元女神様と現世でreSweetライフ!!

美味しい肉まん

文字の大きさ
65 / 78
天界決戦編

Road to dawn 蒼の翼

しおりを挟む
「天界が浮上してきただって?」
「街をこんなに滅茶苦茶にしてまで!?」
「そうなるわね、理由はわからないけれど……」
「どれだけの犠牲者が出たと思ってるんだ天界の連中ってのは!」
「生と死は誰にでもいつか訪れるもの……そこに慈悲はないわ」
 全くどういうつもりだ! こんなに被害出して、ハイこんにちは! なんてツラ出したらぶん殴って殺る! 街にサイレンが響き渡る。
「どうして……こんな……」
「私達何か間違ったの……」
 2人が肩を落としてへこんでいる、どう声を掛ければいいのか俺も茉希ちゃんも悩んでいると、頭に大女神様が浮かぶ……何で出てこないんだ? 何時もならさっと出てきてくれる筈なのに……
『御二人は何も間違っておりません』
 急に声が聞こえた俺と茉希ちゃんでヤエとヒエを守ろうと囲み声の主を睨むとヒエが。
「誰っ!?」
『お迎えに上がりましたヒエ様ヤエ様』
「姿ぐらい見せなさいよ!」
『これは失礼……ですが、もう人間ごっこは終わりです』
 そいつの目が光るとヒエの胸を撃ち抜く
「ヒエ!」
 ヤエがヒエを支えると茉希ちゃんが何かを呟き始める。
『さぁヤエ様も』
「させねぇよ!」
 左手から神気の弾丸を撃ちまくる、くっそ当たらねぇ! 右手で3人を護る結界を張る、待ってろヒエすぐに終わらせて……結界内から光が俺の胸を貫いた。
「ガッ……!」
 振り返るとヒエが目を蒼く光らせ、指先から俺の身体を何度も光で貫く。
「グアっいでででで!」
 これで死なないんだからある意味、半神半人も悪くないか……床に打ちつけられると、ヤエと茉希ちゃんがヒエを押さえ込もうとした瞬間だった。
「やめてよヒエ! 健になんてことを……」
『さあヤエ様も……』
「しまっ……!」
 茉希ちゃんが気付くがもう遅かった、ヤエの胸を光が貫いた。ぐったりと倒れるヤエを為す術もなく見ている自分に腹がたった、もっとだもっと力を寄越せ! 結晶よ! 傷口が塞がると、すぐさまそいつに飛び掛かる。絶対に許さねぇ!
『ほう……お前が……』
「うるせぇ! テメェはグッチャグチャにしてやるから覚悟しやがれ!」
「「させないわ……出来損ない」」
「やめて! ヤエ、ヒエ!!」 
「えっ!?」
 上から強力な力で押し潰され床にめり込んだ。
「ヤエ……ヒエ……お前等……ッ」
 ヤエの目も蒼く光っている
『おお……おめでとうございますヒエ様ヤエ様お目覚めになりましたか……』

△ △ △

 私の胸を光が貫いた……なにコレは……嫌よこんなのってない! 私はまだ人間で居たい健とヒエと茉希と暮らすの! 声が聞こえた。
「ヤエしっかりしてよ! のみこまれないで!」
「アタシや師匠の事を強く思って!」
 やってる……精一杯抗ってる、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。女神になんて戻りたくない! ねぇヒエもそうでしょ!? でもっ意識が……もう……健……茉希……

 意識の深いところで目が覚める、横にはヒエが居た。
「ヒエ!」
「ヤエ? 私達……女神に……戻って……見て」
「えっ?」
 目の前に広がる惨状に自分を疑った、健が茉希が傷付いて倒れている。健は床に打ち付けられ、血溜まりの中それでも私達を見て立ち上がるが、私の指先から光が放たれると腿を貫き血溜まりに倒れた。
「違う私じゃない!」
「そう……私達じゃないのよ! 勝手に動かされて! 健を茉希を!」
『使徒よ私達の命令に背くの? その男を殺しなさい』
「やなこったね……アタシに命令出来るのは……」
 やめて! 茉希に酷いことしないで! だが指先からの光が放たれるのを止められない! 茉希がぐったりと倒れる……あっ……あぁあ……
『さあ私達はもう行くわ、さようなら……愚かで哀れな人間』
 違う! 行きたくない!
「待てよ……今迄の……」
『私達は無限の時を生きるがゆえの気紛れよ、私のお腹に産み付けられた命さえ無に返しましょう』
 !? 駄目! ……それだけはやめて……私のお腹には……健の……赤ちゃんが……新しい命が……
 無慈悲に命の灯が消えていくのが分かる……
『これから穢れたこの地から、浄化を始め生まれ変われさせる』
『本当に身が穢されただけの1年だったわ、さようなら出来損ない共』
 違う! 穢されたなんて思ってない! 愛し合ってた! わかり会えてた! 赤ちゃんだって……
 蒼い翼を広げると太陽神殿へと向かって飛んでいった。

△ △ △

「しっ師匠……生きてるかな……?」
 茉希ちゃんの問に答えたいが、随分と痛めつけられた。喉元をやられた……治るには時間がかかるか……腕は動く……うつ伏せのまま茉希ちゃんに向かって親指を立てて見せる。
「ハハッ……お互い……死ねない……身体だね……このまま…………少し休もう……」


 どれだけ眠っていただろう……冷たい……感覚が戻ってきた、血だらけだな……まだ完全に身体が修復されない、だがこのまま外にいるわけにもいかない……茉希ちゃんを背負うと1階の社長だった茉希ちゃんの私室に倒れ込んだ。

 …………………………くすぐったい、何か弄られて……目が覚めると茉希ちゃんが薬を塗ってくれていた。
「あっ……」
 声が出せる……
「茉希ちゃんありがとう……あれからどれぐらい経った?」
「今日で3日目、何か飲む?」
「キツイのが良い……」
「今持ってくるよ」
 起き上がると服はボロボロだ、ダッサイ作業着の面影もない。
「はいコーヒー!」
「キツイのって言ったじゃない……にっがぃ!」
 あまりにもの苦さで今度こそ目が覚めた、あれから3日か
「街はどんな感じ?」
「落ち着いてるよ不思議なぐらいに」
 落ち着いてる? そんな馬鹿な、アレだけの異変だぞ?
「外を見れば解るよ……」
 促されて事務所に玄関を出ると、もう気配だけで理解した。これは強制力だ……誰にも有無を言わせない……疑問の余地さえも与えない、人の意志さえも封じ込めさせてまるで牢獄だ……ただ黙々と救助をしている救助隊、崩壊した家の前で立ち尽くす人。事務所に戻ると残していったコーヒーを飲み干す。
「どうする師匠?」


「決まってる、全てを取り戻す!」
 

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく

タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。 最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

レオナルド先生創世記

山本一義
ファンタジー
ビッグバーンを皮切りに宇宙が誕生し、やがて展開された宇宙の背景をユーモアたっぷりにとてもこっけいなジャック・レオナルド氏のサプライズの幕開け、幕開け!

竜焔の騎士

時雨青葉
ファンタジー
―――竜血剣《焔乱舞》。それは、ドラゴンと人間にかつてあった絆の証…… これは、人間とドラゴンの二種族が栄える世界で起こった一つの物語――― 田舎町の孤児院で暮らすキリハはある日、しゃべるぬいぐるみのフールと出会う。 会うなり目を輝かせたフールが取り出したのは―――サイコロ? マイペースな彼についていけないキリハだったが、彼との出会いがキリハの人生を大きく変える。 「フールに、選ばれたのでしょう?」 突然訪ねてきた彼女が告げた言葉の意味とは――!? この世にたった一つの剣を手にした少年が、ドラゴンにも人間にも体当たりで向き合っていく波瀾万丈ストーリー! 天然無自覚の最強剣士が、今ここに爆誕します!!

死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜

のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、 偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。 水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは―― 古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。 村を立て直し、仲間と絆を築きながら、 やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。 辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、 静かに進む策略と復讐の物語。

無自覚チートで無双する気はなかったのに、小石を投げたら山が崩れ、クシャミをしたら魔王が滅びた。俺はただ、平穏に暮らしたいだけなんです!

黒崎隼人
ファンタジー
トラックに轢かれ、平凡な人生を終えたはずのサラリーマン、ユウキ。彼が次に目覚めたのは、剣と魔法の異世界だった。 「あれ?なんか身体が軽いな」 その程度の認識で放った小石が岩を砕き、ただのジャンプが木々を越える。本人は自分の異常さに全く気づかないまま、ゴブリンを避けようとして一撃でなぎ倒し、怪我人を見つけて「血、止まらないかな」と願えば傷が癒える。 これは、自分の持つ規格外の力に一切気づかない男が、善意と天然で周囲の度肝を抜き、勘違いされながら意図せず英雄へと成り上がっていく、無自覚無双ファンタジー!

処理中です...