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第一章
第3話 キング家
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「秘密にしたい内容も理由も分かりました。では、担当窓口となる者を呼んでまいりますので少しお待ちください。」
そういうと、ギルド長はなぜか嬉しそうに応接室を出て行った。
少しして戻ったギルド長の後ろに、背中までの銀髪をポニテに結んだ女性がついてきた。
女性にしては身長が高く、170cmくらいだろうか。
スレンダーな体形に、白のブラウスと黒のパンツがカッコいい。
そして……。
「坊や。エルフが珍しいのかも知れないが、女性を凝視するのはマナー違反だぞ。」
「あっ、大変失礼いたしました。」
「うん。素直な坊やは好ましいものだな。」
局長に促されて座ろうとした女性だが、テーブルに置かれた3点の魔道具に気づくと中腰のまま固まった。
「ギ……ギルド長……まさか……これは……。」
「シルビア君、こちらはキング男爵家の……。」
そこまで聞いて、シルビアと呼ばれた女性はエリーの横に片膝をついて叫んだ。
「キング家の方とは知らず、失礼いたしました!この魔道具、是非わたくしにお任せください!」
「おいおい、シルビア君違うよ。」
「私が間違っていると言われるのですか。キング家、そして魔道具。どう考えても……。」
「君が間違えたのは、頭を下げる相手の方だよ。」
「えっ?」
シルビアと呼ばれた女性はエリーを見て、次に俺に視線を向けた……。
「ま……さか……。」
「リコ・フォン・キングです。よろしく、シルビアさん。」
シルビアさんは俺に向かって土下座する姿勢になり、必死に謝罪の言葉を述べている。
それを見て、クックッと笑いを堪えきれないギルド長。
二人の関係性が見えた気がする。
「こちらで想定する販売価格は、一律金貨10枚です。」
「それって、高くないですか?」
「これほどの魔道具は王都でも見たことがありません。つまり販売先は全国になります。」
「いや、国内でこの程度の魔道具が存在しないという事はないでしょう。」
「……大魔導士マーリン様の時代には、昼間ほどの明るさをした魔道具が存在したと記録されています。」
「それはどうなったんですか?」
「魔道具は、魔法石の魔力が尽きれば作動しなくなります。」
「はい。」
「その当時の魔道具は、100年ほどで寿命を迎えています。」
「100年ですか。」
「マーリン様の残された魔導書には、魔道具の情報がなく。その後の研究でも、魔道具に関する解明がほとんどできていない状況なのです。」
「……マーリンは魔道具製作は苦手だったし、中級の元素魔法くらいしか使えなかったもんな……」
「「えっ?」」
「えっ?何?」
「今、マーリン様が苦手とか……。」
「き、気のせいだよ。」
「安く販売して普及させるとなると、圧倒的に商品が不足します。それに伴い、買占めと不正価格による転売が始まります。ですから、最初から高額で販売し、それらを抑止するのです。」
「まあ、商品価値を考えると、妥当な金額だと思いますよ。」
ギルド長も適正価格だという。
「というわけで、これだけの魔道具を作れる魔道具職人は存在しませんし、これだけ純度の高いミスリル銀も作れないでしょう。」
ああ、ミスリル銀の製錬も伝わっていないのか……。
「金貨10枚のうち、ギルドの手数料が一割で、販売店・輸送者が五分。税金が一割となりますので、キング様には七割が支払われます。」
「すごい金額ですね。」
「週にどれくらい製作可能でしょうか?」
「そうですね。全部で100作りましょうか。内訳は任せます。」
「100あれば、半分は王都に回せるでしょう。」
「今日は、全部10台づつ持ってきましたけど、これはデモ用に使ってもらっていいですから。」
「それは嬉しいですけど、10台は多すぎですね。半分はデモで使わせていただくとして、半分の15台は納品分として販売に回しましょう。」
こうして、俺は初回分として金貨105枚を入手した。
この金貨で、俺は母や使用人の服を買い、鉄と食材、革袋や布も入手した。
たまには贅沢もいいだろう。
「毎週100台なんて、大丈夫なんですか?」
「大丈夫だよ。ただ、母上に言って、出かける頻度は増やしてもらうけどね。」
「それにしても、週に金貨700枚だなんて、創造できないんですけど。」
「それなんだけど、少し気になるんだ。」
「何が?」
「俺の父親は、俺が生まれてから一度も顔を出したことがないよね。」
「それは……。」
「放置してくれるなら、それでいいんだけどさ……。」
「お金が絡むと……ですか。」
「そういうことだね。まあ、今後、資金的な援助は不要だと連絡して、後は相手の出方次第かな。」
「まさか、子供のお金を取ろうとかしないと思いますけど……。」
「子供がそんなお金を持つのはいけないっていうかもよ。」
「……考えたくありません。」
その夜は、少しだけ買い込んだお酒をふるまい、全員に服を贈った。
美味しいものをいただき、全員で幸せを祝った。
俺は、敷地の四隅に魔道具を設置し、敷地を覆う結解を張った。
指定の魔道具を持った者でないと敷地に入れない。
そのため、門の入口に、呼び出し用の鐘を設置した。
俺は夜毎に黒い布をかぶって空へ飛び上がり、魔物とミスリル銀の確保に励んだ。
母から父へ、収入の目途が立ったので、今後の支援は不要であるとの連絡を入れさせてある。
魔道具買取のお金は、ギルドに開設した口座に積み立てられていく。
これは、本人以外出し入れできない口座とのことだった。
そんな中で、父親であるリチャード・フォン・キング男爵から、収入源とか所有している金額とか問い合わせてきたが、そこは正直に回答してもらった。
つまり、収入源は俺の開発した魔道具の販売代金で、家として所有する金銭は生活費程度。リコの所有する財産は、リコが商業ギルドで管理しているため不明であると。
そんなやり取りが何度か続いたある日、キング男爵家財務担当キガネという男がやってきた。
「当家に関する収支は、すべてこのキガネを通じて行われています。ですので、現在所有している財産はすべてキガネにお預けいただき、今後の収入も家に入るようにしてください。」
「なんで?」
「それが、ご当主様からの指示でございます。」
「僕は、商業ギルドの特別会員として、独立した財務管理と納税を行っています。ですから、キング家の介入は不要だとお伝えください。」
「いえ、それでは男爵家としての管理ができません。」
「ですから、リコ・フォン・キングは男爵家とは別の法人となっています。そもそも、リチャードなんて人、一度も会ったことないですしね。」
「そういわれ、あしても、3才の子供が、独立した法人を立てるなど聞いたことがありませんよ。」
「でも、王都の商業ギルドが認めているんですよ。きちんと納税も行っておりますので、必要があればそちらに確認してください。」
「そんな馬鹿なことを!」
「僕は王都に住居も持っていますし、王都での住民登録もしてあります。つまり、男爵家とは別の、独立したキング家当主になっているわけです。」
「3才の子供に、そのようなことが認められるはずはない!」
「あっ、ちなみに僕の後見人はジェラルド公爵家ですから、確認してもらってもいいですけど、失礼のないようにしてくださいね。」
これらは、すべてシルビアが手配してくれたことだ。
世の中は、金さえあればたいてい何とかできてしまう。
ジェラルド侯爵家については、家じゅうの照明を取り替えたので、快適に過ごしてくれているらしい。
品薄の魔導照明50灯は十分すぎたみたいだ。
「それから、何かあったら、母さんは俺の家に移しますから、よろしくお伝えください。」
一切の反論ができず、キガネ氏は帰っていった。
まあ、公的処理に不備はないはずである。
【あとがき】
3才にして独立した当主に……。あれっ、こんな展開じゃなかったんだけど……。
そういうと、ギルド長はなぜか嬉しそうに応接室を出て行った。
少しして戻ったギルド長の後ろに、背中までの銀髪をポニテに結んだ女性がついてきた。
女性にしては身長が高く、170cmくらいだろうか。
スレンダーな体形に、白のブラウスと黒のパンツがカッコいい。
そして……。
「坊や。エルフが珍しいのかも知れないが、女性を凝視するのはマナー違反だぞ。」
「あっ、大変失礼いたしました。」
「うん。素直な坊やは好ましいものだな。」
局長に促されて座ろうとした女性だが、テーブルに置かれた3点の魔道具に気づくと中腰のまま固まった。
「ギ……ギルド長……まさか……これは……。」
「シルビア君、こちらはキング男爵家の……。」
そこまで聞いて、シルビアと呼ばれた女性はエリーの横に片膝をついて叫んだ。
「キング家の方とは知らず、失礼いたしました!この魔道具、是非わたくしにお任せください!」
「おいおい、シルビア君違うよ。」
「私が間違っていると言われるのですか。キング家、そして魔道具。どう考えても……。」
「君が間違えたのは、頭を下げる相手の方だよ。」
「えっ?」
シルビアと呼ばれた女性はエリーを見て、次に俺に視線を向けた……。
「ま……さか……。」
「リコ・フォン・キングです。よろしく、シルビアさん。」
シルビアさんは俺に向かって土下座する姿勢になり、必死に謝罪の言葉を述べている。
それを見て、クックッと笑いを堪えきれないギルド長。
二人の関係性が見えた気がする。
「こちらで想定する販売価格は、一律金貨10枚です。」
「それって、高くないですか?」
「これほどの魔道具は王都でも見たことがありません。つまり販売先は全国になります。」
「いや、国内でこの程度の魔道具が存在しないという事はないでしょう。」
「……大魔導士マーリン様の時代には、昼間ほどの明るさをした魔道具が存在したと記録されています。」
「それはどうなったんですか?」
「魔道具は、魔法石の魔力が尽きれば作動しなくなります。」
「はい。」
「その当時の魔道具は、100年ほどで寿命を迎えています。」
「100年ですか。」
「マーリン様の残された魔導書には、魔道具の情報がなく。その後の研究でも、魔道具に関する解明がほとんどできていない状況なのです。」
「……マーリンは魔道具製作は苦手だったし、中級の元素魔法くらいしか使えなかったもんな……」
「「えっ?」」
「えっ?何?」
「今、マーリン様が苦手とか……。」
「き、気のせいだよ。」
「安く販売して普及させるとなると、圧倒的に商品が不足します。それに伴い、買占めと不正価格による転売が始まります。ですから、最初から高額で販売し、それらを抑止するのです。」
「まあ、商品価値を考えると、妥当な金額だと思いますよ。」
ギルド長も適正価格だという。
「というわけで、これだけの魔道具を作れる魔道具職人は存在しませんし、これだけ純度の高いミスリル銀も作れないでしょう。」
ああ、ミスリル銀の製錬も伝わっていないのか……。
「金貨10枚のうち、ギルドの手数料が一割で、販売店・輸送者が五分。税金が一割となりますので、キング様には七割が支払われます。」
「すごい金額ですね。」
「週にどれくらい製作可能でしょうか?」
「そうですね。全部で100作りましょうか。内訳は任せます。」
「100あれば、半分は王都に回せるでしょう。」
「今日は、全部10台づつ持ってきましたけど、これはデモ用に使ってもらっていいですから。」
「それは嬉しいですけど、10台は多すぎですね。半分はデモで使わせていただくとして、半分の15台は納品分として販売に回しましょう。」
こうして、俺は初回分として金貨105枚を入手した。
この金貨で、俺は母や使用人の服を買い、鉄と食材、革袋や布も入手した。
たまには贅沢もいいだろう。
「毎週100台なんて、大丈夫なんですか?」
「大丈夫だよ。ただ、母上に言って、出かける頻度は増やしてもらうけどね。」
「それにしても、週に金貨700枚だなんて、創造できないんですけど。」
「それなんだけど、少し気になるんだ。」
「何が?」
「俺の父親は、俺が生まれてから一度も顔を出したことがないよね。」
「それは……。」
「放置してくれるなら、それでいいんだけどさ……。」
「お金が絡むと……ですか。」
「そういうことだね。まあ、今後、資金的な援助は不要だと連絡して、後は相手の出方次第かな。」
「まさか、子供のお金を取ろうとかしないと思いますけど……。」
「子供がそんなお金を持つのはいけないっていうかもよ。」
「……考えたくありません。」
その夜は、少しだけ買い込んだお酒をふるまい、全員に服を贈った。
美味しいものをいただき、全員で幸せを祝った。
俺は、敷地の四隅に魔道具を設置し、敷地を覆う結解を張った。
指定の魔道具を持った者でないと敷地に入れない。
そのため、門の入口に、呼び出し用の鐘を設置した。
俺は夜毎に黒い布をかぶって空へ飛び上がり、魔物とミスリル銀の確保に励んだ。
母から父へ、収入の目途が立ったので、今後の支援は不要であるとの連絡を入れさせてある。
魔道具買取のお金は、ギルドに開設した口座に積み立てられていく。
これは、本人以外出し入れできない口座とのことだった。
そんな中で、父親であるリチャード・フォン・キング男爵から、収入源とか所有している金額とか問い合わせてきたが、そこは正直に回答してもらった。
つまり、収入源は俺の開発した魔道具の販売代金で、家として所有する金銭は生活費程度。リコの所有する財産は、リコが商業ギルドで管理しているため不明であると。
そんなやり取りが何度か続いたある日、キング男爵家財務担当キガネという男がやってきた。
「当家に関する収支は、すべてこのキガネを通じて行われています。ですので、現在所有している財産はすべてキガネにお預けいただき、今後の収入も家に入るようにしてください。」
「なんで?」
「それが、ご当主様からの指示でございます。」
「僕は、商業ギルドの特別会員として、独立した財務管理と納税を行っています。ですから、キング家の介入は不要だとお伝えください。」
「いえ、それでは男爵家としての管理ができません。」
「ですから、リコ・フォン・キングは男爵家とは別の法人となっています。そもそも、リチャードなんて人、一度も会ったことないですしね。」
「そういわれ、あしても、3才の子供が、独立した法人を立てるなど聞いたことがありませんよ。」
「でも、王都の商業ギルドが認めているんですよ。きちんと納税も行っておりますので、必要があればそちらに確認してください。」
「そんな馬鹿なことを!」
「僕は王都に住居も持っていますし、王都での住民登録もしてあります。つまり、男爵家とは別の、独立したキング家当主になっているわけです。」
「3才の子供に、そのようなことが認められるはずはない!」
「あっ、ちなみに僕の後見人はジェラルド公爵家ですから、確認してもらってもいいですけど、失礼のないようにしてくださいね。」
これらは、すべてシルビアが手配してくれたことだ。
世の中は、金さえあればたいてい何とかできてしまう。
ジェラルド侯爵家については、家じゅうの照明を取り替えたので、快適に過ごしてくれているらしい。
品薄の魔導照明50灯は十分すぎたみたいだ。
「それから、何かあったら、母さんは俺の家に移しますから、よろしくお伝えください。」
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