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第2章~守るために強くなると誓いました~
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アルバから貰った発信機のおかげでセイラはリヒトよりも先にニンフィアの元に来ていた。
血の気が失せた顔にぐちゃぐちゃの髪の毛、女性としてとても綺麗だとは言えないのにセイラをみるどこか諦めたような穏やかな瞳に彼女がとても強く美しい教養ある女性だと思わされた。
ぐったりとしながらもセイラを見上げるその人を見下ろしながらセイラはぐっと唇を噛みしめた。
口の中に血の味が滲む。
「許さないわ。他の誰が、兄様が許しても、私だけは絶対に貴女を許さない」
あんなに、想われているのに。
あんなに兄様に心を傾けて貰っているのに。
この女は兄様を傷つけた。
セイラが欲しくて欲しくて堪らない人を、裏切って置いてきぼりにする。
セイラの指がまだリヒトに届かないことだけを思い知らせて、必死に背伸びをするセイラを嘲笑うようにリヒトを奪って、置き去りにする女。
自分が楽になる為にリヒトを利用したずるくて汚い女。
「だけど、夜の闇を継ぐ者として質問に応えてくれるのならば最後の慈悲をあげる」
セイラは銃口を彼女に向けて淡々と言葉を紡いだ。
「貴女の背後にいるのはルミエール子爵で間違いないわね?」
苦しそうにしながらも笑って吐き出された答えにセイラは言いようのないドス黒い感情を抱いた。
今にも溢れそうなそれを深く大きな呼吸をしてから唇を噛んで耐える。
セイラに気付かずに真っ直ぐに彼女へと駆けよるリヒトの姿を見ないように目を閉じながらゆっくりと銃をおろした。
同情なんて絶対にしてやらない。私だけは絶対に。
何度も何度も心の中でそう呟き、心に刻み込むようにしながらセイラはか細い声でリヒトの名前を呼ぶ彼女の声を、そのか細い声を呼びもどすように彼女を抱いて名を飛び続けるリヒトの姿を見ないように背を向けて歩きだした。
心の中で荒れ狂う感情は代々引き継がれてきた誇りの重さが、闇にとける漆黒のコートが、素直じゃない父からの信頼が縛り付けセイラの理性を繋ぎ止めた。
――――私は「夜の闇」を継ぐ者、今ここに私の感情は必要ない。
パパから受けついだ誇りを穢したりなんかしない。
「ちぃ姫様、」
気遣うような声にセイラはゆるゆると首を振った。
そして凛と顔をあげて背中を伸ばし前を向いて力強く命じる。
「私たちの光を翳らせた者に、夜闇と黎明の秩序を乱した者に制裁を」
「「「「仰せのままに」」」」
血の気が失せた顔にぐちゃぐちゃの髪の毛、女性としてとても綺麗だとは言えないのにセイラをみるどこか諦めたような穏やかな瞳に彼女がとても強く美しい教養ある女性だと思わされた。
ぐったりとしながらもセイラを見上げるその人を見下ろしながらセイラはぐっと唇を噛みしめた。
口の中に血の味が滲む。
「許さないわ。他の誰が、兄様が許しても、私だけは絶対に貴女を許さない」
あんなに、想われているのに。
あんなに兄様に心を傾けて貰っているのに。
この女は兄様を傷つけた。
セイラが欲しくて欲しくて堪らない人を、裏切って置いてきぼりにする。
セイラの指がまだリヒトに届かないことだけを思い知らせて、必死に背伸びをするセイラを嘲笑うようにリヒトを奪って、置き去りにする女。
自分が楽になる為にリヒトを利用したずるくて汚い女。
「だけど、夜の闇を継ぐ者として質問に応えてくれるのならば最後の慈悲をあげる」
セイラは銃口を彼女に向けて淡々と言葉を紡いだ。
「貴女の背後にいるのはルミエール子爵で間違いないわね?」
苦しそうにしながらも笑って吐き出された答えにセイラは言いようのないドス黒い感情を抱いた。
今にも溢れそうなそれを深く大きな呼吸をしてから唇を噛んで耐える。
セイラに気付かずに真っ直ぐに彼女へと駆けよるリヒトの姿を見ないように目を閉じながらゆっくりと銃をおろした。
同情なんて絶対にしてやらない。私だけは絶対に。
何度も何度も心の中でそう呟き、心に刻み込むようにしながらセイラはか細い声でリヒトの名前を呼ぶ彼女の声を、そのか細い声を呼びもどすように彼女を抱いて名を飛び続けるリヒトの姿を見ないように背を向けて歩きだした。
心の中で荒れ狂う感情は代々引き継がれてきた誇りの重さが、闇にとける漆黒のコートが、素直じゃない父からの信頼が縛り付けセイラの理性を繋ぎ止めた。
――――私は「夜の闇」を継ぐ者、今ここに私の感情は必要ない。
パパから受けついだ誇りを穢したりなんかしない。
「ちぃ姫様、」
気遣うような声にセイラはゆるゆると首を振った。
そして凛と顔をあげて背中を伸ばし前を向いて力強く命じる。
「私たちの光を翳らせた者に、夜闇と黎明の秩序を乱した者に制裁を」
「「「「仰せのままに」」」」
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