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第三章 小さな勇者たち
第29話 初級冒険者
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「今回の参加者は5名か。まあ3日間、頑張ってくれよな。これが初級冒険者の手引きだ。」
「えっ、これって……」
「驚いただろう。字の読めないやつにも、絵で解説してあるから説明があれば分かると思う。」
アークがページをめくってみると、そこにはロープの縛り方や火の起こし方が図解入りで書かれていた。
ロープの縛り方を説明した絵は、明らかに昨日見たものと同じだった。
「どうしたんですか、これ……」
「城に出来た店があるんだが、そこで作ってくれたんだよ。読みやすい字と一目で分かる絵。これだけでも銅貨3枚以上の価値があると思うぜ。」
アーク自身は、文字は覚えたものの、思い出しながらなのでそれほど早く読む事はできない。
だが、絵がある事で、昨日もロープの縛り方を覚える事ができた。
「次のページには、罠の作り方だって書いてあるし、その次のページには血抜きの方法もある。罠なら危険はないし、お前ら程度でも作れるだろう。こういうので金を貯めつつ、身体を鍛えるんだ。それで、武器や防具をいいものにしていく。それが冒険者の第一歩なんだよ。」
アークには理解できていた。
この資料は、間違いなくロンドの手が入っており、コピー機とかいうので増刷されているものだ。
そして、次のページからは、魔物の倒し方とか急所などが図解されている。
講師は、一発目に冒険者の心構え等を説明しているが、アークにはあまり興味がなかった。
資料の後半には、傷の手当の仕方や、血止めに効果的な薬草と手当の仕方。
発熱や腹痛の対処の仕方が書かれている。
現台風に言えば、応急処置と対処の仕方だ。
ケガ人や病人を運ぶ場合の運搬方法や注意点まで書かれている。
確かに、これを知っていたらアリアドネを死なせることは無かったかもしれない。
血止めを施して彼女を隠しておき、助けを呼びに行くとか、一緒にいて回復を待つとか、選択肢はいくらでもある。
あの時、自分はパニックに陥っており、その場から逃げ出す事しか頭になかった。
だからムリに歩かせ、最後は引きずってギルドに転がり込んだ。
それを選択したのは、確かにアークだった。
お前がアリアドネを殺した……そういわれるのも仕方のない事だったとアークは理解した。
「あっ、あの、大丈夫ですか?」
「えっ、何が?」
「だって、涙が出てますよ。」
「えっ……」
アークは自分の頬に触り、涙が流れているのを発見した。
「何で……いや、そうか……」
一緒に講習を受けていたのは、15才になったばかりという幼馴染の男女で、サカシとニーミの二人だ。
二人は、休憩の度にアークに声をかけ、色々な事を聞いていた。
当然だが、見慣れない姿や武器についても聞いてくる。
「何で剣じゃなく、そんな鉄の棒みたいなのを使っているんですか?」
「そうだな、人間相手じゃないから、魔物は少し斬ったくらいじゃ引き下がらない。だったら、一撃で行動不能にできる武器の方が効果的だと思わないか?」
「こんなので一撃なんですか?」
「まだ、近場しかいってないけど、ツチブタは一撃だったよ。」
「ツチブタですか、俺たちも一度だけ遭遇しましたけど素早くて逃げられちゃいましたよ。」
「私が風属性魔法で抑えようとしたんですけど、発動前に逃げられちゃって……」
「それは、練習して早く発動出来るようにするしかないだろ。」
「そうね。頑張るしかないのよね。」
そして講習会も終わり、アークにとっては冒険者としての再スタートとなる。
「アークは、これからどうするんだ?」
「俺は既にEランクだからな。Eランクの依頼を受けながら、訓練していくだけだよ。」
「そうか。俺たちはFランクだから、当面は採集と雑用だな。」
「あの、アークさん。」
「なに?」
「私たちがEランクになったら、一緒にパーティーを組みませんか?」
「おお、俺もそう思っていたんだ。アークは経験もありそうだし、色んな知識もあるみたいだからな。」
「別に、パーティーを組むなら、今更採取なんてやらないで、Eランクの依頼を受ければいいじゃないか。」
「いいのか、それで?」
「ああ、構わないぜ。」
「じゃあ、依頼掲示板を見てみようぜ。」
「この時間に残っているのは、みんなが受けないようなつまらない依頼しかないぞ。」
「ああ、そういえば教官が言ってたな。みんな朝一番の張り出しを狙うって。」
「そうだぞ。だから今日は周辺を歩いて、狩りをしようぜ。みんなの実力を知っておけば、作戦を立てる事もできるしな。」
こうして、アークたち3人は、カウンターでパーティー登録の申請を行い、正式に認められた。
狩りでは、アークは身体強化を使わず、素のちからでどこまでできるか見極めていく。
冒険者に復帰するために、それなりの訓練を続けてきたアークは、Dランク程度の力は持っている。
「二ーミ、詠唱を始めろ。サカシは左から追い込んでくれ。」
「はい。」 「分かった。」
サカシに追い立てられたツチブタが藪から飛び出してきたところを、アークがバールの先端をヒットさせて一撃で葬る。
そして木からぶら下げて、首と足の血管を切って血抜きをしておいて、周辺を歩いて次の獲物を捜す。
「すげえな。あんなにあっさりツチブタを仕留めた上に、血抜きの手際もいいし……」
「私は、ロープを使って木に吊るす手際が凄いと思ったわ。今日教わった縛り方でやってたわよね。」
「そうだな。縛るのは結構使うから、宿に帰ったら一通り練習しておいた方がいいぞ。それと、ニーミは夜寝る直前に魔力切れになってぶっ倒れるまで魔法を使う事。」
「そんな事をしたら、魔力切れで倒れちゃうじゃない!」
「魔力切れをすると、魔力の総量が少し増えるんだよ。俺も毎晩やるようにしてる。」
「えっ、アークも魔法を使えるの?」
「ああ、後で見せるけど、身体強化が使える。」
「アークの属性は?」
「それな。俺も教えてもらったんだけど、属性って関係ないらしいんだよな。」
「えっ?」
「属性がはっきりしている奴は、習熟度が上がるに連れて上位の詠唱を覚える事もあるらしいんだけど、呪文さえ覚えれば魔力のある人間なら、誰でも使えるんだってさ。」
「そ、そんなの聞いたことないわよ。」
「えっと、二人は字の読み書きはできる?」
「最近勉強を始めたんだ。まだダメだよ。」
「そうか……、じゃあさ、ニーミの風魔法を教えてよ。」
「えっ、魔法を教えるって?」
「あっ、呪文を教えてほしいんだ。」
「いいけど……」
アークはニーミの風魔法の呪文を聞きながらメモしていった。
そして、全てを書き記した後で、自分で読み上げて魔法を実現して見せる。
「うそっ!本当に発動した……」
「二人が字を覚えたら身体強化を教えるよ。」
「そ、そんなに簡単に教えちゃっていいのかよ。」
「ダメとか言われてないからいいんじゃね。」
結局、この日はツチブタ2匹と角ウサギ1匹。それと灰色狐を捕獲してギルドに持って行った。
「すげえ、銀貨2枚なんて初めてだよ。」
「狐の毛皮が高かったみたいだな。」
「そうか、剣で切っちまうと、毛皮の価値が下がるって実感したよ。」
「角ウサギも同じなんだってさ。」
翌朝、ギルドで待ち合わせる事にして、アークは2人と別れた。
翌日は、復帰後初めての依頼に挑戦するのだ。
アークは少しだけワクワクしていた。
その夜は、バールに向かって風魔法を限界まで使って魔力切れを起こして意識を失った。
アークの魔力量は、微量だが増えていった。
【あとがき】
冒険者活動の再会です。
男性ヂュオのハーモニーを始めて聞いたのがこの曲です。
Scarborough Fair;https://www.youtube.com/watch?v=SDXWYyRoQVc
「えっ、これって……」
「驚いただろう。字の読めないやつにも、絵で解説してあるから説明があれば分かると思う。」
アークがページをめくってみると、そこにはロープの縛り方や火の起こし方が図解入りで書かれていた。
ロープの縛り方を説明した絵は、明らかに昨日見たものと同じだった。
「どうしたんですか、これ……」
「城に出来た店があるんだが、そこで作ってくれたんだよ。読みやすい字と一目で分かる絵。これだけでも銅貨3枚以上の価値があると思うぜ。」
アーク自身は、文字は覚えたものの、思い出しながらなのでそれほど早く読む事はできない。
だが、絵がある事で、昨日もロープの縛り方を覚える事ができた。
「次のページには、罠の作り方だって書いてあるし、その次のページには血抜きの方法もある。罠なら危険はないし、お前ら程度でも作れるだろう。こういうので金を貯めつつ、身体を鍛えるんだ。それで、武器や防具をいいものにしていく。それが冒険者の第一歩なんだよ。」
アークには理解できていた。
この資料は、間違いなくロンドの手が入っており、コピー機とかいうので増刷されているものだ。
そして、次のページからは、魔物の倒し方とか急所などが図解されている。
講師は、一発目に冒険者の心構え等を説明しているが、アークにはあまり興味がなかった。
資料の後半には、傷の手当の仕方や、血止めに効果的な薬草と手当の仕方。
発熱や腹痛の対処の仕方が書かれている。
現台風に言えば、応急処置と対処の仕方だ。
ケガ人や病人を運ぶ場合の運搬方法や注意点まで書かれている。
確かに、これを知っていたらアリアドネを死なせることは無かったかもしれない。
血止めを施して彼女を隠しておき、助けを呼びに行くとか、一緒にいて回復を待つとか、選択肢はいくらでもある。
あの時、自分はパニックに陥っており、その場から逃げ出す事しか頭になかった。
だからムリに歩かせ、最後は引きずってギルドに転がり込んだ。
それを選択したのは、確かにアークだった。
お前がアリアドネを殺した……そういわれるのも仕方のない事だったとアークは理解した。
「あっ、あの、大丈夫ですか?」
「えっ、何が?」
「だって、涙が出てますよ。」
「えっ……」
アークは自分の頬に触り、涙が流れているのを発見した。
「何で……いや、そうか……」
一緒に講習を受けていたのは、15才になったばかりという幼馴染の男女で、サカシとニーミの二人だ。
二人は、休憩の度にアークに声をかけ、色々な事を聞いていた。
当然だが、見慣れない姿や武器についても聞いてくる。
「何で剣じゃなく、そんな鉄の棒みたいなのを使っているんですか?」
「そうだな、人間相手じゃないから、魔物は少し斬ったくらいじゃ引き下がらない。だったら、一撃で行動不能にできる武器の方が効果的だと思わないか?」
「こんなので一撃なんですか?」
「まだ、近場しかいってないけど、ツチブタは一撃だったよ。」
「ツチブタですか、俺たちも一度だけ遭遇しましたけど素早くて逃げられちゃいましたよ。」
「私が風属性魔法で抑えようとしたんですけど、発動前に逃げられちゃって……」
「それは、練習して早く発動出来るようにするしかないだろ。」
「そうね。頑張るしかないのよね。」
そして講習会も終わり、アークにとっては冒険者としての再スタートとなる。
「アークは、これからどうするんだ?」
「俺は既にEランクだからな。Eランクの依頼を受けながら、訓練していくだけだよ。」
「そうか。俺たちはFランクだから、当面は採集と雑用だな。」
「あの、アークさん。」
「なに?」
「私たちがEランクになったら、一緒にパーティーを組みませんか?」
「おお、俺もそう思っていたんだ。アークは経験もありそうだし、色んな知識もあるみたいだからな。」
「別に、パーティーを組むなら、今更採取なんてやらないで、Eランクの依頼を受ければいいじゃないか。」
「いいのか、それで?」
「ああ、構わないぜ。」
「じゃあ、依頼掲示板を見てみようぜ。」
「この時間に残っているのは、みんなが受けないようなつまらない依頼しかないぞ。」
「ああ、そういえば教官が言ってたな。みんな朝一番の張り出しを狙うって。」
「そうだぞ。だから今日は周辺を歩いて、狩りをしようぜ。みんなの実力を知っておけば、作戦を立てる事もできるしな。」
こうして、アークたち3人は、カウンターでパーティー登録の申請を行い、正式に認められた。
狩りでは、アークは身体強化を使わず、素のちからでどこまでできるか見極めていく。
冒険者に復帰するために、それなりの訓練を続けてきたアークは、Dランク程度の力は持っている。
「二ーミ、詠唱を始めろ。サカシは左から追い込んでくれ。」
「はい。」 「分かった。」
サカシに追い立てられたツチブタが藪から飛び出してきたところを、アークがバールの先端をヒットさせて一撃で葬る。
そして木からぶら下げて、首と足の血管を切って血抜きをしておいて、周辺を歩いて次の獲物を捜す。
「すげえな。あんなにあっさりツチブタを仕留めた上に、血抜きの手際もいいし……」
「私は、ロープを使って木に吊るす手際が凄いと思ったわ。今日教わった縛り方でやってたわよね。」
「そうだな。縛るのは結構使うから、宿に帰ったら一通り練習しておいた方がいいぞ。それと、ニーミは夜寝る直前に魔力切れになってぶっ倒れるまで魔法を使う事。」
「そんな事をしたら、魔力切れで倒れちゃうじゃない!」
「魔力切れをすると、魔力の総量が少し増えるんだよ。俺も毎晩やるようにしてる。」
「えっ、アークも魔法を使えるの?」
「ああ、後で見せるけど、身体強化が使える。」
「アークの属性は?」
「それな。俺も教えてもらったんだけど、属性って関係ないらしいんだよな。」
「えっ?」
「属性がはっきりしている奴は、習熟度が上がるに連れて上位の詠唱を覚える事もあるらしいんだけど、呪文さえ覚えれば魔力のある人間なら、誰でも使えるんだってさ。」
「そ、そんなの聞いたことないわよ。」
「えっと、二人は字の読み書きはできる?」
「最近勉強を始めたんだ。まだダメだよ。」
「そうか……、じゃあさ、ニーミの風魔法を教えてよ。」
「えっ、魔法を教えるって?」
「あっ、呪文を教えてほしいんだ。」
「いいけど……」
アークはニーミの風魔法の呪文を聞きながらメモしていった。
そして、全てを書き記した後で、自分で読み上げて魔法を実現して見せる。
「うそっ!本当に発動した……」
「二人が字を覚えたら身体強化を教えるよ。」
「そ、そんなに簡単に教えちゃっていいのかよ。」
「ダメとか言われてないからいいんじゃね。」
結局、この日はツチブタ2匹と角ウサギ1匹。それと灰色狐を捕獲してギルドに持って行った。
「すげえ、銀貨2枚なんて初めてだよ。」
「狐の毛皮が高かったみたいだな。」
「そうか、剣で切っちまうと、毛皮の価値が下がるって実感したよ。」
「角ウサギも同じなんだってさ。」
翌朝、ギルドで待ち合わせる事にして、アークは2人と別れた。
翌日は、復帰後初めての依頼に挑戦するのだ。
アークは少しだけワクワクしていた。
その夜は、バールに向かって風魔法を限界まで使って魔力切れを起こして意識を失った。
アークの魔力量は、微量だが増えていった。
【あとがき】
冒険者活動の再会です。
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