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第2章~守るために強くなると誓いました~
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しおりを挟む一方セイラは飲み物をとりに行ったまま中々戻らないステラに心配を募らせていた。
様子を見に行かせたアルバまでも戻らないことでセイラは近くに潜む『夜の闇』に異変を知らせる。
すぐにリヒトが社交界デビューを祝う花束を持ってセイラの元に近寄った。
「ステラが戻らないの。様子を見に行かせたアルバも」
「分かった。俺が見てくるからセイラはそのまま王女の役を」
セイラに指示を出すとリヒトは何事もなかったかのように人の波の中へと戻っていた。
「なにがあった?」
「何ものかにステラが攫われたかもしれない。
それを追いかけたアルバもトラブルに巻き込まれたかも。
……ボス、追跡の許可を」
「それだったら俺が!!」
「ダメだよ、ジオは残ってないと。
まだ何が起こるか分からない。それに……」
「そうだな。俺はもちろんお前が動くと何かあったのか勘ぐる野郎が出てくる。
リヒトの方がマシだろう。」
「リヒト、」
「分かってる。ちゃんと無傷で連れて帰ってくるからセイラのことよろしくね」
「あぁ」
「あいつならほっといても大丈夫だ。襲ってきた野郎の心配をしてやれ」
心からそう思っているのか自分の娘に対してはとても適当にながすノクトに微苦笑を返してリヒトは可愛い弟妹に何があったのかを確認するために動き始めた。
まずは玉座やセイラが座っている椅子の横から垂れている幕の裏へと足を進める。
そこで倒れているアルバを見つけた。
ぐったりと倒れている弟の姿に悪い想像が駆け廻る頭を深呼吸をして落ち着かせながらゆっくりとしゃがみこむ。
すやすやという寝息と唇を強く噛んだように唇に滲んで渇いた血にリヒトはひとまずほっと息を吐いた。
熟睡しているらしいアルバを抱き上げて用意されている控えの間に寝かせに行くついでにジオとノクトに報告をしてステラを攫ったであろう犯人が残したヒントに眉を寄せた。
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