努力と向上を常に心掛けてる。金を取れたからといってそれに胡座〈あぐら〉をかくとちょっとした油断から死を招くことすらあるのだから、そういった訓練は欠かせない。金はお飾りやまぐれで勤まるような生易しいものじゃないのだ。
0
あなたにおすすめの小説
救世の結界師マールちゃん~無能だと廃棄されましたが、敵国で傭兵のおっさん達に餌付けされてるので、今さら必要と言われても戻りません~
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
ファンタジー
「ウチの子、可愛いうえに最強すぎるんだが――!?」
魔の森の隣、辺境伯家。 そこで八歳のメイド・マールは、食事も与えられず“要らない人間”として扱われていた。
――そしてある日ついに、毒と魔獣の禁忌領域《魔の森》へ捨てられてしまう。
「ここ……どこ?」
現れた魔獣に襲われかけたその瞬間。
救いに現れたのは――敵国の”イケオジ”傭兵隊だった。
「ほら、食え」
「……いいの?」
焚き火のそばで差し出された“温かいお粥”は、マールに初めての「安心」と「ごはん」を教えてくれた。
行き場を失った幼女は、強面のおじさん傭兵たちに餌付けされ、守られ、少しずつ笑えるようになる―― そんなシナリオだったはずなのに。
旅の途中、マールは無意識に結界を張り、猛毒の果実を「安全な食べ物」に変えてしまう。
「これもおいしいよ、おじさん!食べて食べて!」
「ウチの子は天才か!?」
ただ食べたいだけ。 だけどその力は、国境も常識もくつがえす。
これは、捨てられた欠食幼女が、敵国でお腹いっぱい幸せになりながら、秘められた力で世界を巻き込んでいく物語。
※若干の百合風味を含みます。
みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る
伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。
それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。
兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。
何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
乙女ゲームのモブに転生していると断罪イベント当日に自覚した者ですが、ようやく再会できた初恋の男の子が悪役令嬢に攻略され済みなんてあんまりだ
弥生 真由
恋愛
『貴女との婚約は今夜を持って破棄させて貰おう!』
学園卒業祝いの夜会の場に、凛と響いた王太子殿下の一声。
その瞬間、私は全てを思い出した。
私が前世ではただの手芸とゲームが好きなインドア派女子大生だったこと。そして、ゲーム世界に転生して尚も趣味は変わらず、ライバルキャラですらないモブになってしまっていたことを。
幼い頃に一度出会ったきりの初恋の彼と学園で再会出来たらなぁ、なんて淡い期待を抱いて通っていたのに、道理で卒業式までなんにも起きなかったわけだ。
ーーなんて、ひとり納得していたら。
何故だが私が悪役令嬢の断罪イベントの目撃者として名指しされ、一気に渦中の人物に!?
更に、王太子以外の男性陣は皆様悪役令嬢に骨抜き。なので自然と私には、彼女の潔白に繋がる証言が求められる。
しかしながら、私は肝心の事件の日の記憶が訳あって曖昧だったので、致し方なく記憶を呼び覚ます治療を受けさせられる羽目に。
タイムリミットは1年間。
その1年間の私への護衛につけられたのは、悪役令嬢に心奪われた初恋の彼でした。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
女性が少ない世界に転生した控えめ伯爵令嬢、なぜか五人の婚約候補に選ばれて少しずつ恋を知っていきます
ノッポ
恋愛
女性が極端に少ない異世界に転生した私は、気づけば伯爵令嬢になっていた。
前世は日本で普通に生きていたせいか、貴族令嬢らしい強気な振る舞いがどうしても苦手。
社交界デビューを迎えても、「どうして私が選ばれるの?」と戸惑うばかりだった。
けれど今年デビューする高位令嬢はわずか三人。
家同士の思惑も重なり、騎士団長家の息子、宰相子息、魔術師団長の息子、幼なじみの侯爵子息、そして英雄騎士――
五人の若きエリートとのお見合いが次々と始まってしまう。
遠慮がちで控えめな性格は、この世界では珍しく、気づけば少しずつ距離を縮めていく彼ら。
異世界での恋愛に戸惑う日々。けれど出会いを重ねるたびに、私は少しずつ変わっていく――。
女性希少世界で、自分の幸せを選べるようになるまでの逆ハーレム恋愛ファンタジー。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる