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~後日談・番外編~
仮面夫婦の華麗なるマスカレードー前ー
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望んだ相手じゃないのはお互い様。
だけど、きっと私には貴方が、貴方には私がお似合いなんだろうね。
あの人とあの子がそう見えるように。
「呑気なものね」
扉の向こうから聞こえてくるざわめきに苦く吐き捨てる。
つい最近まであちこちで“革命”という内戦が繰り広げられていたのに、それでもこうして夜会を開けば“貴族”という生き物は厚顔無恥にも己の財産を見せつけるような豪華な衣装をまとって集まってくる。
その足元で踏みつけられている人間がいたことなど―――その踏みつけられていた人間の怒りの牙に追いつめられた記憶など彼らの頭にはきっともうない。
この夜会の主である王もまた散々彼らが踏みつけてきた人間だということさえ忘れて甘い蜜を貪るべく群がってくる。
もっとも、あの氷のような男は散々利用するだけ利用して、搾りとれるだけ搾りとったら冷たく一蹴するどころか地の果てまで突き落して甘い蜜なんて一滴も与えてやらないのだろうけれど。
「なんだ。私の妃は随分と機嫌が悪そうだな」
「気持ち悪い言い方やめてちょうだい」
「笑え。馬鹿どもはそれで納得する」
「サイテー。ホントなんで貴方みたいなのが王様なのかしら」
「今更だ。お前がそこに座っているのだって同じことだろう」
「それもそうね」
「お手をどうぞ。王妃殿」
「……ちゃんと役割は務めてあげるからそれやめてちょうだい。吐きそう」
「相変わらず我儘な女だ」
小さく溜息を吐いた男を睨みながらその腕に手を絡める。
あぁ、本当にどこで間違えたのかしら。
私の計画ではこんなやつの隣に立つことなんて絶対にあり得なかったのに。
そう心の中で小さく愚痴りながら笑顔の仮面を張りつける。
この先の華やかな会場には私と隣で同じように笑顔の仮面を張りつけた男への祝いの言葉で溢れているだろう。
そう、この夜会は私とこの男の結婚―――悪夢のような夫婦生活の始まりを祝う会だ。
憂鬱な気分を抱えたまま歓声を撒き散らす扉をくぐった。
仮面夫婦の華麗なるマスカレード
(キラキラ輝くハリボテの世界を彩るのは笑顔の仮面)
(絡めあった腕から伝わるものは“ホンモノ”だろうか?)
だけど、きっと私には貴方が、貴方には私がお似合いなんだろうね。
あの人とあの子がそう見えるように。
「呑気なものね」
扉の向こうから聞こえてくるざわめきに苦く吐き捨てる。
つい最近まであちこちで“革命”という内戦が繰り広げられていたのに、それでもこうして夜会を開けば“貴族”という生き物は厚顔無恥にも己の財産を見せつけるような豪華な衣装をまとって集まってくる。
その足元で踏みつけられている人間がいたことなど―――その踏みつけられていた人間の怒りの牙に追いつめられた記憶など彼らの頭にはきっともうない。
この夜会の主である王もまた散々彼らが踏みつけてきた人間だということさえ忘れて甘い蜜を貪るべく群がってくる。
もっとも、あの氷のような男は散々利用するだけ利用して、搾りとれるだけ搾りとったら冷たく一蹴するどころか地の果てまで突き落して甘い蜜なんて一滴も与えてやらないのだろうけれど。
「なんだ。私の妃は随分と機嫌が悪そうだな」
「気持ち悪い言い方やめてちょうだい」
「笑え。馬鹿どもはそれで納得する」
「サイテー。ホントなんで貴方みたいなのが王様なのかしら」
「今更だ。お前がそこに座っているのだって同じことだろう」
「それもそうね」
「お手をどうぞ。王妃殿」
「……ちゃんと役割は務めてあげるからそれやめてちょうだい。吐きそう」
「相変わらず我儘な女だ」
小さく溜息を吐いた男を睨みながらその腕に手を絡める。
あぁ、本当にどこで間違えたのかしら。
私の計画ではこんなやつの隣に立つことなんて絶対にあり得なかったのに。
そう心の中で小さく愚痴りながら笑顔の仮面を張りつける。
この先の華やかな会場には私と隣で同じように笑顔の仮面を張りつけた男への祝いの言葉で溢れているだろう。
そう、この夜会は私とこの男の結婚―――悪夢のような夫婦生活の始まりを祝う会だ。
憂鬱な気分を抱えたまま歓声を撒き散らす扉をくぐった。
仮面夫婦の華麗なるマスカレード
(キラキラ輝くハリボテの世界を彩るのは笑顔の仮面)
(絡めあった腕から伝わるものは“ホンモノ”だろうか?)
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