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第三章 小さな勇者たち
第31話 共存
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「人間とエルフの間に、何かあったのですか?」
「何じゃ、たかだか300年前の事を人間は覚えておらんのか?」
「俺と。ここにいるレイは、違う世界で生まれたので、この世界の事は知らないんですよ。」
「どういう事じゃ?」
「召喚魔法というのを聞いたことはないですか?勇者とかを別の世界から呼び寄せる、完成度の低い魔法みたいですけど。」
「確かに、そういう研究に借りだされた同胞もいたと聞くが……、お前は、その召喚というので連れてこられたと……」
「そういう事です。まあ、レイは異なる世界を渡る魔法で来ましたけどね。俺の生まれた世界では、3000年前くらいから歴史が記録されていますが、エルフが現れたという記録はなかったですね。」
「なるほどな。朧げじゃが状況は分かった。……この世界のエルフはな、人間に騙され続け、奴隷同然の待遇で人間に服従させられた。その殆どが、幼子を人質にとってじゃ。」
「……誘拐ですか……」
「まあ、似たようなもんじゃな。300年前、わしらはこの神木の力を開放して結界を張る神力を編み出して、人間から隠れるようにして暮らすようになった。」
「じゃあ、エルフの住む森は、こういう神木があるところ……」
「わしの知るかぎりはそういう事じゃ。それで、ファラはどうするのじゃ、まだ婿探しの途中なのだろう。」
「そうだね。今はロンドに魔法を教えてもらっている最中だから、そういうのはまだいいかな。」
「魔法じゃと?」
「僕は神力はないって言われていたんだけど、ロンドに魔力を分けてもらって魔法を教えてもらったんだ。」
「今、ファラの中に流れているのが神力かどうか確認できますかね。」
「どれ、手を重ねてみなさい……な、何じゃこの神力は!」
「やっぱり、神力と魔力は同じものなんですね。」
「だ、だが、こんなに巨大な神力を有する者など、見たこともないぞ……」
「この世界の人間も、そう信じ込んでいるんですが、別の世界で研究された方法で、魔力も鍛える事が出来るんですよ。」
「なにい!」
「その事は後でいいよね。とりあえず必要なのは、ここの人たちが、森の外に放牧していた獣を盗んだ事だよね。」
「ぬ、盗んだ……いや、事実はそうなるか……」
「お待ちください!鳥を狩ったのも獣も俺たち外周部隊の独断です。申し訳ありません。」
「同じエルフとして許せないよ。家畜がどれだけ大切なものか、エルフなら分かるよね。」
「そ、それは……」
「まあファラ、そう責めるな。この森には大型の獣がいないんだ。多分、恒常的に肉が不足しているんだろ。」
「足りないから他人のものに手を出す。それって、人間の考え方だよ。エルフには許されない行為なんだ。」
「その通りじゃ。森の中に入ってきたのならともかく、森の外で狩りをする時には状況判断が第一。だが、それというのも、羊が一斉に死んでしまったのが原因じゃ。そして、その原因は村の全体責任じゃ。どう償えば良い。」
「一斉に羊が死んだんですか?」
「そうなのじゃ。半年ほど前じゃが、突然、飼っていた羊が全部死んでしまったのじゃ。」
「……一斉に死んだって……鳥インフルエンザみたいな感じかな?」
「鳥?死んだのは羊じゃぞ。」
「鳥から人間や獣にうつる病気もあるんですよ。皆さんは大丈夫だったんですか?」
「そういえば、その時期に高熱を出した者が何人もいたが……」
「季節によって移動する鳥もいますからね。まあ、菌が残っているといけないので、後で除菌しておきますが……」
「除菌とは何じゃ?」
「そういう病気って、目に見えないくらい小さい……そうですね、カビみたいなのが原因なんですよ。」
「病気は、そのカビみたいなものが原因なのか?」
「まあ、色々な種類があって、それ自体が毒になるものと、身体の中に入って毒を作るもの。中には、パンをふっくらさせたり、チーズを作ってくれるものもあるんですよ。」
「よく分からんが、全てが害になる訳ではないのだな……」
「そうですね。まあ、それは対策できるからいいとして、鳥と獣の代償として川向うの土地を人間が使う事を認めていただきたい。」
「獣の放牧に使うのか?」
「いえ、村を作って住みます。」
「何だと!こんな目と鼻の先に人間が住むというのか!」
「その代わり、肉や布、野菜なども提供しましょう。」
「わ、我らは何を出せばいいのだ?」
「当面は木材と、……他に何かあるかな……」
「野菜や果実はエルフに任せた方がいいと思うよ。」
「そうか、神力があったな。」
「豚と鳥もエルフに任せた方がいいんじゃないかな。」
「そうなると、人間の側からは糸や布、金属。海産物とかかな。」
「他にも出せるものがあるよ。教育と魔法だよ。」
「そうか、それなら今の状態で移住させられるか。」
「そういう事。僕も橋渡し役として行き来するから転移の魔法を教えてよ。」
「分かったよ。だが、そうなると、エルフ語とバルチ語の両方を教えないといけないか。」
「その分、言語変換の魔道具を作ればいいじゃない。」
「しょうがねえな……」
「す、すまんが、わしらにも分かるように説明してくれんか。」
「ああ、人間の村を作るには時間がかかるので、豚と鳥をエルフで世話してください。飼育のノウハウは教えますし、それが軌道にのれば鳥のタマゴも食料にできます。」
「そ、それは有難いのだが、タマゴなんて繁殖期でないと産まないし、増えるよりも肉として消費する方が早いだろ。」
「まあ、それは皆さんの消費の速度を見て数を調整しますよ。」
「そ、それで……」
「あとは、50才以下の子供たちに、文字と計算と魔法を教えるわ。」
「文字は、殆どの者が覚えているが……」
「人間の言葉も覚えるのよ。私たちの使う魔法は、人間の言葉が基本だから、人間の文字を読めないと教えられないの。」
「ま、まさか、空も飛べるようになるのか?」
「それは大分先になるけどね。まあ、空を飛びたければ、人間の文字を覚えるのが先よ。」
「ほ、ホントかよ!」
「あとは、新しい作物や果実の種も提供しますから、育て方を覚えてくださいね。」
ロンドは早速、鶏舎造りを開始した。
土魔法で土台を固め、コンクリートで基礎を作る。
そこに鉄筋で骨組みを作り、アルミで壁を作る。
屋根にはソーラーパネルを張って、蓄電池をセットしてLEDの照明を敷設する。
そして、養鶏場の本を取り寄せて、内部構造を作っていく。
こちらは採卵用の鶏舎だ。
二つ目の鶏舎は、抱卵できるようにしておき、繁殖用の鶏舎にする。
オスは必要ないので、食肉用でもある。
鶏舎の照明は、自動点滅器とタイマーで制御し、毎日5時から19時まで明るくなるようにセットしておく。
鶏舎の完成に合わせ、メスのニワトリ245羽とオスを5羽バーターで取り寄せる。
当然だが、配合飼料も同時に取得する。
エルフの村では、基本的に配給制のような感じになっている。
だから、採れたタマゴも共有物として、順番に配給される事になった。
物々交換の概念さえないのだ。
これはロンドにとっては混乱のタネとなった。
頑張った者に対する報奨を与える習慣がないのだ。
だから、例えばタマゴを持たせようとしても拒否されてしまう。
その代わり、対して役に立っていなくても、配給は受け取る。
さぼる者こそいないが、特出した者もいないのだ。
つまり、ロンドの提供した施設で、ロンドの提供した鳥がタマゴを産んでも、そのタマゴが配給されるのは当然の事で、関与していない者も権利として認識されている。
そして、一旦エルフの共有財産になってしまえば、そのあとどうするかは彼らが好きにできると考えていた。
【あとがき】
エルフの村……そういえば、店なんてなかったよな……
という事で考えた結果、個人所有という考えはないのだろうと考えました。
物々交換の社会も考えたのですが、そうすると仕事に対する成果が出せなくなってしまう。
さて、美女と野獣をオマージュした『竜とそばかすの姫』
映像と音楽は好きなのですが、ストーリーについては酷評がおおいみたいですね。
Belle MVメドレー:https://www.youtube.com/watch?v=-6w_opp7Doo
「何じゃ、たかだか300年前の事を人間は覚えておらんのか?」
「俺と。ここにいるレイは、違う世界で生まれたので、この世界の事は知らないんですよ。」
「どういう事じゃ?」
「召喚魔法というのを聞いたことはないですか?勇者とかを別の世界から呼び寄せる、完成度の低い魔法みたいですけど。」
「確かに、そういう研究に借りだされた同胞もいたと聞くが……、お前は、その召喚というので連れてこられたと……」
「そういう事です。まあ、レイは異なる世界を渡る魔法で来ましたけどね。俺の生まれた世界では、3000年前くらいから歴史が記録されていますが、エルフが現れたという記録はなかったですね。」
「なるほどな。朧げじゃが状況は分かった。……この世界のエルフはな、人間に騙され続け、奴隷同然の待遇で人間に服従させられた。その殆どが、幼子を人質にとってじゃ。」
「……誘拐ですか……」
「まあ、似たようなもんじゃな。300年前、わしらはこの神木の力を開放して結界を張る神力を編み出して、人間から隠れるようにして暮らすようになった。」
「じゃあ、エルフの住む森は、こういう神木があるところ……」
「わしの知るかぎりはそういう事じゃ。それで、ファラはどうするのじゃ、まだ婿探しの途中なのだろう。」
「そうだね。今はロンドに魔法を教えてもらっている最中だから、そういうのはまだいいかな。」
「魔法じゃと?」
「僕は神力はないって言われていたんだけど、ロンドに魔力を分けてもらって魔法を教えてもらったんだ。」
「今、ファラの中に流れているのが神力かどうか確認できますかね。」
「どれ、手を重ねてみなさい……な、何じゃこの神力は!」
「やっぱり、神力と魔力は同じものなんですね。」
「だ、だが、こんなに巨大な神力を有する者など、見たこともないぞ……」
「この世界の人間も、そう信じ込んでいるんですが、別の世界で研究された方法で、魔力も鍛える事が出来るんですよ。」
「なにい!」
「その事は後でいいよね。とりあえず必要なのは、ここの人たちが、森の外に放牧していた獣を盗んだ事だよね。」
「ぬ、盗んだ……いや、事実はそうなるか……」
「お待ちください!鳥を狩ったのも獣も俺たち外周部隊の独断です。申し訳ありません。」
「同じエルフとして許せないよ。家畜がどれだけ大切なものか、エルフなら分かるよね。」
「そ、それは……」
「まあファラ、そう責めるな。この森には大型の獣がいないんだ。多分、恒常的に肉が不足しているんだろ。」
「足りないから他人のものに手を出す。それって、人間の考え方だよ。エルフには許されない行為なんだ。」
「その通りじゃ。森の中に入ってきたのならともかく、森の外で狩りをする時には状況判断が第一。だが、それというのも、羊が一斉に死んでしまったのが原因じゃ。そして、その原因は村の全体責任じゃ。どう償えば良い。」
「一斉に羊が死んだんですか?」
「そうなのじゃ。半年ほど前じゃが、突然、飼っていた羊が全部死んでしまったのじゃ。」
「……一斉に死んだって……鳥インフルエンザみたいな感じかな?」
「鳥?死んだのは羊じゃぞ。」
「鳥から人間や獣にうつる病気もあるんですよ。皆さんは大丈夫だったんですか?」
「そういえば、その時期に高熱を出した者が何人もいたが……」
「季節によって移動する鳥もいますからね。まあ、菌が残っているといけないので、後で除菌しておきますが……」
「除菌とは何じゃ?」
「そういう病気って、目に見えないくらい小さい……そうですね、カビみたいなのが原因なんですよ。」
「病気は、そのカビみたいなものが原因なのか?」
「まあ、色々な種類があって、それ自体が毒になるものと、身体の中に入って毒を作るもの。中には、パンをふっくらさせたり、チーズを作ってくれるものもあるんですよ。」
「よく分からんが、全てが害になる訳ではないのだな……」
「そうですね。まあ、それは対策できるからいいとして、鳥と獣の代償として川向うの土地を人間が使う事を認めていただきたい。」
「獣の放牧に使うのか?」
「いえ、村を作って住みます。」
「何だと!こんな目と鼻の先に人間が住むというのか!」
「その代わり、肉や布、野菜なども提供しましょう。」
「わ、我らは何を出せばいいのだ?」
「当面は木材と、……他に何かあるかな……」
「野菜や果実はエルフに任せた方がいいと思うよ。」
「そうか、神力があったな。」
「豚と鳥もエルフに任せた方がいいんじゃないかな。」
「そうなると、人間の側からは糸や布、金属。海産物とかかな。」
「他にも出せるものがあるよ。教育と魔法だよ。」
「そうか、それなら今の状態で移住させられるか。」
「そういう事。僕も橋渡し役として行き来するから転移の魔法を教えてよ。」
「分かったよ。だが、そうなると、エルフ語とバルチ語の両方を教えないといけないか。」
「その分、言語変換の魔道具を作ればいいじゃない。」
「しょうがねえな……」
「す、すまんが、わしらにも分かるように説明してくれんか。」
「ああ、人間の村を作るには時間がかかるので、豚と鳥をエルフで世話してください。飼育のノウハウは教えますし、それが軌道にのれば鳥のタマゴも食料にできます。」
「そ、それは有難いのだが、タマゴなんて繁殖期でないと産まないし、増えるよりも肉として消費する方が早いだろ。」
「まあ、それは皆さんの消費の速度を見て数を調整しますよ。」
「そ、それで……」
「あとは、50才以下の子供たちに、文字と計算と魔法を教えるわ。」
「文字は、殆どの者が覚えているが……」
「人間の言葉も覚えるのよ。私たちの使う魔法は、人間の言葉が基本だから、人間の文字を読めないと教えられないの。」
「ま、まさか、空も飛べるようになるのか?」
「それは大分先になるけどね。まあ、空を飛びたければ、人間の文字を覚えるのが先よ。」
「ほ、ホントかよ!」
「あとは、新しい作物や果実の種も提供しますから、育て方を覚えてくださいね。」
ロンドは早速、鶏舎造りを開始した。
土魔法で土台を固め、コンクリートで基礎を作る。
そこに鉄筋で骨組みを作り、アルミで壁を作る。
屋根にはソーラーパネルを張って、蓄電池をセットしてLEDの照明を敷設する。
そして、養鶏場の本を取り寄せて、内部構造を作っていく。
こちらは採卵用の鶏舎だ。
二つ目の鶏舎は、抱卵できるようにしておき、繁殖用の鶏舎にする。
オスは必要ないので、食肉用でもある。
鶏舎の照明は、自動点滅器とタイマーで制御し、毎日5時から19時まで明るくなるようにセットしておく。
鶏舎の完成に合わせ、メスのニワトリ245羽とオスを5羽バーターで取り寄せる。
当然だが、配合飼料も同時に取得する。
エルフの村では、基本的に配給制のような感じになっている。
だから、採れたタマゴも共有物として、順番に配給される事になった。
物々交換の概念さえないのだ。
これはロンドにとっては混乱のタネとなった。
頑張った者に対する報奨を与える習慣がないのだ。
だから、例えばタマゴを持たせようとしても拒否されてしまう。
その代わり、対して役に立っていなくても、配給は受け取る。
さぼる者こそいないが、特出した者もいないのだ。
つまり、ロンドの提供した施設で、ロンドの提供した鳥がタマゴを産んでも、そのタマゴが配給されるのは当然の事で、関与していない者も権利として認識されている。
そして、一旦エルフの共有財産になってしまえば、そのあとどうするかは彼らが好きにできると考えていた。
【あとがき】
エルフの村……そういえば、店なんてなかったよな……
という事で考えた結果、個人所有という考えはないのだろうと考えました。
物々交換の社会も考えたのですが、そうすると仕事に対する成果が出せなくなってしまう。
さて、美女と野獣をオマージュした『竜とそばかすの姫』
映像と音楽は好きなのですが、ストーリーについては酷評がおおいみたいですね。
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